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「変化している」
令和32年冬
「はっ」
僕は、周囲を見渡した。
見覚えのあるトイレ、窓から見えるものも、数十年見てきた景色だ。
ここは、バスのトイレではない。
ドアの前にマリもいない。
いや、ちょっと待て、トイレを回り見る、窓から外を見る。
違う?何が違う?何かが違う・・・・。
部屋の中、見渡してみる、
フィギアが飾ってあった場所には、ハードディスクが積んであった。
変わっている。
何が理由で?
分からない。
部屋を出て、家の中を回る。
一階へ、二階へ、そして、再び、一階へ、外へ。
深く、深く深呼吸をした。
今は何時だ?
これはなんだ?
夢じゃないのか?
顔でも洗おう。
そして、洗面所の鏡に映った顔は、疲れた老年のモノではなかった。
顔をさする。
若者の顔だ。
どういうことだ?
それに、父と母はどこだ?
どうなっている。
発狂しそうだと思った、だから、ありったけの、ジアゼピン系睡眠剤を飲んだ。
PCを起動させる。
そうしているうちに、眠気が・・、意識が飛んだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。