表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

まえがき

 まず、最初に“金魚”の解説しておかなければならないと思う。

 勿論、“金魚”とは比喩(ひゆ)で、筆者自身のことであり、筆者の職業の特性から来た表現だ。

 自分はタクシードライバーである。その職業の最たる特徴は、車という密室に引き籠もり、フロントガラスを含む四方の窓越しに街や人々を見ながら、延々と徘徊(回遊)しているというところにあるだろう。遮蔽物なしで人と接するのは、お客さまが乗車されている時と、所属営業所に戻って同僚と接する時ぐらいである。

 ガラスの覗き窓がある密室を、いつも金魚鉢のようだと思うのだ。その密室ごと回遊しているのであれば、自分は金魚のようなものだろう───と、まあ、そういう連想である。

 そして、単にタクシードライバーと云いはしたが、実は多くのタクシードライバーと筆者では大きく違う部分がある。自分は自社の介護タクシーのメンバーでもあり、ヘルパードライバーで介護福祉士でもある。つまり、普通のタクシードライバーとヘルパードライバーを兼任している、会社公認の二重在籍者というわけだ。


 この、毎日毎日ひたすら金魚鉢と共に徘徊している金魚が、金魚鉢を出た時に何をしでかしたり、やっちゃったりしているか───これは、そんな本当にあったお話。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ