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私が隣にいたい人は~  作者: 神田 ゆう
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第2話 貴方のことを知りたくて

お待たせしました‼︎

第2話です‼︎

今回は、美雨視点でいきます。

では、どうぞ。

 


  美雨が転校してから一ヶ月が過ぎようとしていた。今は体育の授業、第1体育館の半分を使って男子バスケ、女子はその半分でバトミントンをやっている最中だ。


「美雨ちゃんはそろそろ学校には慣れた? 」


「はい」


 転校してすぐ美雨は、同じクラスのあすかちゃんとすぐに打ち解けとても仲良くなった。


「ねぇ、男子が今からゲームするって! 」


 クラスメートの女の子がそう言うと皆、男子達がバスケをしている方に向かっていきました。そこには、海斗さんもいて男子達は、チームに分かれて向かい合って試合が始まろうとしていた。




  先生が、笛を鳴らして試合が始まった。ドリブルでボールが床にたたきつけられる音と体育館を走り回る音が響きわたる。



(あっ…海斗さん…)


 海斗が、相手のチームからボールを奪い取り、ディフェンスを交わしコートに向かっていく。そしてゴール付近でシュートを決め彼の投げたボールがゴールに入り海斗君のチームメート達が歓喜の声を上げる。




「やったな、海斗」

「おう」



 春人とハイタッチをする海斗。それから美雨は、なぜかいつの間にか海斗だけを目で追ってしまってました。


「桜葉さん、誰見てるの? 」

「へっ⁈ 」

 私は、クラスの子に突然声をかけられびっくりした。


「へえ、七瀬 海斗か〜 」

 同じクラスメートの女子が言った。


「知ってるんですか? 」


「まぁ、同じ中学だし」


「桜葉さん、もしかして七瀬 海斗のこと好きなの⁈ 」

 また別の女子が話に入り込んできた。


「いえ。なんとなく目に入るだけです」



「ふーん。美雨ちゃんって結構メンクイなんだ」


「ああいうイケメンがタイプなんだ〜」


「いいじゃん! バスケ上手くてカッコいいし」



 それから美雨は、なぜかクラスの男子と楽しそうにバスケをしている海斗に目が釘付けになりました。



  次の日、美雨は図書館に来ていた。


「んっ…んっ…」

 借りたい恋愛小説が高いところにあって背伸びしても取れない、そんな時…。



「よっ…。はい」



 隣にいた海斗が本を取って美雨に渡してあげた。




「あ、海斗さん…」


「桜葉さんってそういうの読むんだ 」


「はい…。海斗さんは何をしに? 」


「あー俺は、これ借りにきた」


 海斗が借りた本を見せる。海斗が借りたのはイラストの描き方についての本。


「海斗さん、そういうの読むんですね」


「うん。俺も今度それ借りようかな。読んだ感想聞かしてよ」


「はい」


  「うん。じゃあな」


 海斗は、そう言うと図書館を後にしていった。







 放課後、美雨は玄関に向かう途中、第1体育館からボールを叩きつける音が聞こえ美雨は気になりました。



(バスケ部でしょうか? でもそれにしてはやけに静かですし誰か一人で練習しているのでしょうか? )



 体育館は扉が空いており美雨は、気になって体育館の中を覗いてみるとそこにはブレザーを脱いでワイシャツ姿でバスケのボールを手に一人でシュート練習をしている海斗の姿があった。



(海斗さん?…)




 ドリブルしながらコートに近づき華麗なシュートを決める。投げたボールが入った瞬間、私は思わず拍手をしてしまい「ナイスシュート‼︎ 」と言ってしまった。



「桜葉さん⁈ 何してるの? 」


 海斗は、美雨の言葉に気づきこっちを向いた。


「玄関に向かう途中です。海斗さんは? 」


「シュート練だよ」



「海斗さん、バスケ上手ですね。バスケ部ですか? 」



「いや、違う。俺…バスケ部だったけどバスケはもう辞めたから」


 首を傾げて聞く美雨に海斗は俯きながら何か思いつめた表情で言った。



(え…)


 美雨は、驚きました…。あんなに上手くて授業で楽しそうにクラスのみんなとやっていたのに…なんで?



「ごめん。俺、そろそろ帰るわ」



 海斗は、そう言うとボールを倉庫にしまいブレザーとカバンを持って体育館を出ていった。



(バスケ辞めたって本当ですか? あんなに楽しそうにクラスメートとやっていて今だってあんなに綺麗なシュートを決めたのに…。どうして?)


 この日から美雨は、何故だか海斗のことが気になり始めました。



 次の日のお昼休み、美雨はあすかや同じクラスの女子とお弁当を食べてる時に聞いてみることにした。


「え? 海斗がバスケ部やめた理由? 」


「そう言えば知らないよね? あすかちゃん知ってる? 」


「私、知らないよ。海斗とあまり話さないし」


「もしかして桜葉さん、七瀬君のこと好きなの? 」


 突然の質問に私はびっくりして


「ち、違います‼︎ ただ海斗さんバスケ上手いのになんでやめたのか気になっただけで」

 と声を上げてしまった。


「ふーん…。あれ? でも七瀬君、確か付き合ってる子いなかった? 」


「え? そうなの? 」


 皆、海斗の彼女の話をし始める中、あすかちゃんが、

「ねぇ、みんな。午後の授業始まっちゃうしそろそろ急ごう」

 と慌てて皆の会話を遮るかのように言った。



 結局、海斗がバスケをやめた理由はわからずじまいだった。美雨には海斗がちょっとしたことでバスケをやめるような人には見えなかった。




(どうしてやめたなんて言ったのでしょうか? 海斗さん)



とりあえず今回はここまで。

海斗がバスケ部をやめた理由、それは次第に明らかになっていきます。

では次回もお楽しみに‼︎

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