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生きていく想い
瀬戸内の農家の女性をモデルにしました。それなので、方言がわかりにくいかも知れません。()で標準語をいれます。良かったら、お目を通していただけたら幸いです。
第一章 祖母の隠し事
昭和という時代、戦争をしていることが、日常。
彼女は、生きていた。
おばあちゃんの唯一の妹である雪恵。祖母は小さく、掃除や育児が得意だが前にでてする事などは苦手だとよく言っていた。雪恵さんはすらりとし、学年代表をしていた。
お墓参りの帰りに、幼い私は、
聞いてはいけないと、のちに知ることを聞いた。
「どうして、うちはお墓がたくさんあるの?」
「どうして、雪恵さんのお墓はただの石でみんなに踏まれるようなとこ?」
暑い日ざしが強く、祖母は小さく寂しげにわらっているようにも見えたが逆光でわからなかった。