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第1話

復活しました。

待ってた人がいるかは知りませんが、前回のは実力や経験不足があまりに多いため、一度閉じます。

今作は無理のない更新ペースでのんびりやる予定なのでよろしくお願いします。


前作とは設定とか色々違うので見なくていいです。


「諸君、アークライトと言うゲームを知っているかね?」


ミッチーがドヤ顔をしながら話しかけてくる。

え?このタイミングでそれを聞くの?


「知ってるし予約済みだし何か?」


「フツーさ、発売直前に聞くか?だからお前はアホ呼ばわりされるんだよ」


「は?アホじゃねーし。発売前に確認したんだから問題ないだろ」


発売前に確認する、問題はないね。

けどさ、発売日が今週末って段階で聞いたら遅くない?

今から予約したり当日並ぶ準備しても遅いと思うぞ?


「発売前ってお前さ・・・、今週末発売だから今確認しても色々遅いだろ」


「いやいや、そもそも俺が確認したかったのは買うかどうかじゃねーよ。一緒にやろーぜって言いたかったんだよ」


「・・・いや、それこそもっと早く言えよ。予約してなかったらどうするんだよ」


「え?お前らに買わないって選択肢があるの?」


「いや、普通に買うけどさ・・・普通もっと早く話題に出すよねってことだよ」


「ん?いや、あれだよ。この前まで別ゲーやってたじゃん」


「いや、別のゲームやってても話す程度なら問題ないから」


「そうか?やってるのとは別のゲームの話題とかどうでもよくね?」


これだからアホは困る。

誘うタイミングがおかしいだろって話してるのに理解してない。

これは放置した方が楽だな。


「まぁ、いいや。で?一緒にやろうってことはいいけどさ、VRMMOだよ?大丈夫?」


「大丈夫って何が?」


「お前・・・大丈夫か?一緒にやるってことはパーティ組むってことだろ?」


「うん」


「誰がどんな職業で、どんな役目を持ってて、どう戦うかとか決めなきゃダメだろ」


「それ俺の仕事じゃないし。だから発売前に話しかけたじゃん」


「おい誰かこいつを殴れ。全力で殴れ」


全力でこいつの顔を殴りたい。

と、その時、よっしーが肩に手を置き、話しかけてきた。


「落ち着けよアッキー。こいつがアホなのはいつものことだろ」


「黙れ脳筋よっしー。お前も少しは考えて動く派のことを思え」


「脳筋じゃねーし、動きながら考えてるだけだし」


「いや、考えてないからこっちが手助けしなきゃいけなくなるんだろ」


「そーだそーだ」


「うるさいぞろー君。お前もロマンに走ってばかりで迷惑かけてるだろ」


ロマンに走り、やりたいことをやり、周りを考えないろー君。

そんなろー君が迷惑をかけられる側に便乗するも即轟沈。

まぁ、そうなるな。


「はーいはいはい、落ち着けお前らー。アンケ取るぞ」


カイ君がようやく場を仕切り始めた。

これ以上長引くとめんどうだと判断したんだろう。


「えー・・・まず、アークライトを買う人挙手」


これは全員手を挙げる。


「ある意味当然だよな。で、次だ。このメンバーで、5人でやることに賛成の奴挙手」


5人中3人が手を挙げる。

手を挙げなかったのは俺とカイ君、つまりは迷惑をかけられる側だ。


「なんで挙げないの?嫌なの?」


「どちらかと言うと、嫌だな。だってお前ら勝手な行動ばかりとるじゃん」


「俺も同意見だな。初めてVRMMOやるんだし、のんびりやりたい」


「だよな。ようやく俺らでも買える値段まで下がったんだし、新作をじっくりやりたいよな」


「なー。こいつらとやると常に戦闘とかになりそうだし」


そのまま二人でこういうことやりたいよな、などど話し始める。

アークライトはVRMMO系のゲームで7代目で、学生でも買える値段で発売される。

前までは1台約10万とかでとてもじゃないが手が出せなかった。

少し前に技術革新とか言うのがあったらしい。

それがあってからハードが一気に値下がりし、俺達でも買えるようになった。

そして、それに合わせるように新作が出たというわけだ。


俺も含めてここにいるメンバー全員はVRMMOを、いや、そもそもVRゲーム自体未経験だ。

だからこそ、あれをやりたい、これをやりたいと考えていることが多い。

そんな中、アホと脳筋とロマン一筋の3人と一緒にいたらやりたいことができない可能性が高い。

自分のやりたいことを優先したい以上、こいつらと一緒はちょっと・・・な。


「はい!」


俺とカイ君が話している間、何かを考えていたよっしーが勢いよく手を挙げる。

無視すべきだと思うが、一応聞いてあげる。


「はい、よっしー」


「提案があります」


「どうぞ」


「はい、まず、このゲームにはクランと言うものがあり・・・」


よっしーの提案はクランを作り、皆で遊ぼうとのことだ。

ただし、基本方針は各自自由にし、協力してほしい時はきちんと頼むことを絶対とする。

あくまで、皆が集まり、いつでも一緒に遊べる場所を用意するだけで何をするのかは個人で決めよう・・・だそうだ。


「厄介事を持ち込まれて結局やりたいことをやれなくなる未来が見えた」


「奇遇だな。俺も同じ未来が見えたよ」


俺とカイ君の意見が一致する。


「ずっと一緒に遊んできた幼馴染だろ?親友だろ?いいじゃん、一緒にやろうぜ」


「腐れ縁って言葉知ってるか?」


「仲が良いって意味だろ?」


「アホに聞いた俺がアホだったわ」


「俺はアホじゃねーよ。つーか、反対する理由ないだろ。一緒にやろうぜ」


アホがよっしーの提案は名案だと賛成する。

そりゃ、お前は面倒事をこっちに投げる側だから一緒にいたいと思うよな・・・。

これはあれだな、負けだな。

俺たちのルール、意見が分かれた時は多数決をする。

間違いなく負けだ。


「よーっし、いつもの多数決だ。もちろん、負けた側は不満を出さないのが約束だぞ」


よっしーの仕切りで、多数決を行う。

予想通り、俺たちの負けだ。

こいつらと一緒にVRMMOをやることが決定した。


「はぁー・・・・・・どうする?」


「・・・・・・誰がリーダーになるか、だな」


「・・・俺は嫌だぞ」


「・・・俺も嫌だぞ」


「今回、クランという提案をしたのは俺!よって、今回のリーダーも俺だ!」


よっしーの宣言に周りのアホ共が文句を言い始める。

が、俺とカイ君の制御し易いのはこいつだなという考えにより、多数決で決定させた。

何をするかわからないアホは論外、全員ロマン武装とか言い出す可能性があるろー君もダメ。

脳筋のよっしーなら、サポートするためとか言えばある程度は自由にできる。

そう信じて、よっしーをリーダーに選んだ。


「ふっ、アッキーとカイ君はわかってる。じゃあ、頭脳担当、あと頼んだ」


計画通り、脳筋はこっちにまわしてきた。

ある程度決めさせてあげれば、こっちにかなりの自由があるはずだ。


「どうするカイ君」


「ここは俺に任せろ」


「ご武運を」


「ああ、じゃあ、簡単に説明するぞ。まず、事前に決めておきたいことがいくつかあってな?それを今から話し合いで決める」


そう言いながら、カイ君はメモ帳を取りだした。

楽しみにしてたゲームだけに、どこまで自分のやりたいことができるか・・・、今から少し憂鬱だ。




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