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言霊遣いの受難の日々  作者: 春間夏
第三章 「実現力」編
26/29

ことラジ~第二回~

誰も希望してないのにやって来る、区切りの度にやって来る。


そんな異空間、再び推参。



流し読み推奨。ではどーぞ

蒼葉ヶ原高等学校・空き教室付近


キーンコーンカーンコーン…


   キーンコーンカーンコーン…


壱声

「………四五六の奴、何でわざわざ学校に呼び出すんだよ………」


みなも

「あ、壱声…」


壱声

「あれ、みなも?何でここに…」


みなも

「ん、と…四五六に呼び出されて…壱声は?」


壱声

「同じく、だな。みなもまで呼び出してるのか…いよいよ何がしたいんだアイツ」


みなも

「さぁ…あ、ここみたいだね。けど…こんな空き教室あったっけ?」


壱声

「………記憶に無いな。まぁ、とりあえず入ってみれば分かるだろ」


ガラガラッ


四五六

「ぅぅぅうおっっっそおぉぉぉぉぅい!!」


壱声・みなも

「「………………」」


ガラガラ、ピシャン。


四五六

「ちょ、息の合った動作で帰ろうとしないで!?」


ガラガラッ。


壱声

「………で、何の真似だよこれは」


四五六

「知りたくば席に着くが良い。あ、場所は適当にな」


壱声

「しょうがねぇな…あ、そうだ四五六。その前に一つ良いか?」


四五六

「ん?何だブラザー」


壱声

「………ぅらあっ!!」


バキャアッ!!


四五六

「いやっぷぅ!!ちょ、何故に渾身の右ストレート!?」


壱声

「え?いや、本編中で予告してあったろ。『次に会った時に右ストレートの餌食になる』って」


四五六

「誰も覚えていないような事を!」


壱声

「さて、それじゃ一応は座ってやるか…みなもはどうする?」


みなも

「ん…じゃ、壱声の隣に座ろう…かな」


壱声

「……あ~、いや、俺は『四五六の茶番に付き合うかどうか』って意味で聞いたんだけど………」


みなも

「はぅ!?」


壱声

「…まぁ、座る場所の話になってたという事は、みなもも参加って事だよな」


みなも

「ふぇ?あ、うん、そう…だね。はぁ…」


壱声

「…?溜め息吐くくらい面倒なら、帰っても良いと思うぞ?」


みなも

「……別にそういう溜め息じゃない……」


壱声

「………………ふむ?」


ガラガラッ。


実行

「おいおい壱声。余りみなもちゃんを虐めちゃ駄目だろ」


壱声

「あ、会長も呼ばれたんすか…つか虐めてませんよ。失礼な」


仄香

「う~ん…流石壱声くん。他の追随を許さないわね」


壱声

「副会長まで………って、ん?何かこの面子、うっすら記憶に………」


四五六

「オーゥライ!!レギュラーメンバーが揃った所で始めましょう!!言霊遣いの受難のラジオ、略して『ことラジ』第二回放送ぅぅぅう!!」


一同

「「はいはい解散解散」」


四五六

「お願いだから帰らないでぇぇぇえ!!」


実行

「つぅかこれ、ギャラってどうなってんの?勝手に呼び出してるくせに誠意が足りないんじゃねぇかな四五六くんよぉ?」


四五六

「お、おぉ…絶妙な蔑みの視線…で、では、俺の秘蔵コレクションvol.35から厳選して一本…」


実行

「…前にも仄香の親父さんに言ったが、俺は仄香以外に興味は無いぞ?」


四五六

「あ、じゃあ副会長のアレやコレやを記録した映像集を」


実行

『殺す』


四五六

「禁忌語句キタコレ!?ちょ、助けて壱声!!」


壱声

「あ、ゴメン。今ガ○グァの卵を運搬するので忙しいんだ俺」


四五六

「いや忙しくねぇだろそれ!?一時停止を思い出せ!!」


仄香

「駄目よ実行、乱暴しちゃ」


四五六

「あぁっ、副会長の慈悲が身に染みる…」


仄香

「…こういう子は、じっくりと調教して、躾をして、どんな事をしたらどんな報いを受けるのか、しっかり教え込んであげないと♪」


四五六

「ひ、ひぃぃ!慈悲、慈悲ですよね!?あれ、表情と台詞がおかしくない!?」


実行

「………何か、ケツの痛みがぶり返してきたな………」


壱声

「…そう言えば、メールでもそんな事言ってましたね。何があったんですか?」


実行

「………壱声。お前、三角木馬に3時間座り続けた事ってあるか?」


壱声

「………………やっぱ聞かない事にします」


四五六

「冗談です、冗談だったんです!そんな映像集存在してないんですぅうう!!」


仄香

「へぇ…?じゃあ、もうこんな事をしないという誓いに、この靴を舐めてみせて?」


四五六

「は、はいっ!是非に!早速!!」


仄香

「………………」


ビシッ!!


四五六

「あぅっ!?」


仄香

「止めてくれないかしら?一二三くん。舐められたら靴が汚れるじゃない」


四五六

「そっ、そんな…言ったのは副会長じゃ…し、しかし、この背筋を駆け上がるような感覚…あぁ、久しく忘れかけていたM心が呼吸している!」


壱声

「……あの、会長。副会長って………」


実行

「…基本的にはM側なんだけどな。たま~に何かのスイッチが入ったかのようにドS側に傾く事があるんだよ」


壱声

「………血ですかね」


実行

「血だろうな…お~い、仄香。その辺にしといてやろうぜ?話も進まないしな」


仄香

「それもそうね…さて、一二三くん。今日はどういう集まりなの?」


四五六

「え?あ、そうっすね…前回で実現力編が終わったので、その座談会的な感じ…っす」


壱声

「成る程ねぇ…つっても、何を話せば良いんだ一体」


みなも

「と言うか、それだと私はあんまり居る意味無いんじゃないかな…」


仄香

「それを言ったら私もよね」


壱声

「いや、それを言ったら一番必要無いのは四五六だろう。名前しか出てないんだから」


実行

「確かにそうだな。つぅか、どっちかと言えば話に必要な面子が半分は欠けてるよな」


四五六

「あ、じゃあここでゲストメンバー入れちゃいますか」


壱声

「ゲスト?」


ガラガラッ。


詩葉

「どうも。話に必要な」


顕悟

「面子だ」


壱声・実行

「「いや待て待て待て待て!?」」


四五六

「おぉ、この組み合わせでハモりツッコミとは珍しい」


壱声

「いやだってお前…一緒に入ってくる面子じゃねぇだろ!?」


実行

「ノリ重視にも程度ってあるんだぜ!?」


顕悟

「…さっさと帰るには、やる事やっちまうのが一番だからな」


詩葉

「プロ野球のデイゲーム中継よりは暇潰しになるからね」


四五六

「………泣いていい?」


全員

「「駄目」」


四五六

「ですよねー…それでは。先ずは何より、今回の実現力編で新たに登場した二人の設定公開をば。どぅりゃ!!」


夢想顕悟(むそうけんご)

実現力の言霊遣い。言霊が持つ性質的には、元来の言霊遣いの力に最も近い。

その力は言わば『ゼロからの創造』。己がイメージし言葉にしたモノを世界に出力する事が出来る。但し、生命の創造はあらゆる面で困難な為、生き物は例外。また、実現したモノの存在を現実に固定出来るのは、顕悟自身がしっかりとその存在をイメージし続けている間だけとなる。

本編では冷酷で残忍な性格をしているが、本来は真逆。妹の遙に対している時の顕悟が本来の姿である。敵と対峙している時の性格は言わば作り物で、『敵として立ち向かい、殺す相手に同情してはならない』と自分に言い聞かせ、また、『遙を救うまでは、遙以外に意識を向けたくない』という思いから冷たい態度を取る事に徹していた。本当は、お婆ちゃんの荷物とか持ってあげちゃうような人物だったりする。

現在は、長年固めていたイメージのせいで冷たい性格がメインになってしまっているが、その中に本来の優しさも混ざるようになっている。その為、周りからはツンデレ扱いされてしまう。御愁傷様。


四五六

「…だそうです」


顕悟

「ちょっと待て、納得いかねぇぞ最後!?」


詩葉

「まぁまぁ落ち着いてツンデレ」


顕悟

「ツンデレ言うなテメェ!………あ」


詩葉

「………何?」


顕悟

「…あぁ、動くな。髪に埃が付いてる…よし、取れたぞ」


全員

「「………………………」」


顕悟

「………な、何だよその沈黙は」


全員

「「ツンデレだ…ツンデレが居る」」


顕悟

「だからツンデレ言うなぁぁぁあ!!」


壱声

「…まぁ、何だ。頑張れ」


顕悟

「その励まし方も逆に辛いんだよ!よく見りゃ笑いを堪えてんのがバレバレなんだよテメェ!」


実行

「昨日の敵さえ、あっという間にキャラ崩壊。これが『ことラジ』クオリティ」


顕悟

「畜生、この空間を甘く見ていた俺が悪いってか!?」


詩葉

「どちらかと言えば、春間夏クオリティ」


顕悟

「抗いようが無ぇ!!」


四五六

「…さて、因みに実現力とは具体的にどんな力なんでしょう?」


顕悟

「この流れで急に真面目な質問かよ!?初対面で何だけどテメェは絶対そんなキャラじゃ無いだろ!!」


四五六

「いえいえ。で…詳しく。具体的には、何が可能で何が不可能なのか、とか」


顕悟

「………まぁ、可能と言うか、俺が得意としているのは、無機物の実現だな。この前は剣や鉄球しか使ってなかったが、斧や槍とかの近接武器に、ある程度の銃火器も実現可能だ。逆に、どんなに単純でも生物は実現不可能だな」


四五六

「成る程………チッ」


顕悟

「………?今、不穏な舌打ちが聞こえたが」


四五六

「あぁ、いえいえ。『生物が実現出来ないって事は、憧れのアイドルや大人達がお世話になるタイプの映像女優さんをこの場に実現して貰ってあんな事やこんな事をウェヒヒ、は出来ないのか…』なんて決して思ってませんよ?」


顕悟

「………………」


壱声

「……相変わらず、頭の中身を漏れ無くツイートしちまう野郎だな」


顕悟

「…試しに聞くがよ、コイツは殺っちまって良いのか?」


四五六

「滑らかな動作で剣を抜いてらっしゃる!?」


壱声

「あ~……一応、駄目だ」


四五六

「一応!?」


顕悟

「そうか…じゃあアレだけ切り飛ばすか」


四五六

「今までで一番本気の気配が漂ってる!?」


壱声

「許可」


四五六

「許可!?」


顕悟

「よし…下手に動くなよ?胴体が生き別れになっちまうからな」


四五六

「おかしいよこの人!躊躇いが感じられないよ!?ソ○ドスキルすら使えそうな勢いだよ!!」


壱声

「理解したなら、冗談は控えた方が良いぞ」


四五六

「そ、そうだな…で、では次は、この怖いツンデレお兄さんの妹さんの紹介を…」


夢想遙(むそうはるか)

顕悟の妹で、年齢は14歳。学校に通っていれば陽菜と同学年になる。

自分が歩けない事にはそれ程悲観的ではなく、入院生活の傍らで腕を伸ばす特訓に勤しむ等、案外楽しく日々を過ごしている。

かなり純粋な性格で、あらゆる物事を先ずは信じる所からスタートする。

その無垢過ぎる心のお陰で、冗談や嘘を言った相手が罪悪感に押し潰され発言を撤回する為、結果として騙される事が無い。

成績はとても優秀で、既に中学校の学習項目は全て修了している。

兄の顕悟が大好きで、入院以降で看護師以外の初めての友達である壱声にも懐いている。


四五六

「………だそうです。壱声、もげろ」


壱声

「何だよいきなり」


四五六

「どうしてお前だけが色んな女の子と仲良くなれるんだよ!主人公補正反対!!」


壱声

「…そう言われてもなぁ」


四五六

「ほら、そこの!初期設定ではメインヒロインだった筈の詩葉ちゃんと、いつの間にかメインヒロインに成り上がっていたみなもはどう思うんだよ!?ライバル増え過ぎとか思わんのかね!!」


詩葉

「…壱声を相手にライバルとか」


みなも

「…意識するだけ徒労に終わると言うか」


詩葉・みなも

「「…ねぇ?」」


四五六

「ハーレムルートの可能性さえ見えて来る息の合いよう!!だったら壱声、せめて遙ちゃんくらい俺に譲ったらどうなn」


顕悟

『殺す』


四五六

「本日二度目の禁忌語句だとぅ!?ちょ、これどうなってんの?床を除く空間に、俺を焦点として全方位から球状に1°刻みでレイピアが取り囲んでんだけど!?」


顕悟

「俺式『鉄葬の処女棺(アイアンメイデン)』だ。処女に抱かれて死ねるなら本望だろう?」


四五六

「死に方が疑似ハリセンボンなんて運命誰も望んでませんが!?壱声、胸の前で十字なんか切ってねぇで助けて!さっきの俺の台詞がジョークだってのは分かってるだろ!?」


壱声

「エィィィイメン」


四五六

「アン○ルセン神父みたいな発音で言ってる場合か!もう土下座に移る隙間すら無いんですが!?何ならちょっと食い込んで来てるから!!」


壱声

「はぁ…しょうがない奴だ。そこまでにしておいてやってくれ。俺に免じて、な?」


顕悟

「………あの外道、遙の周囲100kmに近付けるんじゃねぇ」


四五六

「蒼葉ヶ原から出て行けと!?」


壱声

「まぁまぁ。後でちゃんと―――千切っては投げておくから」


四五六

「何をさ!?」


壱声

「さて、これで新規登場人物は紹介が終わったわけだが…細かい質問とかあるか?」


四五六

「あるよ!先ず何よりも、後でお前が千切っては投げようとしているモノって何なのさ!?」


みなも

「そう言えば、禁忌語句の最大級が生死与奪に干渉する言葉って説明されてたけど…それじゃ、前に私が誘拐された時に壱声が言ったのも禁忌語句になるんじゃ…」


壱声

「あぁ、心肺機能云々って奴な…実際に言霊として機能してなかったから問題無いけど、もし言霊を込めてたら純度100%の禁忌語句だったな…まぁ、あの時は相当頭に来てたから、あんまり意識してなかったけど」


みなも

「………………そうなんだ」


壱声

「………?何か顔が赤いけど、大丈夫か?」


みなも

「う、うん…大丈夫…」


実行

「しかしまぁ、今回の一件で、漸く壱声の言霊の真の力が垣間見えたな」


顕悟

「他の言霊遣いに対する絶対的な能力の優位性…それを利用しての完全な無効化(キャンセラー)か」


壱声

「…まぁ、強引な手段なのであんまり使いたくはない能力ですけどね。普通に話が通じる相手なら、使う必要も無いですし。例えば今回みたいに頭に血が上ってたり、強情過ぎる人が相手だと話は別になって来るわけですが」


実行

「う~む、何だか言葉が鋭利だなぁ」


壱声

「そう感じてしまうのは自分のせいでしょう?」


四五六

「…………………………」


仄香

「…えっと。一二三くんがダークサイドから帰って来ないんだけど…」


壱声

「………え、何でですか」


四五六

「俺の意見がガン無視されたからだよ!無かった事にされて存在否定されたからだよ!!」


壱声

「………え、何?電○プレイ○テーションの攻略記事読んでて聞いてなかった」


四五六

「集中し過ぎだろぉぉぉお!!何でこのタイミングだよ!?部屋でゆっくり読めば良いじゃねぇか!!」


壱声

「買う気の無いゲームの攻略記事って、ふと熟読したくなるんだよな」


四五六

「俺の落胆はその思い付き以下か!?くそっ…酷いぜ壱声。別荘の風呂トラップの餌食になった時は、あんなに熱く会長に抗議してくれたのに…!」


壱声

「ん……?あぁ、タイトルで言うと『8月5日~疾走編~』のラスト周辺の事か?あれはお前が想像しているような友情みたいなものは一切無いぞ?」


四五六

「またまたぁ…照れるなよぉ」


壱声

「いや、マジで。ずっとふざけ続けてたから、たまには空気を締めておいた方が良いかな~、と思ったんで、あんな感じにしてみたんだよ。まぁ、結局は会長と副会長にぶっ壊されたけど」


四五六

「………………マジで?」


壱声

「マジマジ」


四五六

「…じゃあ、あの時の本心は?」


壱声

「ふはwww変態ざまぁwww」


四五六

「何てこったぁ!!本気で心配してくれてたって信じてたのに!!」


壱声

「その発想は無かった」


四五六

「人としてどうかと思うよ!?」


壱声

「まぁそんな事はどうでも良いんだよ」


四五六

「結局俺の扱いはそんな事なのか!?」


壱声

「いや、それより一つ確認したい事があってな…あのさ、顕悟」


顕悟

「…さらっと名前を呼び捨てにしてんのは引っ掛かるが、まぁ良いだろう。何だよ」


壱声

「お前と遙ちゃんって、本当に血は繋がってるのか?」


顕悟

「………どういう意味だそりゃ」


壱声

「だってお前…あんなに純真な子とお前が実の兄妹だとは…何処かで遺伝子の突然変異でも起こしたとしか思えないって」


顕悟

「………その意見に対して反論出来る気はしねぇが、実の兄妹なのは間違い無い事実だ」


壱声

「そうか…いや、気を付けろ?ここの作者、『義妹ポジション欲しいなぁ』と思ったら設定をねじ曲げかねないから」


顕悟

「血縁関係さえ改竄されんのか!?」


実行

「まぁ、いくら何でもそこまではしない………事を、祈ろうぜ」


顕悟

「望みが薄い時の台詞だろうよそれ!」


四五六

「…ハッ!もしや、遙ちゃんは生き別れた俺の妹だったという可能性も――」



作者

《それだけは無い》



四五六

「うえぇ!?ちょ、作者本人が介入して来た!?そして直々に否定された!!」


壱声

「そりゃそうだろ。そんな馬鹿げた発言、没案として残しておくのも我慢ならないだろうし」


四五六

「言わせたのはアンタだろう!!」


壱声

「それ以上のメタ発言は自粛せんかい。収まり付かんわ」


四五六

「ちぇー。あ、それじゃ会長。副会長の家の地下室で何があったのか詳細に報告ヨロ」


壱声

「ちょ、おま……」


実行

「………良いだろう。そんなに聞きたいと言うなら、聞かせてやる………」



~約20分間、中略~



実行

「………という話さ」


壱声

「会長、掲載可能なシーンが一小節もありませんでしたよ!?全カットだよ、お蔵入りだよ!!」


実行

「え?いや、せめて俺が(略)くらいはセーフじゃねぇの?」


壱声

「アウトだよ!打者の頭を狙ってジャイロボール放り込んでるようなモンだよ!!」


四五六

「………………………………」


壱声

「ほら!四五六なんか鼻から致死量の出血して何の反応もありませんよ!」


詩葉

「………カートに入れる、と」


壱声

「アマ○ンで三角木馬を買おうとするな!!つぅか何で商品リストに載ってんの!?」


詩葉

「密林の奥地にはお宝が眠ってるんだよ」


壱声

「そんな宝は土に還せ!!」


みなも

「………………壱声」


壱声

「………どうした?」


みなも

「…壱声も、その…ああいうのが、好きだったり……」


壱声

「しない!!俺は至ってノーマル!!」


実行

「え~?嘘吐くなよ壱声。お前だって(略)を(略)に(略)したりという願望をお持ちなんだろう?」


壱声

「………○イレス」


実行

「………………………」


仄香

「実行にサイレ○って効いたのね…」


実行

「…(くいっくいっ、わきわき、ぐいんぐいん、ぎゅいんぎゅいん)?」


壱声

「いやに生々しいジェスチャーを今すぐ止めろぉぉぉぉお!!!」


実行

「(うぃんうぃん、うぃんうぃん)」


壱声

「それは一体何の意味がある動作なのさ!?もう企画終了まで石化させますよ!?」


実行

「さて、こんな流れになってしまう程に脱線したんだが…これ以上、今の段階で話せる事ってあるか?」


壱声

「効いてなかったんですね、サイ○ス」


四五六

「え~、この後は…フリートークです」


壱声

「さらっと復活して言う事はそれかい。つぅか今までもフリートークみたいなモンだったろうよ」


四五六

「まぁまぁ。例えば今回、会長の暴れ方がちょっと異常だったろ。マッハ5とか」


実行

「あぁ…ほら、あんな全力なんて地球上のどんな生物に対しても発揮しちゃ駄目だろ?普通は。だが、顕悟の防御力のお陰で大抵の無茶は出来ると言う事で、ちょっぴりハジけちゃった。てへぺろ」


壱声

「てへぺろ言うな。やってる事はマジで人間離れしてるんですから」


四五六

「…何か、星とか壊せそうな気がしてきた。そして、この人のツッコミに耐えてきた俺も何気に凄くない?」


実行

「………………ふむ」


四五六

「…ちょ、え?あの、会長?何故にそんな全身に力を溜め込むような構えを取ってます?」


実行

「あぁ…そう言われてみると、果たしてお前は何処まで耐えられるのか、と思ってな」


四五六

「思い立つにも限度ありますって!違いますから、それもうM体質へのご褒美の領域を置き去りにして地球10周してますから!!」


実行

「やだなぁ、地球10周するのは四五六だろ」


四五六

「どんな目に遭うの俺!?」


壱声

「…まぁ、地球10周という目だな」


四五六

「いや一切イメージ出来ないんだけど!死ぬイメージしか浮かばないんだけど!?おしまいだよ、基本的に前向きな思考回路の筈の俺が絶望しか選択肢を持ち出せないって、もう完全にジ・エンドだよ!?」


顕悟

「…まぁ、ここはギャグパートの領域だ。どんな事になっても死にはしないだろうよ…多分な」


四五六

「逆に辛いよ!正真正銘の生き地獄って事じゃん!そしてまさかアンタに励まされるとはね!!」


実行

「じゃ、今後の予定をお知らせする間…飛んで来い!!」


グドムッ!!


四五六

「ひゅどぅっ!?」


詩葉

「…飛んだね」


壱声

「………肺から空気が抜ける音が断末魔か。新しいな」


顕悟

「…つぅか、ここが空き教室って設定忘れてねぇか」


ガッシャーン。パラパラ…


みなも

「思い出したようにガラスが割れた音がしたね」


実行

「まぁ、今の内に今後の展開をお話ししてしまおうぜ」


仄香

「次回からは、ほんのちょっとだけ残った夏休みのお話。それが終わったら新学期が始まってすぐに迫る文化祭ね」


みなも

「その他にも、色んな学校行事を消化するかも知れないね」


壱声

「そうだな…まぁ、分かりやすく言えば、再びギャグパート主体の番って事だな」


詩葉

「いつ終わるかも分からない地獄のようなターンだね」


壱声

「…やけに不機嫌だな?」


詩葉

「だって学校がメインになるなら、私は空気だよ。窒素と酸素と二酸化炭素を主として構成された目に見えないけれど生きていく上で必要不可欠なこの下らなくも素晴らしい存在と同義だよ?」


壱声

「…なぁ、それって自分の事を卑下してんの?それとも賛美してんの?判断付けかねるんだけど」


詩葉

「別にどっちでもいいよ。こうなったら壱声が青春をエンジョイしている間、私は本編で描写される事も無い程にひっそりと炊事洗濯掃除スキルの熟練度を上げるだけだよ」


壱声

「気付いた頃に詩葉の女子力が上がってるだけじゃねぇか」


詩葉

「夕食に満漢全席。……いける気がする」


壱声

「それは既に女子力の範囲を塗り潰してるだろ!?個性のベタ塗りすんなよ、生活の彩り方もうちょっと考えろ!!」


詩葉

「夕食に出来合い惣菜のフルコース。…いける気がする」


壱声

「それはどっちかと言うと主婦力!そして倦怠期に入ってるね!!」


詩葉

「…というわけで、暫くは学校での日常パートになるんだよ」


壱声

「唐突に纏めにかかったな…まぁ、確かにそうなんだけど」


実行

「で、殺伐とした雰囲気は薄くなるから執筆速度も遅くなる、と」


仄香

「平均3ヶ月は掛かると見積もって良いわね」


みなも

「のんびりと待ってくれると…嬉しい」


顕悟

「俺は一旦空気化するからな…どうでもいいっちゃどうでもいい」


壱声

「言わないでおけよ、そういう事は…ともあれ、今回の『ことラジ』はそろそろお別れのお時間となりました。次回以降の話も作者は必死に書いていきますので、気長にお待ちいただけると幸いです」


実行

「…あ、気が向いたら最近書き始めた『当方、万屋(フリーター)につき』も宜しく」


壱声

「ざっくりした宣伝!!で、では次回まで」


全員

「「さよーならー!」」







四五六

「……あばぶばばばばぼぶぶべべべ!?」


(訳:これってどうなったら止まるの!?)





とりあえず、メインは顕悟と遙の基本設定紹介みたいな感じです。


次回からの日常パートがどれくらいの長さになるのか、予測すら立ってません。

とにかく書いてみるだけです。





それでは、またその内。さ~らば~


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