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恋してしまった、それだけのこと  作者: 雄樹
第七章 【未来16歳/沙織28歳】
91/118

第91話 生徒会選挙決着。そして。【未来16歳/沙織28歳】

 6月19日。

 生徒会長選挙当日。


 空は曇っていて、少し薄暗かった。雨はまだ降っていないものの、湿度は高く、空気は重かった。


「沙織さん…」


 私は校舎裏で、少し震えながら沙織さんに抱き着いていた。沙織さんの心臓の音が伝わり、沙織さんの暖かさを感じて、少しだけ、落ち着く。


「未来…」


 震える私の頭を、沙織さんは優しく撫でてくれた。沙織さんの匂いがして、沙織さんを感じて、私は顔をあげる。


「沙織さんと、ずっとこうしていたい…」

「私も…」


 できるわけがない。どこに人の目があるか分からない。生徒と教師が抱き合っている姿なんて、もしも見られてしまったら…言い逃れなんてできない。

 校舎裏にたまたま人が来ていないだけで、もしかしたら、ひょこっと誰か来るかもしれない。見回りの先生がやってくるかもしれない。見つかるリスクを考えたら、校内で抱き合っていていいはずがない。


 けど。


「沙織さん…」


 いまだけ、少しだけ、こうしていたい。

 ぎゅっと、沙織さん成分をたくさん身体の中に吸い込んで、そして、心の中にいまも渦巻く気持ちを吐露する。


「私、どうすればいいのかな」


 今日は生徒会長選挙の日。

 あと少しで、応援演説が始まり…投票が始まる。


 凛か葵、そのどちらかを、私は選ばなければならない。


「もしも、凛が生徒会長に選ばれたら…」


 生徒会は他の部活と兼任してはいけない。それが規則だ。ということは、凛が生徒会長になるということは、同時に文芸部を辞めなければならないという事になる。


「けど、葵が選ばれたとしたら」


 私と沙織さんの仲を…引き裂くように、動く、らしい。あの時、凛が悲しそうに告げた言葉が今でも脳裏に焼き付いている。それは凛の中に確かに存在する気持ちでもあり、葵はその気持ちを汲んで行動するだろう、と。


「私は、凛と離れるのは嫌…でも、沙織さんと離れるなんて、もっと考えられない」

「…」

「どうして生徒会に入ったら、部を辞めなければいけないのかな…規則って、そんなに大事なのかな…ルールって、絶対に守らないといけないのかな…悪いことだとは分かっているんだけど、なんとかならないのかな…」

「…未来」


 沙織さんは、もう一度優しく私の頭を撫でてくれる。

 そして、ゆっくりと身体を離すと、曇天の下で、にこりと笑ってくれた。


「それを全部分かった上で、白鷺さんは、それでも行動したのよね。あなたの事を想って。その気持ちを…覚悟を…見て見ぬふりなんて、できないでしょう」

「…」


 同じことを、玲央にも言われた。覚悟。気持ち。想い。

 目に見えないのに、はっきりと存在する、大事なもの。


 沙織さんは、ゆっくりと手を伸ばして、私の胸元に触れた。

 服の上から、沙織さんは私のかけているネックレスに触れる。

 そっと押し当てられ、胸に指輪の存在を感じる。


「私の気持ちも、ここにあるわ。どんなことがあっても、何があっても、私の気持ちは未来の胸にあるわ」


 間違った答えも、正しい答えも、そんなものは無くて、ただ、自分で決めた「決断」だけがあるのだから。

 未来が何をどう決断しようとも、私は未来と共にいる、という決断はもうしているのだから。


 だから。


「未来、私たちがどうなるか、白鷺さんがどうなるか、誰がどうなるか、ではなく、今日は生徒会長選挙なのだから、あなたが決めることは、誰が一番、生徒会長にふさわしいか、ということだけよ」


 その結果は、責任は、選んだ人がとるべきだし、それにどっちの道を選んだとしても、


「私は未来と一緒にいるから」





■■■■■


「…以上の理由をもって、俺は、生徒会長という責任の席に彼女が座ることを望みます。みんなが安心して、自分の青春を楽しめるように。その為に必要な強さを、白鷺葵は持っているからです。みなさん、どうか、白鷺葵に…任せてください」


 颯真はそう言うと、一礼をする。

 体育館の中は、大きな拍手で包まれた。


 応援演説。

 まずは葵を応援している颯真の演説が終わった。

 壇上から降りる颯真の姿は誇らしく、会心の演説をしたという雰囲気をまとっている。


(颯真…)


 私は席に座り、そんな誇らしげな小学校からの友人の姿を眺めていた。

 時間は止まらない。

 次は、凛の応援演説である、神美羅先輩の番。

 私は唾を飲み込み、前を向く。


 銀色の光が、壇上へとあがっていく。

 神美羅先輩。

 普段部室で見るのとはまったく違う、他を圧倒する輝きが、華やかさがそこにはあった。


「えー。私のことを知っている人も、知らない人もいるとは思いますが、先に自己紹介しますね。3年4組、神美羅です。この度、生徒会長選挙に立候補した白鷺凛の応援にたつことにしました」


 先ほどの颯真とは違い、手元に原稿は持っていない。

 全て頭の中に入っているのだろうか…それとも、即興で考えながら、演説をしているのだろうか。

 どちらにせよ、神美羅先輩の声は透き通っていて、心に直接響いてくる。まるで…この世界の裏側まで全部知っているかのような、そんな軽妙な語り口だった。


「私が白鷺さん…はは。今回の生徒会長選挙に立候補しているの、どちらも白鷺って苗字だから分かりにくいわね。だから私がいつも呼んでいる、凛、っていうことにするわ」

「私が凛を応援する理由は…単純です。凛には、覚悟があるからです」

「自由を知っている人はいるでしょう。責任を知っている人もいるでしょう。でも、その両方をちゃんと持っている人は希少です」

「でも、凛は、その両方をちゃんと知っている」


 神美羅先輩は手をあげる。聴衆の心をくみ取り、視線を集め、誘導する。

 その姿はまるで、舞台俳優のようだった。


「みなさん、誤解してはいませんか?自由って、なんでも好きなことをしていいってことじゃありません。好き勝手ふるまうってことでもありません」

「凛は、そんな幼稚な考え方をしていません。彼女は、線を引ける子です。大事なところで、はっきりと」

「そして、不必要な締め付けには、彼女は真っ向から反対します」

「それは何故か?」


 その白銀の髪をゆらし、神美羅先輩は聴衆を見つめる。視線が、紅い瞳が、まっすぐに、私に向かう。


「凛は言いました」

「誰かの幸せを奪うためのルールなんて、いらない、と」


 心に刺さる。凛は…凛は。

 私を守るために…立候補したんだ。


「生徒を縛るための規則なんか、興味はない…でも、守るための規則には価値がある」

「似ているようで、まったく違う。この違いを見抜くことができるのが、白鷺凛という人間です」

「好きなものを好きだといえる場所。頑張っている人が、ちゃんと報われる場所…そんな当たり前のことを、当たり前に守ろうとしているだけなんです」

「青春に必要なのは…誰かが決めた安全装置じゃない。自分自身が、ここなら大丈夫、と思える環境なんです」

「それを作れるのは、凛です」

「どうか、彼女に任せてみてください…この学校は、きっと、もっと生きやすい場所になるはずですから」


 そして、一礼をする。

 一瞬の静寂。その後に溢れる、割れんばかりの拍手。

 まるで…一編のオペラを鑑賞した後のような、圧倒的な存在感だった。


 この先輩は…すごい、と心から思える。こんなすごい先輩が作ってくれた文芸部。そんな大事なところを…凛は…私の為に…

 離れていこうと、している。




 応援演説の後は、候補者の演説の番だった。

 先ほどの神美羅先輩の演説の雰囲気がまだ残っている。この中で次に演説するのは、葵の方だった。


「…自由は守らなければ失われます。私たちは、高校生活を自由に謳歌したい。やりたいことをして仲間を作り、夢を見て笑っていたい。けど、自由というものは、誰かが勝手にくれるものではありません」

「トラブルが起きた時、誰が責任を取るのか。困っている生徒がいた時、誰が最初に手を差し伸べるのか。そのセーフティラインが曖昧であってはいけません。だから私は、生徒会として、学校が責任を果たす仕組みを整えたい」


 先ほどの神美羅先輩の演説ほどの「華」に溢れているわけではないものの、葵の演説はしっかりとしていて、丁寧なものだった。その一言一言が、じっくりと聞いている人たちの胸に届いていく。


「ルールとは、生徒を縛るためのものではありません。ルールとは、生徒を守るためのものなのです。みなさんのチャレンジを支えるためのものなのです。たとえ失敗したとしても、戻ってこられる場所を作るためのものなのです」

「私たちが安心して挑戦できる学校であってほしい。そのために、自由の土台をつくる生徒会でありたい」

「どうか私に、みなさんの自由を守らせてください。私たちの青春を、安心して輝かさるために。以上です」


 葵は一礼して、演説は終わった。

 拍手の中、壇上を降りていく。


 そして。

 凛の番が来た。


(凛…)


 緊張しているのが分かる。黒髪が、日本人形みたいに端正な顔が、ライトに照らされた白い肌が、凛、という存在を際立たせている。


 壇上に立つと、凛は大きく息を吸った。

 凛の目は澄んでいて、遠く隅々までを見渡しているかのようだった。


「2年1組、白鷺凛です」


 そして、演説が始まった。


「一年の頃から、私はずっと思っていました。もっと、この学校で自由に息をしたい。もっとこの青春を、堂々と楽しみたい」

「…けれど、自由という言葉は、とても難しい言葉です。ただ緩めればいいわけじゃない。ただの無法地帯にしてしまえば、結局、一番傷つくのは、その自由を求めている人たちです」

「だから、学校は線引きをします。ここまではセーフ。ここからは危険。ちゃんと教えてくれます。その境界が明確だからこそ、人はもっと大胆に、もっと強く、もっとちゃんと自分を表現することができます」


 一言ひとこと、ゆっくりと、淡々と。

 凛の言葉に力強さはなかった。けれど、言葉の中に芯があった。

 凛は言葉を続けていく。心の中を伝えようと、あがいている。


「でも…決められた線に、意味はあるのでしょうか?確かに、守ってもらえるなら、人は大胆に動くことができます。自由に動くことができます。でもそれは、本当に自由なのでしょうか?ただたんに、与えられたものではありませんか?」


 問いかけてくる。


「私は、皆さんが自分らしくいられる学校にしていきたいと思っています。失敗してもいいじゃないですか。傷ついてもいいじゃないですか。守られて、ぬくぬくとして、純粋培養される青春なんて、本物の青春とは私には思えません」

「やりたいことを準備してもらうのではなく、自分で選択できる学校にしていきたいのです。他人の視線ではなく、自分の意志で行動できる場所にしたいのです」


 そして、凛は目を閉じた。

 一瞬の沈黙。


「私には…」


 目が開かれる。

 その視線は…聴衆全体に向けられているようでもあり…たった一人の人間に…私だけに…向けられているように、思えた。


「私には、好きな人がいます。大好きな人がいます。その人が、大好きな人が泣いてしまうような学校なんて…私はいりません。好きな人に笑っていてほしい。それが、私の望む全てです」

「みなさんも、好きな人はいますか?ううん。恋じゃなくていい。友人でも、先生でも、誰でもいい。大事な人はいますか?その大事な人と笑いあえる学校を作りませんか?」

「私にははっきりとした自信はありません。けど、覚悟はあります。私は…好きな人のためなら…死んでもいい。だから、私はこの学校を必ず守ります。だから…みなさん…」

「あなた方の未来を、私に、預けてください」


 そして一礼をして、凛の演説は終わった。

 壇上から降りる凛に、聴衆から拍手が送られる。


 私は…拍手はしなかった。

 私は…泣いていた。

 泣こうとしていないのに、勝手に、目から涙があふれてきて仕方がなかった。


 凛の演説は、私以外のみんなにとっては凛の心からの訴えで、演説で、そして、私にとってだけは、


(凛からの、告白、だ)


 凛は、全てを覚悟して、選んだ。

 だから私も…自らの心に従って…


 選ばなくちゃ、いけない。




■■■■■



 投票が終わり、その場で開票がされる。

 長い時間だったような、短い時間だったような。

 永遠だったような、刹那だったような。


 やがて、集計が終わり。

 わずか1票差で、新しい生徒会長が、選ばれた。




「白鷺凛」



 私が選んだその子は、生徒会長となり。

 そして…文芸部を、辞める。
















■■■■■


 新しく選ばれた生徒会長が挨拶をして、拍手に包まれて。

 生徒会長選挙は終わった。


 1票差。

 もしも私が…ううん。私以外の誰でもいい、誰かが別の選択をしていれば、この未来は変わっていた。

 けれど、私たちは、選んだ。

 選んだ選択には、責任が伴う。

 私たちはその責任を、背負っていかなければならない。


 選挙が終わり、解散…


 となる、はずだった。


 その人が、壇上に上がってマイクをとるまでは。





「あー、あの、ちょっといいかな」


 銀色。

 紅い瞳。

 白い肌。


 まぎれもなく美人で、まぎれもなく輝いていて、まぎれもなくその場にいた生徒の視線も先生方の視線も全てを集めていたのは、神美羅先輩だった。


「なんですか、神美羅さん。もう選挙は終わったのですよ」


 白鳥教頭が立ち上がり、近づこうとする。

 神美羅先輩は手をひらひらさせると、


「ごめんね~、白鳥先生、ちょっとだけ、ちょっとだけだから」


 先っちょだけだから、と言って、神美羅先輩はぺろりと舌を出す。白鳥先生は不満そうな顔を隠そうともしていなかったが、神美羅先輩は気にせずにマイクを手にしたまま、壇上に立ったままの新生徒会長…凛の方を見つめた。


「あー、凛。当選おめでとう」

「…ありがとうございます…神美羅先輩のおかげです」

「うんにゃ。凛の実力だよ…頑張ったね」

「…はい」

「私も嬉しいよ…応援した甲斐があったってもんだ…けど、これでもう、凛は文芸部員じゃなくなるんだね」

「…今までお世話になりました」

「いいよ、気にしないで。それは凛の選択だし、残念だけど、私は凛の選択を尊重するから」


 2人の壇上でのやりとりを、全生徒が見つめていた。

 神美羅先輩は手を腰に当てると、凛に向かって口を開いた。


「私が応援演説を引き受ける時に出した条件、覚えているかい?」

「それは…もちろん」


 でも、この場で?というような表情を凛は浮かべる。神美羅先輩は、それはそれは嬉しそうに…ニヤっと笑った。


「新生徒会の人事権、もらうよ」


 会場がどよめく。

 この人は…いったい、何を言っているのだろう。


「神美羅さん…?」

「白鳥先生、もうちょーっとだけ、待ってくれてもいいかな?どうせ人事は決めないといけないんでしょう?後で密室であれこれするより、ここで一気に発表した方が、一回で終わって効率的だよ」


 好き勝手言っているのに、なぜか説得力があった。

 この人は…いったいどれだけ…自由なのだろう。


「ではでは、副生徒会長を任命します」


 神美羅先輩はそう言うと、指をさした。

 その指の先は壇上を指示しており、そこにいたのは…


「え!?私?」

「そうだよ。他に誰がいると思うんだい?」


 先ほど生徒会長選挙に敗れたばかりの…葵が座っていた。


「別に、生徒会長選挙に負けた人が副生徒会長やっちゃいけないっているルールなんてないよね?」

「それは…そうですけど…」


 まだ混乱している葵に向かって、神美羅先輩は笑った。


「そもそも1票差なんだし、ほとんど会長と変わらないって。それに、葵は昨年一年間、ずっと生徒会で頑張ってきたじゃないか…その力を、新生徒会長に貸してやってくれよ」

「私が…凛に…」

「そう。お前さんが、凛に、だ」


 葵はしばらく黙った後、破顔一笑。笑顔を浮かべた。


「うん、やる」

「それはよかった」


 お前みたいなのは、目で見えるところで首に鎖つけていた方がいいんだよ、と、神美羅先輩は続けて笑う。


 ここまででだいぶ度肝を抜かれていたんだけど、この後に続く神美羅先輩の言葉は、さらに私たちを混乱の渦に巻き込んだ。


「それでは…残りの役職も、ついでだからここで一気に発表するね」


 神美羅先輩はニヤっと笑う…それは、悪戯っ子のような屈託のない笑顔で、本当に、心の底から、楽しそうな笑顔だった。


「書記…2年1組、星野未来」

「会計…1年2組、雪原遼」

「庶務…1年3組、朝比奈樹里愛」


 え、え、え、え、え?

 何言っているの、この人???


「それに相談役として、3年4組楼蘭蘭子と、この私、神美羅由良。このメンバーをもって、新生徒会を発足させるよ」

「か、神美羅さんっ」


 さすがに慌てて白鳥先生が壇上にあがる。

 神美羅先輩は本当に楽しそうに笑っている。


「どうしました?白鳥先生」

「あなた、何を勝手なことを…」

「勝手なことって…先生のほうこそ、生徒会の人事に口出さないでくださいよ…一応、この高校では生徒会は独立しているんですから」

「それは…そうですが」

「もしもこの人事に不満があるのでしたら、もっと素晴らしいメンバーを教えてもらってもいいですか?」


 神美羅先輩はまたもや意地悪そうな顔をして笑った。


「1年の雪原遼、2年の白鷺凛、それに3年の私、神美羅由良。成績トップの私たちに、それに生徒会経験のある白鷺葵と、私をずっと支えてくれていた楼蘭蘭子」

「作家志望の星野未来は書記として最高だし、それに庶務の朝比奈ちゃんは可愛い」


 えー、あたいだけそんなのー?と、生徒の席から声があがる。朝比奈さんの声だ。その声は文句をいいながらも、とても楽しそうに聞こえる。


「ねぇ、校長先生、これ以上のメンバー、この学園にいますか?」


 神美羅先輩はそういうと、今までずっと壇上の端に座っていて、一言も発していなかった好々爺…校長先生に向かって語り掛けた。

 この場にいる全員の注目が集まる中、校長先生はほっほっほと笑った。


「さすがに、いないねぇ」

「でしょう♪なら、これで決まりってことで」


 神美羅先輩はそう言うと、マイクを手にしたまま、私たちにむかって語り掛けてきた。


「というわけなんで、未来、遼くん、樹里愛ちゃん、ごめんねー。生徒会って部活兼任できないから…だから」


 そして、ニコっと笑う。

 心から、嬉しそうに、悪戯っ子っぽく。


「文芸部、無くなっちゃったー!」


 高らかに、そう、宣言したのだった。

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