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走る神話は機械仕掛け  作者: 映見明日
第0章 誰かのためのプロローグ
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彼方より愛をこめて

 ワタシが生まれるずっと前、終わるはずだったこの世界を彼は救いました。


 まだ幼かった体に秘められた、常人には到底理解の及ばぬ能力。彼はそれによって誰の力も借りることなく、たった一人でその偉業を成し遂げて見せたのです。


 人びとは彼を称えた。神様と同一視する者さえ少なくなかった。


 だけど人々は知らなかった。自分たちがなぜ救われたのか。世界を救い神とまであがめられた彼が一体何を考えていたのか。知ろうとすることすらなかった。


 彼の遺した恩恵に預かりながら人々は言う。


 『今日も世界は平和だ』と。


 そんなのは嘘です。世界滅亡のカウントダウンは一度だって止まったことはない。危機とは誰かが目を背けるほどに迫るものなのだから。


 これはそんな、終わりに向かう世界での物語。


 その始まりは神様と呼ばれた彼が若くして死んだ1年後。そしてワタシが誕生するほんの少し前。

 

 だけどこの物語は、世界を救う英雄譚などでは決してない。

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