ショートショート「長文タイトル」~この作品は、タイトルを掲示して物語の可能性を見出すべくして発表された、類稀なる挑戦である(嘘
このところ、長文タイトルが流行っているらしい!!
いわれてみれば、ランキングには三行、四行に渡る長文タイトルがずらっと並んでいます!!
私、長文タイトル、結構好きなんですよ。
見てて物語が集約された感じというんですかね。
タイトルだけ見て、おもしろそうだなって思える感じというんですかね。
なんていうんでしょう、ランキングにびっしりと並ぶ文字列が目にみっちり埋まってくると言いますか。
ただね、なんというか、タイトル読んでけっこう満足してしまうときがボチボチある。
タイトルにひかれて読み進めて、ブクマした後、ほかの作品と紛れてしまうことが結構ある。
あの場面面白かったって覚えてるくせに、タイトルがびちっと思い出せない(加齢に伴う記憶力の欠乏)。
そんな私が、タイトルとあらすじだけ書きたくなったので、書いてみた!!
なんでタイトルとあらすじだけなのかって?
いやね、流行りに乗っかりたかった、…いや違うな、流行ってるものに手を出してみたかった?
っていうかね、うん…すみません…。
でもさあ、長文タイトルって書きたくなりません?タイトルだけ…。
ということで、只今よりやらかします。
第一夜
「注文したピザがやっと届いたと思ってドアを開けたら異世界でした、いきなり魔王になれと言われても腹が減っているので断固拒否します、早く俺にマルゲリータを食わせろください。」
~あらすじ~
俺、玉木勝、15歳。中間考査最終日、ペコペコの腹を抱えて家に帰ったらテーブルの上に3000円とピザのメニュー、母ちゃんのメモ書き。「テスト乙!これでご飯食べてね!」「なんだよ手抜きかよっ!」大好物のマルゲリータを注文して待つこと45分。ピンポーン!ドアを開けた俺の目の前に…ウサギ耳の、女子、女子ぃイイイイイ?!「どーもー!魔王様、お迎えに上がりましたー!」って!!!俺は、俺は俺は…今から、ピザを、食うんだよっ!!!!
第二夜
「悪役令嬢なんて無理無理!だって私いい人だもんって、周りがハンパなくちょーイイ人だらけで…ハイ?!まさかのバッドエンド決定ですか、ありえなす…。」
~あらすじ~
「君っていい人過ぎて、つまんない。」みんなからいい人認定されていた女子高生の私、どうやらトラックに突っ込まれて、異世界転生しちゃったらしい。「エリザベティカ!!!ああ、私の…むちゅめ―!!」ひげ面のおっさんにべろんべろんと舐められてはっと気が付いた、ここ、「聖~善人の住まう星~」の世界じゃん!!悪役令嬢転生しちゃってるじゃん! 何やってもバッドエンドしかないやつじゃん!私、処刑決定じゃん!私、島流し決定じゃん!私、生き埋め決定じゃん!・・・なーんてね!大丈夫大丈夫!だって私すごく良い人だもん、悪役なんてなれるわけない、平凡に生きていこ…って!!!前世の記憶をフルに生かして、善行を重ねるも…それを上回る周りの人々の善人っぷり!ねえ、なにしても悪人に認定されちゃうんですけど?!勘弁してぇええええええ!!!
第三夜
「すんげぇがんばって世界救ったのにエンディング後に手のひら返しとかマジですか、そっちがその気ならこっちは全部無に返しますけど…?全俺の恨み、ありがたく受け止めやがれ!!」
~あらすじ~
世界を救った俺に、世界の王は宣った。「悪いんだけど、今すぐ元の世界に帰ってくんない?」力のあるやつはこの世界にはいらんとさ。人気のあるやつはこの世界にはいらんとさ。…へえ、全部俺におんぶにだっこでやらせといて、そういう態度、取っちゃうんだ。なるほどなるほど、了解したよ、そっちがその気なら、こっちにも考えがあるってね。全部、元に戻してやんよ。…いや、全部、なかったことに、してやんよ!!あっぱらぱーの能天気な人間どもに、俺の恨みが今…炸裂する!
第四夜
「学年一の美少年が私に告ってきた結果、全校生徒からネタ扱いされた挙げ句いつの間にか本人目の前にしておかしな伝説生まれたんだけど、闇落ちしても…イイよね?」
~あらすじ~
ごく普通の女子高生のあたし、なぜかいきなり学園プリンスの告白を受けることになりまして!ハイハイ、なんかの罰ゲームっすね…りょ!テキトーに流す毎日を送っておりましたらまさかのマジ展開!?もうさ、なにしても神扱いとかね、おかしな呪い師認定とかね、いい加減にしてくれないと…まじで、わりと、へこみすぎて、この世、呪う、よ・・・?
第五夜
「異世界で神々の戦いの大混乱を乗り越えたごく普通の一般人の僕は不要となったチートを押し付けられて人外認定されました、ねえこれ何の罰ゲームかな?」
~あらすじ~
大混乱の異世界に転生した僕は、何一つスキルも職業も貰えず、腐ったパンをかじりながら必死になって日々を過ごしていたんだ。ヘタレながらも真面目にできることをこなしながらじみーに生き抜いて、ようやく定職について穏やかに過ごせるって思ってたのに、神が投げ捨てたチートを全部背負わされて!こんなのいらない、即返品だって…おい、神だったやつら(゜Д゜≡゜Д゜)?どこいったー!
第六夜
「平凡な俺にチートが落ちてきたんで蹴り飛ばしたらブーメランになって戻ってきてぶっ刺さるとか聞いてねえぞ!!ふざけた神に断固抗議を申し立てる!…で、神ってどこにいんだよっ?!」
~あらすじ~
平平凡々、穏やかな生活を望む俺の前に、やけにハイテンションな神が姿を現した。「君に良いものをあげよう!」いきなり差し出されたのはチート玉。「いえけっこうです。」「そんなこと言うなし!!!」投げつけられたチート球を、俺は勢いよく蹴り飛ばした!「ほかのやつにやれっての!!!」空の果てに飛んでった球を見た俺は、神に背を受け歩き出し…どぼくぎゅぇっ!!!「はい刺さったー!じゃ―ね!」「…ま、マジか…がくっ。」気付けば魔法使いたい放題、金噴出し放題、驚異的な身体能力に、沈着冷静、容姿端麗、頭脳明晰古今無双奇想天外・・・!!平凡を取り戻すべく、俺の戦いが幕を開ける!!
第七夜
「安定というスキルに全振りした俺はコミュニティスキルがゼロだったせいで何一つ人の頼みを断り切れず…スローライフに突入…で、できないぃイイイイ!!!!」
~あらすじ~
「異世界転生するにあたって、何をのぞみます?」「安定。」コミュ障の俺は、多分、いろいろ、間違えた。
第八夜
「さんざん忠告したのにまるで聞く耳持たなかったじゃん!!今更ジャンピング土下座してももう遅い、この国はぶっ潰れます☆今から二秒後に消滅するからね、国民の皆さん、恨むなら無能な王様一択だよー!」
~あらすじ~
「ねぇ!魔力の分配しないと、マジ詰むんだってば!」「前例がありません」「会議で否決されました」頭の固いクソジジイどものせいで、星の魔力が聖女として生まれたあたしに集約されてしまいました、この星の命が壊滅するまでのカウントダウン、はーじまーるよー!
第九夜
「聖女なんてそうそう簡単になれるはずないじゃんって決めつけて舐めた事ぬかしてた私に罰が当たりました、まさかの大聖女任命です、ハナホジすらできない毎日にくたばりそう…魔王さん…助けて…。」
~あらすじ~
聖女?あー、そんなん無理っす!だってあたしおバカちゃんだしーって…はい?世界の秩序が、あたしを、選んだ…。24時間監視されて、食べるもんも出すもんも監視されて、ちょ、この辱しめ、なんてプレイですか、マジ勘弁してください、誰でもいいから、タースーケーテー!
第十夜
「結局最後は大団円…って誰が決めた!ミリで恨んだ出来事、きっちりお返しさせていただくぜ!クリア後の世界でなあなあになった出来事を、究極A型人間の俺(勇者)が…几帳面に回収していく!!!」
~あらすじ~
世界を混沌の恐怖に陥れた魔王を倒し、凱旋を果たした俺には…やらねばならない事がある!干し肉の代金徴収、薬草代金の徴収、治癒魔法の代金徴収、相談に乗ってやった手間賃徴収、笑顔振り撒いてやった手間賃徴収、あとはあとは…!ケチ臭い男の、ケツの穴の小さい話を壮大に綴らせてもらいまっす!
ホントはですね、テレビの連続ドラマみたいにですね、「十夜連続小説家になろう掲載ショートショート」って銘打って、十日間連続して投稿しようと思ったんですよ。
でもね、あまりにもふざけすぎてるって怒られちゃいそうだったんで、自粛しました。
一日だけにまとめたので、どうぞ許してください。
タイトル書いて満足したんで、これにて終了です、はい。
物語は書きませんので、悪しからず…。