引き寄せ甲子園37
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★登場人物★
悠太:A高校2年生。スピリチュアル研究家・唾、脱糞研究家・シダ植物研究家・プロレス好き。 同じクラスの愛子と接近したことで、スピリチュアルに目覚め、音楽活動を通して自分の壁を壊しつつある。 安藤の教育係。
愛子:A高校2年生。スピリチュアル・プロレス好き。男でも容赦なくシバき倒す運動神経を持つ。 悠太の素質に気づく。彼とのフィールドワーク(散歩)を通して、人を見守り、救う事が自分の生き甲斐だと気づく。 実質彼女が今の野球部を支えている。皆がやりたい放題できるのは彼女のおかげである。
辰巳:50代。元A高校野球部。当時はプロに注目される程の投手だったが、家業を継ぎ、ダルマ職人になる。 悠太と愛子から刺激を受け、地域貢献活動に目覚めた。A高校野球部を甲子園に出場させるため一肌脱ぐ。
安田:A高校野球部監督。A高校野球部OBで、辰巳の後輩。辰巳に頭が上がらない。
安藤:A野球部雑用係に甘んじているが、エース級の素質を持つ。
前田:A高校野球部のエースだが、中継ぎ・クローザーの方が向いている。
坂口:A高校クリーンナップの一角を担う。
山辺:甲子園常連B校にスカウトされたが、高校野球には肌が合わないと、A校に進学して山岳部に入る。 野球部が超変革したと噂を聞いて、中途入部する意思を固め、再テストを受け合格した。
山中:カードマジックのプロを目指している。 頻繁に野球部に遊びに来て、辰巳にかわいがられている。
木下:応援団団長。勝手に応援団を結成した。今の所、一人でやっている。
笹島:バッティングピッチャーに甘んじていたが、絶妙なコントロール、抜群の制球力を山辺に見出され、急遽先発枠に入る。
江口:元陸上部スプリンター
木村:元甲子園出場常連高、B高野球部監督
遠山:元プロ野球選手
とうとうA高は、夏の甲子園大会出場決定まで残すところ、1試合となった。
決勝進出。
地方のテレビ局も大々的に取り上げ、連日A高の特集を組んで放送している。
暇さえあればベンチ内の選手はひたすらノートにペンを走らせ続け、ブルペンにいる選手に至っては、尻のポケットにノートを忍ばせ、いちいち何かを書き込んでは、キャッチャーめがけてボールを投げ込む始末だ。
放送を観た視聴者が買い占めたために、県内の文房具店ではノートの欠品が目立った。
また、A高の応援スタイルは楽器を使わず、全選手の応援歌を2003年の阪神の矢野さんバージョンに統一して「かっ飛ばせー山辺 アイヤ!!」等とやるものだから、まるで甲子園球場の様だと、関西でも注目されていた。
甲子園に来れたら、一緒に「アイヤ!!」やでと、阪神ファンから心待ちにされている。
A高のシニアディレクターを務める、ダルマ職人の辰巳が製作した、チームのマスコット「シだるま」は、ダルマがシダ植物とコラボした商品で、すでに県内にとどまらず、全国から発注を受けた。
納品はいつになるかと問い合わせの声が止まない。
打つ方は、プロも認める山部と、ここに来て急激に評価が高まった江口など、投手にも厚みが有り、先発に笹島·安藤、抑えに前田が控えている。
当初、江口は足の速さだけは全国の球児の中でもトップクラスだったが、県大会が始まると打棒が火を噴いた。
いつの間にか安打製造機である彼のルックスも、ずば抜けて良く、次いで前田、安藤はカワイイと人気が有る。
地方大会の決勝前、地方局の放送で江口は打撃好調の秘訣を得意気に語った。
「微風の日ですよ。シダ植物を、じっと見てますとね。風で動いたら、僕も合わせてタイミングをとるわけですよ。いやいや、強風の日じゃいけません」
放送終了後、反響が大きく、ホームセンターの園芸コーナーで、シダ植物が植わった苔玉が完売してしまったということである。




