引き寄せ甲子園10
★登場人物★
悠太:A高校2年生。スピリチュアル研究家・唾、脱糞研究家・シダ植物研究家・プロレス好き。
同じクラスの愛子と接近したことで、スピリチュアルに目覚め、音楽活動を通して自分の壁を壊しつつある。
安藤の教育係。
愛子:A高校2年生。スピリチュアル・プロレス好き。男でも容赦なくシバき倒す運動神経を持つ。
悠太の素質に気づく。彼とのフィールドワーク(散歩)を通して、人を見守り、救う事が自分の生き甲斐だと気づく。
実質彼女が今の野球部を支えている。皆がやりたい放題できるのは彼女のおかげである。
辰巳:50代。元A高校野球部。当時はプロに注目される程の投手だったが、家業を継ぎ、ダルマ職人になる。
悠太と愛子から刺激を受け、地域貢献活動に目覚めた。A高校野球部を甲子園に出場させるため一肌脱ぐ。
安田:A高校野球部監督。A高校野球部OBで、辰巳の後輩。辰巳に頭が上がらない。
安藤:A野球部雑用係に甘んじているが、エース級の素質を持つ。
前田:A高校野球部のエースだが、中継ぎ・クローザーの方が向いている。
坂口:A高校クリーンナップの一角を担う。
悠太は愛子の前でギターを弾かされ、動画をとられていた。
「今日中に作曲して、動画アップするから。野球部も頑張ってるので、当然のこと」
悠太も真剣にならざるを得ない。
悠太はコードを3つぐらいしか覚えてなく、奏でる音のパターンは決まってるので、声を出して適当にうたう。
悠太はギターを形から入って始めたが、練習をしたことはなかった。
毎日手にとってひくことは忘れていない。
「混乱してきた。あたし」
愛子がふいに言った。
「引き寄せの法則は、やればやるほど分からなくなる」
撮影終了。
バックネット裏での撮影だから、動画には部員もうつっており、辰巳もちゃっかり入りにきた。
ホームセンターで購入したライトはシダ植物を照らす。
幻想的。
「辰巳さんを見てみなよ。適当にやってるじゃん。部員も着実にスキルアップしてるから悩まないで。悩んでも大きくならないぞってエロ本、昔なかったっけ?」
安田が蚊にさされた足をかきながら、愛子を励ます。
「愛子。自分の願望が叶うことを許可するんだよ。『夢が現実になった、ありがとう』と、声に出して言いたくなかったら、ノートにやりたいこと書くだけでも良いんだよ。ドリームが現実になりつつあると」
「ジョンレノンのドリームって曲知ってる?ノスタルジックで良い曲だよな」
唐突に悠太が言った。
返事があるかないかは、どうでもいいことだ。
悠太は小学生の時、同性の男子が吐いた唾を採取したいと思った時、自分が恐ろしくなった。
まだ安藤は投球練習していて、スピードガンが140km出たと、周りでは大騒ぎしている。
なぜか悠太は安藤に悪戯したくなる。
周囲はすっかり暗く、校庭にライトがぜんかいで付いている。
シダ植物のにおいが急に強くなった。
「なんか雨上がりの様にすっきりした気分」
愛子はやっと声をだした。
「あたしノートに書いて引き寄せを継続する」
悠太は愛子の尻から出る、うんこを思い描く。




