引き寄せ甲子園6
悠太:A高校2年生。スピリチュアル研究家・唾、脱糞研究家・シダ植物研究家・プロレス好き。
同じクラスの愛子と接近したことで、スピリチュアルに目覚め、音楽活動を通して自分の壁を壊しつつある。
安藤の教育係。
愛子:A高校2年生。スピリチュアル・プロレス好き。男でも容赦なくシバき倒す運動神経を持つ。
悠太の素質に気づく。彼とのフィールドワーク(散歩)を通して、人を見守り、救う事が自分の生き甲斐だと気づく。
実質彼女が今の野球部を支えている。皆がやりたい放題できるのは彼女のおかげである。
辰巳:50代。元A高校野球部。当時はプロに注目される程の投手だったが、家業を継ぎ、ダルマ職人になる。
悠太と愛子から刺激を受け、地域貢献活動に目覚めた。A高校野球部を甲子園に出場させるため一肌脱ぐ。
安田:A高校野球部監督。A高校野球部OBで、辰巳の後輩。辰巳に頭が上がらない。
安藤:A野球部雑用係に甘んじているが、エース級の素質を持つ。
前田:A高校野球部のエースだが、中継ぎ・クローザーの方が向いている。
坂口:A高校クリーンナップの一角を担う。
「自分に正直でいよう」
グラウンドでは辰巳が吹き込んだ声が、スピーカーから流れている。
引き寄せの法則でいう所は、穏やか、無欲でこだわりの無い人間が理想的だ。
辰巳は、必ずそうである必要は無いと、廃棄のダルマを部室に放り込むやいなや、校庭にいる部員たちにものを申した。
「ありがとうございます」
安田は部室の窓から顔を出して辰巳に目配せした。
好きなだけ、ダルマを制作できる。
彼は放り込まれたダルマに涙した。
悠太は愛子と出会ってから、女の唾・糞好きであることを自己肯定して、ギターなど新しいことをどんどん始めている。
臭くても、何でも良い。
いつかやろうと、何も始めないまま死んでいく人間がどれだけいるだろうか。
悠太は部員たちと離れ、土手で1人、野花をみながら、ギターを適当にかきならしメロディーをつくってる。
家に帰れば、素人でも作曲可能なパソコンソフトを買ったのだ。
音楽として形にするのが楽しみで。
珍しく愛子は部室で安田の真向かいのデスクに座り、先日書いたホームページの修正をしている。
野球部員を取り上げ『週間ベースボール』の様な面白い記事を目標に書いている。
「ありのままで。そこ、体が固いよ。頭の中制限しないで。女体が脳裏にうかんだら、うかんだままにして振り切ればいいじゃない」
辰巳の声が、少しだけ気持ち開けた窓から聞こえてくる。




