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競輪と引き寄せ甲子園83
最終回に向かって安藤がマウンドに向かった。
9回裏、3塁側ベンチでは、選手全員が立ち上がり、決勝への進出決定をいまかいまかと待っている。
1対0の接戦。
緩められない緊張のなか、風鈴が鳴った。
支援者のだるま職人辰巳がつくったダルマが、風鈴のヒモ先についてせわしなく動いている。
3塁側アルプススタンドの、同じく支援者である遠山が、ここは我々は見てることしかできないと前置きをしてから、
「競輪の話して良いですか?」
「うむ」辰巳はダルマを全国にアピールできただけで、満足している。
「私は競輪依存症です」
「続けなさい」
「4車対3車対、単騎みたいな、4車以上で集団ができる番組が得意なのです。今度から、この番組限定で、買っていこうと思います」
「毎日買うことになるのでは?」
「2試合、それぞれ1日100円の計200円ぐらいだったら、許せる範囲です」
「うむ」
チリンチリンチリン♪
ええおのあ
お風呂の中で書いてたら、ええおのな
だってさ。
誤入力失礼しました。
嗚呼