アホには話は通じない
こいつは誰なんだ、アホそうな顔。なんだろう、目がイカレテル。
きっと私達と同じでこの馬鹿らしい研究所から脱出しようとしている…
そう信じたい。目はイカレテルが。
最悪の場合は…誘拐した奴の仲間と言うことだ。
「貴方は…」
「ふっふっふ…あたしはお前らを殺すのさ!」
あぁ…最悪の場合になってしまったか…
「お前も誘拐した奴の仲間なのか…」
「イエス!すべては私の自由の身のため!」
「身のため?なんのことだよ」
「お前らを殺せば、私は晴れて自由の身になれる~♪」
自由の身になれる…か、そう思えない。
それは罠かもしれない…
「お前、それは罠かもしれないだろう」
「罠?そんな訳ない!だからあたしはお前らを殺すっ!!」
アホには話は通じないものだ。
はぁ…無駄な交渉(?)だったな。
「それで、どう私達を殺そうと?」
「エ…そんな反応…薄いの?」
「私はな、んでどう殺す」
アホの話し相手は疲れる。早く済ませたい。
「ふふふ…聞いて震え上がるが良いのさ!
それは…」
「…な、なんだ…」
「ジャジャーン!これなのさ!」
この奇妙な空間。そこに現れたのは…何かの機械だ。
ボタン4つと大きい画面が一つ。
…これでどう私達を殺そうとするのか、検討もつかない。
「あら、これ…リズムゲームかしら?」
「そう!でもこれはただの音ゲーじゃない!」
「どういう事だ…」
なんだか察しがついてきた。
「失敗すると…ドカーン!腕についている腕輪は大爆発!
お前らは死ぬ!」
「い、いつの間にこんな腕輪が…!?」
「は、外れねぇ!」
そりゃ、外れないだろう…爆発とか嫌な死に方だな…
「だが助かる方法は一つある!
それはこのゲームをクリアすること!」
「…予想通りだな…」
「誰がやるとかは自由!さぁ!このヤバい音ゲーをやってそして散れ!」
…あぁ、めんどくさい事になった…
「誰がやるんだ」
「おとげーってなんだ?」
「アホは黙れ」
「アホっていうな!」
私はゲームというものをあまりやることがない。
正直、クリア出来るかは難易度によるな…絶対私達を殺すとしたら
高難易度なのは確定だろう…
…音ゲーが得意な人がいれば良いのだが…
「私がやるわ」