表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
誘拐されたので脱出します  作者: 抹茶闇ラテ
報告書一
50/51

覚えの無い記憶

…気分が悪い、とうとう吐いてしまった。

涙目になる。なんだなんだ、この悪夢。

もう二度と見たくない、私は一歩下がる、すると何かに当たった。

後ろを振り向いた。……後ろには全身がどす黒く、人間には思えない腕、足。

化け物だ、手足が震える、化け物は私の肩に手を乗せた。

何かが吹っ切れた、化け物を突き飛ばし、一目散に廊下を駆け抜ける。

振り向くな振り向くな、ずっと走る、ただただ走った。




……どこまで走ったのか覚えていない、化け物は消えている。

乱れに乱れた息を整えようとする、だがうまくいかない。

近くにあった鏡に手を当てる、そして自分の姿を確認しようとした。

…何か嫌な感じがする。鏡に映っているのは私と、また別の化け物。

声をあげる余裕なんて無く……世界が真っ暗になった。




……気を失ったかと思ったがどうやら違うようだ、目が覚めても暗闇世界。

…さっきまで、なにがあったんだ。不思議なことに今までの事を思い出すことが出来ない。

正確には全てはボンヤリとした光景しか記憶になかった。

無かったことにしたいように、思い出すことが出来ない、思い出そうとすると頭が痛む。

…そういえば、仲間の死を思い出せない。ズキズキと頭が痛む。

あまりにもの痛さに崩れ落ちる。

なんで、なんでだ、今起こってる事全て、意味が分からない!

…とりあえず、この窮地を脱しなければ。

這いずりながら、闇の中を進む。今は歩けそうにはないから。

しばらく進んだ、いや…つもりなんだろう。だが進展はあった。

なにか…朝礼台的な物がおいてある、その上に光り。

…その上には男の人が立っている。誰だ……

男の人は私に気づいた様で、こちらを見下すように、私を見た。


「…誰…だ…」


返答はない、今更だが私の周りにも数人が倒れている。

男の人は笑った様に見えた。

なんなんだ…もう…何も考えられなくなった。




~~~~~~~~


「結花ちゃん、結花ちゃん!起きて起きて!」

「死んだら駄目だよ!起きて!!」


僕たちは結花ちゃんの後を追った、そして結果がこれ。

鏡は粉々に割れていて、結花ちゃんは気を失ってる、命に別状はなさそう。

だけど気を失う前は発狂していたし…どこか胸騒ぎがする。


「瞳美ちゃん、その…命の心配はないよ」

「あ、そうなの、死なないんだ。良かった~…でも心配だよ。

 あんな結花、見たこと無い!」


幸いな事に奴らはこの階にはいない、さっきの一人だけしかいなかった。

結花ちゃんは沢山の死を見てきた…もう耐えきれなかったに違いない。

結花ちゃんが眠っている間に、瞳美ちゃんは壊れたトランシーバーをいじっていた。

トランシーバーが使えたら、彼らに頼れたのに…しょうがない、僕らで頑張ってくしかない。

そんな事を一人で決意していた、なんかちょっと悲しくなってきた。


「……ぅ…ん?」

「あ、結花!起きたんだね!良かった~!!大丈夫?」

「…あぁ、まぁ、大丈夫だ…」

「そっか、でももう少し休んでなよ」


結花が起きた、大丈夫そうでなによりだ……

…でもどこかに違和感を感じる気がする。それがただの気のせいだと良いんだけど…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ