材料探しの旅
「ここは…かなり上の階だ…って懐器っ!?逆立ちやめて!」
「わーったわーった、ケケッ」
俺は逆立ちをやめる。結構楽しかったけどな~。
ここは36階、確か…食用だっけ?そんな階層だった気がする。
なんか涼しい、この階層にあのパーツがあれば良いんだけど……
俺たちはそのパーツを探していると、ある部屋を見つけた。
「…なんだろウ?この部屋?入ってみようヨ!」
「え、あ、うん。待って!」
ある部屋に入ってみる。そこは一応実験体が過ごす部屋だった。
でも、ちょっとだけ豪華。ベットがあるし、椅子と机のセットまである。
ベットは壊れている。この部屋を探索してると、毛布を見つけた。
ついでに毛布で寝ている人を見つけた。
…この人本当に寝ている人?寝てるんだったらちょっと驚かそうかな。
ブリッジの体勢になってその人に近づく。
その人に近づいたところでその人の顔をのぞき込む。
その人は口から血を流して目を閉じている。顔色は良くない。
「…大丈夫?なんかあったノ?」
「どうしたの?懐器…ってま、またブリッジ!や、やめてって!」
「はーい」
とりあえず、ブリッジをやめることにした。楽しかったのに。
「そ、それで…なにかあったの?」
「ほラ、ここに人がいるんダ。寝てるのかなって思っテ驚かそうとしたんダ」
「驚かすって……そんな事はいいとして、この人…し、死んでるよ…」
奈子はその人の手に触れてこう言った。
…死んでたんだ…こんなところで、可哀想に…
その人の顔をまじまじと見てると何かに気がついた。
「…なんカ、誰かに似てル。とっても似てる気がするヨ?」
「確かに、なんか似てる気がするね…ななしさんに」
「そウ!!その子!その子にとっても似てル!双子みたいニ!」
「…双子、もしかしたらホントにそうかもね。本人がいないから分からないけど」
「そうだネ、もう死んじゃったからネ……」
「うん……あ、懐器、この部屋にはあのパーツがなかった…次の所に行こ?」
どうやら、奈子がこの部屋の探索を終えていたらしい。
ここにはあのパーツがなかったのか、どこにあるんだろう。
俺たちはこの部屋を後にした。
部屋に出て、階段付近まで来たところ。
「…なな、なんか、なんか、見えるんだけど」
「確かニ…背の低い何かが見えル…」
廊下に人じゃ無いものがいた。動物っぽい。
動物っぽいものがこちらに近づいてきた。
…熊だ。熊はなにかを咥えている。
……く、首、人の首、頭を、咥えている。逃げろ逃げろ逃げなければ食われる。
なんでここにいるか分からない、そんなの後。
奈子は怯えている。
「奈子、逃げよウ」
俺は奈子の手を引っ張って熊から逃げた。
上の階に行けば大丈夫、きっと、きっト。




