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誘拐されたので脱出します  作者: 抹茶闇ラテ
報告書一
42/51

材料探しの旅

「ここは…かなり上の階だ…って懐器っ!?逆立ちやめて!」

「わーったわーった、ケケッ」


俺は逆立ちをやめる。結構楽しかったけどな~。

ここは36階、確か…食用だっけ?そんな階層だった気がする。

なんか涼しい、この階層にあのパーツがあれば良いんだけど……

俺たちはそのパーツを探していると、ある部屋を見つけた。


「…なんだろウ?この部屋?入ってみようヨ!」

「え、あ、うん。待って!」


ある部屋に入ってみる。そこは一応実験体が過ごす部屋だった。

でも、ちょっとだけ豪華。ベットがあるし、椅子と机のセットまである。

ベットは壊れている。この部屋を探索してると、毛布を見つけた。

ついでに毛布で寝ている人を見つけた。

…この人本当に寝ている人?寝てるんだったらちょっと驚かそうかな。

ブリッジの体勢になってその人に近づく。

その人に近づいたところでその人の顔をのぞき込む。

その人は口から血を流して目を閉じている。顔色は良くない。


「…大丈夫?なんかあったノ?」

「どうしたの?懐器…ってま、またブリッジ!や、やめてって!」

「はーい」


とりあえず、ブリッジをやめることにした。楽しかったのに。


「そ、それで…なにかあったの?」

「ほラ、ここに人がいるんダ。寝てるのかなって思っテ驚かそうとしたんダ」

「驚かすって……そんな事はいいとして、この人…し、死んでるよ…」


奈子はその人の手に触れてこう言った。

…死んでたんだ…こんなところで、可哀想に…

その人の顔をまじまじと見てると何かに気がついた。


「…なんカ、誰かに似てル。とっても似てる気がするヨ?」

「確かに、なんか似てる気がするね…ななしさんに」

「そウ!!その子!その子にとっても似てル!双子みたいニ!」

「…双子、もしかしたらホントにそうかもね。本人がいないから分からないけど」

「そうだネ、もう死んじゃったからネ……」

「うん……あ、懐器、この部屋にはあのパーツがなかった…次の所に行こ?」


どうやら、奈子がこの部屋の探索を終えていたらしい。

ここにはあのパーツがなかったのか、どこにあるんだろう。

俺たちはこの部屋を後にした。

部屋に出て、階段付近まで来たところ。


「…なな、なんか、なんか、見えるんだけど」

「確かニ…背の低い何かが見えル…」


廊下に人じゃ無いものがいた。動物っぽい。

動物っぽいものがこちらに近づいてきた。

…熊だ。熊はなにかを咥えている。

……く、首、人の首、頭を、咥えている。逃げろ逃げろ逃げなければ食われる。

なんでここにいるか分からない、そんなの後。

奈子は怯えている。


「奈子、逃げよウ」


俺は奈子の手を引っ張って熊から逃げた。

上の階に行けば大丈夫、きっと、きっト。

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