悪夢から目を覚ましたい
…ななしが言った言葉。「諦めたらダメ」
ななしの言うとおりだ、ここで諦めたら今までの仲間の死が水の泡じゃないか。
死んだ目に光が蘇る。絶望じゃ無い、覚悟だ。
「諦めてたまるか…!絶対に、絶対に…!家に帰ってやるんだ…!」
「あぁ…ななしとの約束だからね」
「僕も…諦めない!頑張って生きるんだ」
私達は手を合わした。何があっても諦めない、例え仲間が死んだとしても。
絶対に諦めない。そして脱出してこの研究所で起こっている悲劇を終わらせよう。
どんなに困難でもきっと大丈夫だ。
『あ、あの、皆さん。感動的な場面で申し訳ないですけど…そ、その』
『俺たちも忘れないでネ!!離れてるけど仲間だヨ!』
「そうだな、離れていても仲間だ」
そう、懐器達も仲間だ。目的は少し…いや、だいぶ違うが大切な仲間。
そういえば彼らの目的は順調に進んでるのか?
聞いてみようと思った時だった。白羽がこう言った。
「あの人たちが来た!逃げようよ!」
「またこんなタイミングでか…そこに階段がある、下の階に降りるぞ」
私達は階段に向かって走り出した。
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「あ、また切れたヨ」
「い、色々、たた、大変なんですよ、きっと、多分」
俺たちは今、ジャックの部屋にいる。
そこでトランシーバーの不具合を直していた。
不具合が起きていたのがここで良かった…もし光乃結花が持ってる方だったら…
そんな事はもういい。次の事に取りかからないと。
「…ふ、二人とも…いい加減、ソファーの後ろに隠れるのをやめたらどうだい?」
「ひ、ひぃ…あ、あの、その」
今…ジャックの部屋のソファーの後ろに隠れている。
こいつは俺たちのいる階層のリーダー。
実験をしてきたあの階層のリーダー…
怖い、いつパニックになってもおかしくない。
こいつの前では勇気も出せないくらい怖い存在…
しばらく何も言わず隠れたままでいると、ジャックはどこかへ行った。
「…もう、いませんね…こ、怖かった…」
「うん、怖かったヨ…一安心」
「そういえば、後材料ってどのくらい?」
「ちと待っててネ……」
設計図を見る。…そして今気づいた。
「重大なパーツがなイ…そうだっタ、そのパーツ…
この階層にしかなかったから保留にしてたんだったヨ」
「…ジャックに頼む…?」
「うぅ、それはイヤ。俺たちで探しに行こう」
「…え、私達で?結花さん達に頼んだりは?」
「光乃結花達は今奴らに追われているんダ、だから任せたら重荷だヨ。
俺らで探そウ」
「そう、だね。それじゃあそうしよう、懐器」
とりあえず、出発のためにバッグに荷物を詰め込む。
すぐに見つかるといいナ…




