脱出できるのか…?
ふん、我ながらいい選択肢をだしたと思う。
どう答えるか。
「…僕は…」
「無駄だと思うけど、いいわ!やってやりましょう!
何もしないで死ぬよりかはずっとマシよ!」
「俺も脱出に参加する。ここから出ようぜ」
「想、貴方も一緒に行きましょうよ」
「ごめん…私…ここに残る」
やっぱりいた、こういう臆病。
「私は…誰かの助けを待つよ…」
「僕もここに残るよ。片腕ないしさ」
「…そう、では脱出…と言いたいが。窓は小さすぎ、壁は鋼鉄。
唯一の出入り口はあのドアのみ、鍵はかかってる…?」
「あら、鍵がかかってないわ。ラッキーね」
「好都合、当初はこのドアは壁より薄い。だから広太の
力でぶち壊させてもらおうと思ってたところだ」
「確かに俺は力には自信があると言ってたが…」
「まぁ、さっさと行こう」
私達はこの気味悪い研究所を脱出する第一歩を歩み出した。
こいつらから話を聞いた限りだと、ここ、私達を誘拐した奴らが
うろうろしてるらしい。武器付で。
なんと物騒なんだ、しかも、この研究所…
階数が多すぎる!ふざけるな!
推定50階…私達がいる所は…何階だ、何階なのだ。
「お、お前ら、ここは何階なんだ」
「え?分からないわよ」
「俺も知らね」
くそ、今の階を知りたいっ!
そんな事をしてる間だ、部屋(?)から出て数秒の間だ
ほんの数秒…もう誘拐した奴が私達を追いかけてやがるっ!なんでだ!
相手の武器は、ナイフ!とりあえず逃げろっ!