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誘拐されたので脱出します  作者: 抹茶闇ラテ
報告書一
34/51

駒は子ども

私は今…命の危機にさらされている。

冷静そうに見えるが、さすがにこの時は焦る。

どうにかしなければ死ぬ。


「結花に銃を向けないで!」

「黙れ、抵抗すればこいつを撃つよ」


…ななしは私を助けようとしたが、こうして釘を刺される釘を始末だ。

想は私に銃口を向けたままこう言った。


「まぁ、抵抗しなくても死体の山の一部になるけどね。

 言い残す言葉があるようなら早く言いな」


想は余裕ぶってる、私は完全に動くことは出来ない。

鎌都達に任せるしか方法はない…


「…あぁそうそう、武器は床に置いてよね。

 それで…言い残す言葉ないの?無かったら撃つよ」


…想は今にも引き金を引こうとしている。

このままじゃ本当に死んでしまう、ふと奈子と目があった。

奈子の目は覚悟を決めている様子だった。


「せっかくだからカウントダウンをしよう。

 十、九、八…」


完全に余裕をかましている。その間にカウントが進む。

奈子が「任せて」という表情をしている。

結構びびりな奈子が想を止められるのか…


「三、二、i…」


もう撃たれていてもおかしくない時だった。

銃が宙に放り出されていた。

想のま近くに奈子がいた、蹴りのポーズをしている。

奈子はこう叫んだ。


「わ、私の大切な仲間に、て、手を出すなんて!許しません!!」


残念ながら、口調はいつも通り。助けてくれたところで悪いが、迫力が欠ける。

想はとても驚いている。なにがあったのかさっぱりと言う顔だ。

銃が少し遠くで落ちた音がした。


「な、えぇ、なっ!?一体なにg」

「なんで!なんで柊さんを殺したんですか!

 なんで結花さんを殺そうとしたんですか!と言うより目的はなんなんですか?!」

「あ、あの。そのえっと、ま、まずは落ちt」

「答えてください!!私がした質問に!」


奈子のものすごい迫力に困惑する想。…私達も困惑してる、懐器は例外だが。


「…柊を殺したのは彼が裏切り者だったからで…その…

 結花を殺そうとしたのは、その、あれ、逃げた人を殺せと言われて…」


あぁ、いつもの臆病に戻ってきてる。窮地に追い込まれると弱気になるタイプか。

私はとりあえず、さっき拾った医療セットを使う。

そこそこの血は出てたが、止血出来てる。


「それは奴らの指示なんですか?」

「奴ら…そう、その人たちのせいで…『殺さないとお前を処分する』

 そう言われて…仕方が無く…」

「…つまリ、目的は自分が生き残る為だという事だネ?」

「…はい、貴方の言うとおり…」

「そ、そうだったんですか…」


あぁ、完全にびびりと臆病の会話になった。さっきまでの威勢はどうした事やら。


「あの、お願いがあって…その、に、逃がしてください…!」

「も、もちろん良いですよ。貴方なりのふ、深い事情があるんですからっ」

「ありがとうございます!で、では私はこれで、また会えればいいですね…」


そう想は言って、この場を去った。

多分また会えるだろう…嫌な形で…多分。


「…柊君…」


鎌都はぼそりと彼の名を口にする。


「…ちょっと許せないかな、理由がどうであれ、殺しはいけない…」

「……皆、行こう」


私達は彼の亡骸を後にした。

前に進み続ける。

なぜか涙が出てる、かすめたところがよほど痛いんだろう、そう信じたい。

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