再出発
私達はジャックから、脱出に使えそうな物を貰い部屋から出た。
部屋に出るときにトランシーバーを彼に渡した。
「この袋に入ってるけど…結花、開けてみようよ!」
ななしは好奇心の目でこちらの方を見る。
まぁ、私も中身が知りたかった事だ、中身を見てみるか。
「あ、あのさ…部屋に出たばかりだしもう少し後で開けない?」
「そ、そうですね…その方が良いですね…」
…それもそうだ、後で開けるとしよう。
私達は戻る為に薄暗いまたあの廊下を歩く、飽きるあの廊下を。
そこそこ長い廊下を歩いた、そろそろ開けていい頃だろう。
「なにが入ってるんだろウ?火薬だったら嬉しいナ~」
「火薬は…入ってないと思うよ、懐器君…」
「とりあえず中身出していくから」
私はジャックから貰った袋の中身を取り出す。ぱっと見色んな物が入っている。
最初に取り出したのは、食料。結構な量だ。
その次は時計や懐中電灯。十徳ナイフなどなど…
「おぉ、ご飯ダ!おなかすいてたんだよネ」
「ど、毒かもしれませんよ!懐器、ちょっとは警戒しようよ」
「アハハ、ごめんごめん。気をつけてるヨ」
そんな会話をしている内にも、私は更に袋の中身を取り出す。
…この中にはマッチにダイナマイト。
明らかに使えと言われてる様なものだ。
「ダイナマイト、あったのか…喜んだ方が良いよ」
「マッチ付だ。用意周到だね、ジャックって」
「…これぐらいだな、ここの袋の中身」
「ふぅん…まぁ…良い方だね。それじゃあ行くとしよう」
袋にさっきの中身を詰め込む。ダイナマイトは懐器に持たせた。
中身を詰め込んで立ち上がろうとするとき、大きな音がした。
頬が痛む、頬に手を当てる。
「結花!大丈夫?!」
「な、何が起こったんでしょう…」
「あ!人影が見える!」
頬を押さえながらななしが指さす方を見る。
確かに人影が見える、何かを持っている。一体誰なのか…
「…誰だ!」
柊が人影に向かって言うが、反応はなし。
何度呼びかけても反応が無いためしびれを切らした柊は
人影の方に歩き出した。
「し、柊!相手は殺意を持ってるかもしれないんだ!近づくのは危険だ!」
「大丈夫。僕は一応ナイフを持っている、
だから相手が殺意を持っても大丈夫だから」
そう言いながら私達の方に振り向いた。
するとさっきの大きな音がまた聞こえた。さっきの音と同じだ。
…そしてその音の正体は銃声だった。
さっき銃声と共に出た銃弾は私の頬をかすめた。
そして次の銃弾は…
「え、こ、これって、柊さん!?柊さん!!」
…ヘッドショット。柊は死んでいる。
「…柊が…死んだ…」
「奴の仕業…?!俺はいつでもダイナマイトを投げられるヨ」
私達はその人影を警戒する、人影はこちらの方に向かう。
そして私達の目の前まで来た。
見覚えがある。その人影…いや、彼女は…私に銃口を向けた。
「…斉藤、想。やっぱりお前だったか」
「あまりにもここの階層の人たちが動かないから、わざわざ来たの」
あの時の臆病な想かと疑う程、堂々としている。
想は…駒だ。




