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誘拐されたので脱出します  作者: 抹茶闇ラテ
報告書一
33/51

再出発

私達はジャックから、脱出に使えそうな物を貰い部屋から出た。

部屋に出るときにトランシーバーを彼に渡した。


「この袋に入ってるけど…結花、開けてみようよ!」


ななしは好奇心の目でこちらの方を見る。

まぁ、私も中身が知りたかった事だ、中身を見てみるか。


「あ、あのさ…部屋に出たばかりだしもう少し後で開けない?」

「そ、そうですね…その方が良いですね…」


…それもそうだ、後で開けるとしよう。

私達は戻る為に薄暗いまたあの廊下を歩く、飽きるあの廊下を。




そこそこ長い廊下を歩いた、そろそろ開けていい頃だろう。


「なにが入ってるんだろウ?火薬だったら嬉しいナ~」

「火薬は…入ってないと思うよ、懐器君…」

「とりあえず中身出していくから」


私はジャックから貰った袋の中身を取り出す。ぱっと見色んな物が入っている。

最初に取り出したのは、食料。結構な量だ。

その次は時計や懐中電灯。十徳ナイフなどなど…


「おぉ、ご飯ダ!おなかすいてたんだよネ」

「ど、毒かもしれませんよ!懐器、ちょっとは警戒しようよ」

「アハハ、ごめんごめん。気をつけてるヨ」


そんな会話をしている内にも、私は更に袋の中身を取り出す。

…この中にはマッチにダイナマイト。

明らかに使えと言われてる様なものだ。


「ダイナマイト、あったのか…喜んだ方が良いよ」

「マッチ付だ。用意周到だね、ジャックって」

「…これぐらいだな、ここの袋の中身」

「ふぅん…まぁ…良い方だね。それじゃあ行くとしよう」


袋にさっきの中身を詰め込む。ダイナマイトは懐器に持たせた。

中身を詰め込んで立ち上がろうとするとき、大きな音がした。

頬が痛む、頬に手を当てる。


「結花!大丈夫?!」

「な、何が起こったんでしょう…」

「あ!人影が見える!」


頬を押さえながらななしが指さす方を見る。

確かに人影が見える、何かを持っている。一体誰なのか…


「…誰だ!」


柊が人影に向かって言うが、反応はなし。

何度呼びかけても反応が無いためしびれを切らした柊は

人影の方に歩き出した。


「し、柊!相手は殺意を持ってるかもしれないんだ!近づくのは危険だ!」

「大丈夫。僕は一応ナイフを持っている、

 だから相手が殺意を持っても大丈夫だから」


そう言いながら私達の方に振り向いた。

するとさっきの大きな音がまた聞こえた。さっきの音と同じだ。

…そしてその音の正体は銃声だった。

さっき銃声と共に出た銃弾は私の頬をかすめた。

そして次の銃弾は…


「え、こ、これって、柊さん!?柊さん!!」


…ヘッドショット。柊は死んでいる。


「…柊が…死んだ…」

「奴の仕業…?!俺はいつでもダイナマイトを投げられるヨ」


私達はその人影を警戒する、人影はこちらの方に向かう。

そして私達の目の前まで来た。

見覚えがある。その人影…いや、彼女は…私に銃口を向けた。


「…斉藤、想。やっぱりお前だったか」

「あまりにもここの階層の人たちが動かないから、わざわざ来たの」


あの時の臆病な想かと疑う程、堂々としている。

想は…駒だ。

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