命がかかっている。その3
「さて…次のゲームを始めよう。さすがに三回も連続でカードゲームは辛いからね、
今度は身体を動かすゲームでもしよう。という事で次のゲームは
『宝探し』さ」
「宝…探し?」
「結構簡単そうなゲームだね」
宝探しは聞いたことある、なんか特定の物を探すゲームなんだろう。
「もう宝は隠してある。見本はこれ」
そう言って、ジャックは見本を取り出す。
これは鍵のようだ、四つもある。
「四つあるけど、君達が探すのは二つずつ。
右半分は少年が探せばいい。左半分は少女が探せばいい。
簡単でしょ?何でもありさ、もう始めよう」
…ゲームスタート。これで最後だ、それにしても何でもあり…か。
とりあえず、鍵を探さなければ。
棚の方を探す、見落としが無いように。
オレンジ色の瞳の少女は机の裏とかを探す。
…すこし探したが、見つかりそうにない。
もしかしたら、僕たちの想像と違うところにあるのかもしれない。
そう思い、天井の方を見上げる。
…やっぱりあった。天井に鍵が張り付いていたんだ。
椅子に登りその鍵を取る。…よし、あと一つの鍵を手に入れさえすれば…
ジャックは上機嫌にあたりをうろついている。
「…後一つ…ジャック。ヒントを教えてくれないかな?」
「おお…何でもありって言われてもね…私は鍵の場所をもう知らない。ごめんね」
「…分かった」
…やっぱり何でもありと言われても、ヒントはなしの様だ…
もう一つはどこにあるのか。
「…った」
オレンジ色の瞳の少女がなにかを言った気がした。
僕は振り向く。
「…貰ったよ。このデスゲーム。私の勝ち」
静かに笑いながら、鍵を二つ。僕に見せつけた。
「おぉ、もう見つけた。君の勝ちだ、おめでとう」
「…何でもありのルール通り、もう一つの貴方の鍵を奪っておいて良かった」
…だから、どんなに見落とさない様に探しても見つかることはなかった、そういう事…
「鍵を手に入れた少女。君はこのゲームをクリアした。
さぁ、この部屋から出るといい」
「ごめんね、そこの人。悪いと思わないでね。
私だって生きる為にはこうしないといけないんだから」
オレンジ色の瞳の少女はそう言葉を残してこの部屋を去って行った。
ジャックはニコニコの笑顔であの剣を持ち、ななしの後ろに立つ。
「君はラッキーな方だよ、この小娘を処刑するだけ。君は助かるんだ。
そんなに悲しい顔をしないでくれよ?」
「や…やめ…ろ…」
すると、ななしは最悪のタイミングで起きた。
ななしは眠い目をこする。
「あれ…?おにーちゃん?どうして私、こんなとk…」
その言葉をいい終わる前にジャックは剣を振りかざした。思い切り。
…目の前が真っ暗になる。
血…血…もうどうしようもできない。手遅れ、こうなったのは僕のせい。
「さぁ、この小娘を処刑したから君もこの部屋から出られるよ。
…どうしたのかな?こんなに悲しいの?大切な人だった?」
…ジャックが言う言葉が言葉として認識されない。
僕は拳を強く握る、赤い目がジャックを睨む。
…この辺りから記憶は無くなっていた。
…気がついた時にはソファーに横たわってた。
なにがあったのか全く分からない。
…何か違和感らしきものがあった。さっきまでの血の臭いが全くしない。
更に理解しがたい事を見た。
「あ、起きたよ」
その声はななしの声だ。赤い目がななしの姿をとらえる。
柊の姿も見える。意味が分からない。
「鎌都、大丈夫か…なんかずっとうなされてたが…」
「うなされてた…?」
「うん。おにーちゃんずっとうなされてたよ。でもあの人実験って言って…」
…実験…?あの人…?
「やぁ、やっと起きたようだね。君には実験に付き合ってもらってたんだよ」
「ジャック…どういう事だ。あれは何だったんだ」
「あれは実験の内容。まぁ、実験って言っても夢を見せただけ。
この小娘も無事だ。それに、実験に付き合って貰ったお礼をしないとね」
…夢…あの出来事は全て夢だったっという事か…
だが、ジャックのお礼だなんて期待はしてはいけない。
「…そうだ、君達の脱出のお手伝いをしよう」
ジャックのお礼の内容は、信用しがたいがとんでもないものだ。
皆、目を丸くした。




