裏切るとこうなる
今私達は制御室にいる。
罠かと思ったが、普通に制御室だ。
制御室ってなにがあるのだろう…モニターがたくさんある。
「実際僕も鍵をもらったくらいでここの使い方はよく分からないんだ」
「こんな部屋があったんだ…ずっとここにいた僕でも知らないところがあったんだね…」
「…そんなに気前よく制御室の鍵を渡すか…普通…」
「でも、きっとなにかある」
そう言って、柊はモニターのそばにあるキーボードを打つ。
訳の分からない画面が表示されている、今は彼に任せるか。
…部屋の壁を見てみる。
壁にはこの研究所の地図に目が入る。
…やっぱり、ここは巨大な研究所。ここまで来たのにも犠牲が出てしまった…
私は地図を手に取る。これからの脱出に使える…絶対に出てやる。こんなところから。
「結花、階段を使える様にした。これで下の階に行ける。
階段の所はわかるだろう?」
「あぁ、地図に書いてあった」
「…さて、色々やったし…そろそろ行かないといけない」
…柊の言うとおりにこの部屋を出た。
部屋を出た私達に映った光景は衝撃的なものだった。
そこにはたくさんの亡骸があった。人の気配が私達以外に全くない。
…吐き気がする、気持ち悪い。さらに現実に近づいている…
「…どうしたの?顔色が悪いよ」
「大丈夫。行こう…」
なんとか私達は階段にたどり着く事が出来た。
「…やっとこの階から離れられるのか…」
「大変だったね」
この嫌な雰囲気をごまかそうとするのか他愛のない会話をする。
…どうやらこの機械化の階層はここだけしかないらしい。
人の気配いないこの階層はもうだめだろう。
…なぜそこまでになるまでに駒は放置したのだろうか…
階段を見ると、気が遠くなる様な長い階段、天井とかなりの高さがある。
…上がるよりかはましなんだろう、下ってる方が。
私達が踊り場まで来たところだろう、最初はそこで休もうと思った。
だが…こんな状態の踊り場じゃあ休む事さえ苦痛だろう。
「…そんな、そんな…」
柊はうなだれている、周りの皆は黙っている。
…かつての仲間、美夏と広太が吊り下げられていた。
さっきの階程グロテスクなものではない、だが…かつての仲間なんだ、ショックは大きい。
仲間の死はとてもつらい。特に、二人のために駒に協力した柊は。
「…柊…」
「…あの二人の命は助かるんじゃなかったのか!!」
「…全て、罠だったんだろ…全て…」
柊は涙ながらにこう言った
「…僕は決めた。
ここから絶対に出る、二人の分まで生きてやる!!」
「あぁ、そうしよう、柊。僕らだったら、きっと出来る」
「おにーちゃんの言うとおりだよ。この調子で脱出を目指そう」
「…まぁ、なんか調子が出たようだし行くか」
私達は仲間の死を乗り越え、脱出を目指した。
私達が脱出出来ればこの悪夢は本当の意味で終わるのだ。
生きて、生きて、生き抜いてやる。




