かつての仲間
今回は二つの視点があります「~」が境目です
…結花達が脱出することに奮闘している頃。
最初にいた部屋で何かがあった。
「…柊君、こんなに傷だらけの美夏ちゃん達に何があったの?」
「…僕にはよく分からない」
「だよね…後、結花ちゃん…だっけ、あの子はいないし…」
今、美夏と広太は倒れている。
想は部屋の隅で震えているしか出来なかった。
「怖い…怖いよ…美夏ちゃん達、多分殺されちゃうよ…」
「…二人はきっと大丈夫だよ」
…外を歩く研究所の人がこの部屋に止まる。
そしてこの部屋の扉がゆっくりと開く。
想はあまりにも怖く、涙が出てきた。
部屋に入ってきた研究所の人は思わぬ事を言ってきた。
「協力しろ、協力するのなら、あの二人や、お前らの命を保証する」
…本当に思わぬ事だった。
「…分かった、協力する。どんな事をやればいい?」
「し、柊君?!」
「まぁまぁ、僕に任せて」
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「殺し合い…一応聞くがどういう事だ」
「…そのままの意味。実験体同士で殺し合うんだ。そして今の半分の
50人くらいまでこの殺し合いは続くんだ…」
なんて嫌な奴らだ、きっと自分たちで殺すよりも実験体同士での殺し合いが
いいと思ったのだろう。
「おにーちゃん。どうする…?」
「…誰も殺さない、犯罪になるし僕にはそんな度胸はないよ」
ど、度胸はない…よく、言えたな。さっき駒に右ストレートを打ったのに。
それはともかく、今のところどこにも動きは見られない。
「…これ、誰も動かないから終わらないんじゃないの?」
「いや、なにかあるはずだよ」
「ついでに言うと、大処分のつもりでやってるのかすら怪しい」
「確かに…でも後々分かると思うよ、今はこのイベントに集中…」
…いろんな所を見ているとやっぱり他の実験体も警戒して隠れている。
単独はあまり見ない、グループで行動している実験体が多い。
すると、廊下を歩く一人の少年を見つけた。
その少年はあるグループに近寄る。
「あ、あんた誰よ!」
「私達を殺すつもりなの?!」
「…」
突然、少年がグループの一人を殴り飛ばした。
放送が聞こえてくる。
『殺し合いをしろ。自分の命が惜しければ。動かなければ彼らがお前らを殺しにくる
さぁ、殺せ。自分の命の為に!』
あぁ、なるほど。あまりにも動かないものだからついに駒を入れたか。
実験体という駒を、それにしてもこの駒。どこかで会ったような気がした。
「これは…大変なことになってるね。そのうち僕たちも殺されそうだ」
悲鳴が聞こえてくる様になった。本格的に始まってる。
どこからか持ってきた凶器で殺す奴もいれば、隠れてやり過ごそうとする奴もいる。
なかにはこんな奴らもいた
「私達が生きる為にあんたらは死になさいよ!!」
「はぁ?なにを言っている。死ぬのはお前らだ!!」
醜い争いだ…裏切って、同じグループの人を殺す奴まで現れた。
そこら辺には小さい子の肉が転がってる。
あの夢が現実になろうとしている…
…あまり動いていなかったせいか、実験体は寄りつかない。
と言うよりも避けてる様に見える。
私達を見て、なにかを話している人たちがいた。
「ひぃ…こいつの隣にいる奴らに手をだしたら殺されるぞ…」
「こいつだけには勝てないな…」
こいつ…私は鎌都の方を見る。
まさか鎌都を避けている…?勝てないって言っていた位だ。
敵に回したら頭を抱える事になるだろう…やっぱり、怖い。
そんな中、私達に近づいた奴がいた。
さっきの少年だった。
「久しぶりだね」
「…誰だよ」
「僕は立花柊。君を殺しに来た」




