狂気、血、凶器
私は部屋に駆け込んだ。
…やっぱりここにいたか。
床に転がっている。下半身はない様だ。
「おい、そこのお前」
呼びかけても反応なし。
彼女に近寄ってみる。なにか違和感を感じた。
そりゃあ、呼びかけても反応しないな。
彼女は死体になっていた。冷たい。
…さて、どうななしに伝えるか。五歳児だ、ショックを受けるかもしれない。
だが、ウソをついていると思われたら困る。
しょうがない、妹をななしの所に持って行くしかないか。
私はとりあえず死体を落ちない様に背負う。
…それにしても廊下は静かだ、良が全員倒したのかそれとも罠なのか。
警戒しながら扉を開けた。
廊下には血の臭いがする、そこら中に駒がの肉が転がっている。
うぇ…やっぱ気持ち悪い。
階段を目指し歩いた。
…階段付近、良がいた。
最悪な形での再会だ。血まみれの服、折れた脚や腕、腹部に刺さっている包丁。
原型はとどめているが…かなりのグロテスク。吐きそうなくらいだった。
刺さっている包丁を抜く。
もう死んでいるが、多少は楽になっただろう…
私は階段へ向かう。
階段を上りななしの所に着いた。
「あ、おかえり。背負っているのは妹だね、どうしたの?」
「あぁ、えっと…死体になってただけだ」
「ふーん…妹…脚、無いね。ちょっと貸して」
ななしは、その妹を引っ張る。
そしてななしは、妹をななしが寝るところだろう場所に置く。
「うーん、これじゃだめ」
今度は毛布を持ってきて、妹にかぶせる。
「…よし!これで安心」
「…身代わり…というやつか?」
「うん、そんなとこ。それじゃ、お約束通り階段にかかってる鍵を開けよっか」
「…そうだな」
妹をこの様に利用するために…か、どこか恐ろしさを感じる。
そう考えていると、あの階段にたどり着く。
「それじゃあ開けるよ」
「…さっさと開けてくれ」
…これでようやく下の階に行くことが出来る。
「あ、言い忘れてた。
これより下の階は他の階層になってるハズだよ。
でも、これがどんな階層なのかは全く分からないし、部屋にある罠とか
どんなものがあるのかも分からないんだ」
「ふぅん…そうか、まぁ…そんなことはいい。家に帰れればいいんだ。
…行くぞ」
「オーケー!」
こうして私達は次の階層へ向かった。
果たして、そこに何があるのか。
こんな研究所から脱出して家に帰ってやる。




