11/51
やけに涼しい36階
ここは36階。やけに涼しい…
この階には何があるのだろう、一刻も早く鍵を探し出し次の階に行く。
今のところ奴がいる気配はない。
「ね、ねぇ…本当に良かったのかしら」
「アホが望んでいたことだ、別に良いだろう」
「…それよりも涼しいわよね…なにかあるのかしら」
美夏はこの辺りを見渡している。すると、何か見つけたようだ。
「結花、この部屋のドアとか…私達がいたところに似てるわ」
「もしかしたら、実験体がいるかもしれないな」
私はドアに付いている鉄格子の窓をのぞき込む。
「…なんだ、こいつら」
「え、どういう事よ、見せなさいよ………」
今度は美夏が窓をのぞき込む。
「ななっ何なのよこいつら!人?!」
「…人体実験だろ、どうせ…」
この部屋には人かと疑うほどの異形にされた実験体が数名。
こっちには気づいていない様だ。
「気づかれないうちに行くぞ、気づかれたら面倒な事になりそうだからな」
「え、えぇ。そうね、絡まれたくないもの」
私達はこの辺りを通り過ぎようとした。
その時だった。
私の後ろ首に冷たい物が当たっていた。
それはナイフだろう。
美夏は倒れている。
……
へぇ。
こうやって殺すつもりなのだろう。
研究所の駒は
私を
ナイフで
奴はナイフを振り上げた。




