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ローズさん2
「いや、なんでも無い」
ローズさんは、そう言って長い髪を翻して俺達の前を去ろうとしていった。
「え?待ってください!ローズさん!!」
「さん!!」
アスがなぜかさん付けに反応した。そこは、いいから
「俺の事を知っているんですか?」
「この前の……ウルフマンの事で、部下から報告を受けた程度の事だ」
クールでかっこいいな…俺の脳内は、かなり呑気らしい…
けど、やっぱりウルフマンの事は、ローズさん所属の『リベルテ騎士団』にも伝わっているのか、ん?もしかして『リベルテ騎士団』が、ウルフマンに関わってるのかもしれない…
疑い始めたら切りがないから俺は、考えるのをやめよう。
「…君とは、またいつか会うことになるだろう」
ローズさんは、そう言って微笑んだ。
なに?なに!これって
「レイ…顔が本当に気持ち悪いよ…」
アス、距離とらないでよ…ちょっと悲しくなるじゃん