出会い
第一章
1…一言で、言って終えば「疲れた…」それが俺の感想であった。
今は家に着こうといつもの薄暗い裏道を歩いているのであるが…その、つい数時間前に起きた通称「ウルフマン事件」は、よく分からなかったが俺の無いと思っていた魔力が命の危機を察知してくれて突然発動したそうだ…
俺を助けに来てけくれた美少女さんが教えてくれた。たまにそういうのが有るそうだ。
そして、なぜウルフマンが現れたかについては、教えてくれ無かった。あ、名前を聞くの忘れていたわ。
なので、俺は、分からない事だらけの事件に巻き込まれてしまったのだ。
まぁ、こんな事はどうせこの国の「軍」や「騎士団」しか分からないのであろう。駆け出し冒険者には関係無いのだ…
「あ~!やっぱりあの美少女に名前を聞いといた方が良かったな~…美少女と知り合う貴重品な機会だったのに!!」これが本心である。
やっべ!口に出ちゃったよテヘヘ。どじっ子だな!俺!!
…別にバカじゃないからな
そんな事を考えながら薄暗い裏道を歩いていると前からふらふらとふらついて歩いてる人が居た。ここは、裏道なのでよくそんな人は居るので特別珍しくは、無いのだが…
え?女の子?
年齢は、俺と同じ位の女の子がふらついて居るのである。これは、ここでも異常に見える。
こんな時は、関わらないほうが得だな、
そう思い俺は、ふらついている女の子の横をサクッ通ろうとしたら、いきなりその子が俺の方に倒れてきたのである!
「私に恵みを!食べ物を!!!」
「え?」
倒れこんできた女の子は、勢いよくそしてまるで、死にかけのゾンビ、いやゾンビは、死んでいるのか…まぁそのぐらい俺にとっては、ショッキングな勢いで食べ物を要求していたのだ!
「すみません。実は、僕もまだまだ駆け出しの者でその~…今日自分一人聞分を食べるのに精一杯なんですよ…。」
俺は、かなりやんわりと断ってみた。
(建前とか大切なので、喋るときの一人称は、「僕」な俺です)
そしたら女の子は、僕の左手を指した。そこには、今日買ってきたパンや野菜などが入っていた。
う…これは、今日の「ウルフマン事件」でもらったお金で買った何日か分の食料である。しまったなやってしまった。見つかっちゃった!みたいな感じでテンパってしまった。
「う、うぅ」
しかもさっきスルーしようとした後ろめたさ…断れない。
それに、この女の子ピンク色のショートカットがよく似合っているかわいい子だ。やべ、顔近すぎね?ドキドキ
「はぁ、分かりました。今日だけですよ!」
俺は、結構あまちゃんなのかもしれない。
見ず知らずの女の子に自分の食料を分けてあげるとは…
そしてこれから大変な事に巻き込まれていくは、この時の俺には、わかるはずも無かったのだろう。