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第六話 物語的お約束・・・いやそこは・・・

 どうもHekutoです


 第六話完成しました・・眠たいです無理はよくないですね次はマッタリと作ろうと思ってます。ちょっと妄想が溢れて来たので整理しないといけない感じです。


 それでは、第六話 『物語的お約束・・・いやそこは・・・』をどうぞ~・・グー。



『物語的お約束…いやそこは…』


 山賊が森の中に蹴り飛ばされるより、少し時間は遡り森の中。

「ふーんふーんふふーん人里どこだ~てかここ何処だ~?」

 絶賛森を彷徨い歌う迷子のユウヒ・・。


「迷ってないよ!?たとえ迷っててもそれは人生と言うなの迷路に迷ってるだけだよ!?・・・は!すでに異世界迷い込みな時点で迷子なのか・・いやしかし・・」

 頭に届いた電波に否定と肯定を繰り返し苦悩し始めるユウヒ。


「うぅ、まぁいいか・・とりあえず人が居そうな方向へ・・あぁこんな時こそ妄想魔法じゃないか!」

 しばし悩んだユウヒは、辺りをキョロキョロ見回し目的のモノを探し始めた。


「よしこれでいいか・・人のいる方向を指し示せ!【指針】!」

 そうキーワードを唱えると、手に持った50㎝ほどの先端のとがった木の棒を放り投げた。木の棒は一瞬淡く光ったと思うと地面に刺さりパタリと倒れ光が消える。


「おお!素晴らしきは、我が妄想うまくいった感じかな?」

 よくある迷った時の神頼みである・・大抵の場合はさらに迷うことになるのだが、流石は魔法なのだろうしばらく指示した方向に歩いていくと遠くから人の気配を感じ始めた。


「素晴らしい…素晴らしいよ!妄想魔法♪」

 気分よく人♪人♪と歩いていたユウヒだが、気配に近づくにつれてその声は静かになっていく・・気配に違和感を感じて。


「・・・これは、剣戟の音?・・隠れて様子を見る必要がありそうだね・・」

 そう言うやいなや姿勢を低くして素早い動きで気配の元へと移動し始める。


「バルカス無事か!」

 茂みからユウヒが見たのは、山賊風の男が背中から剣を引き抜かれているところであった。


(おおぅ・・痛そう・・自分の背中がチクチクするぜぇ・・・)

 背中に感じる違和感で微妙に悶えるユウヒであった。


(身なりや話なんかの感じだと、山賊に襲われた貴族とその従者?かな。・・・しかしお約束ならここはお姫様とかじゃないのか?あれはどちらかと言えば王子様?・・・現実なんて所詮そんなものよね・・む?あれはいかんな気がついてない?・・確実に助けるなら殺す必要もあるか・・できるかできないかじゃないなまずは動くことだ!)

 現実と言うものに切なさを感じながらもユウヒは行動を開始する。


「まったく・・心配を「アルディス様後ろ!」な!」


「ぐぞぉがぁ!!」

血だらけの山賊が今にも斧を振り下ろそうとしたその時、ユウヒは空を飛ぶ。


「【身体強化】【加速】【飛翔】とりゃー」ゴッ!

 妄想魔法を三つ唱え目にも留まらぬ速さでしゃがんでいた二人の貴族風の男達を跳び越えるとそのままの勢いで山賊の頭を蹴り飛ばすユウヒ、その声はどこか気の抜ける感じがした。蹴り飛ばされた山賊は宙を飛びそのまま森の茂みの中へと消えドスンと言う音を響かせた。


「ふぅ・・・クソがしたけりゃ茂みに隠れてするのがマナーだぜ」

 山賊を蹴り飛ばしたユウヒは、ふわりと重力を感じさせない着地をし茂みに向かって惚けた事を言い放つのだった。


「「・・・・・・・」」


「そちらは大丈夫?・・ではないよね血出てるし?」

 ぽかんとこちらを見上げる二人の男に軽い調子で話しかけるユウヒ。今の一撃は確実に人を死に至らしめるには十分な一撃なのは、ユウヒもわかっていたがその心は平常のようだそろそろ【狩人の心得】の効果が出てきているようだが。ユウヒは気がついていないようだ。


「・・・あ、たすかったよありがとう」

 しばしの間の後、はっとして立ち上がり礼を言うアルディス。


「アルディス様軽率です!貴様何者だ!」

 アルディスがユウヒに握手を求めようとするもバルガスがそれを制し左足を引きずりながらユウヒの前に出る。


「バルカス!失礼じゃないか助けてもらったと言うのに、それに無理をするな傷にひびくぞ!」


「しかし・・」

 言い合いを始める二人の近くでユウヒは辺りを見回し始めた。


(まぁ無事っぽいしいいか・・・ここは街道かな?そこそこ広いし、おや?馬車が茂みに突っ込んでお馬がもがいてる・・・)

 可愛そうにとユウヒは、馬の方に向かいながら新たな魔法を唱える。


「う~んこれなんかぴったしな気がする【意思疎通】」

 馬車が茂みに嵌り動けずもがく馬はユウヒが近づくと余計に暴れ始めた。


「ブルル!フン!フン!」ガタッ!ギシギシッ!


「あー落ち着きなさい、キミは完全に包囲され・・違った今動けるようにしてやるからな?」


「ブルル!・・・?」

 暴れていた馬は何かに気がつくように急に暴れるのをやめ首を傾げるような仕草をとる。


「こっちの言いたいことはわかるか?私は敵じゃない、味方だから落ち着きなさい」

 さらにユウヒは馬に対してネゴシエート?を続ける。


「・・・・」コクコク

 興奮した馬を宥めるためにと使った魔法の効果は抜群であったようで馬はすぐに大人しくなってユウヒの顔を見詰める。ほんの少しの時間で大人しくなる馬に言い合いをしていたアルディスとバルカスも驚き顔を見合わせた。


 ユウヒは傾き茂みに嵌り込んでいる馬車を引っ張り元の位置に戻す、どうやら【身体強化】の魔法がまだ効いているようだ。

「ほれ、これで動けるだろ」


「ブルルゥン♪」


 そんなユウヒと馬の様子を見ていたアルディスが何か思い出したのかユウヒと馬車に駆け寄ってくるバルカスも傷を抑えながらついてくる。

「何から何まですまない・・しかし馬を手なずけるのがうまいんだな?経験があるのか?」

 純粋に驚いた表情で礼を言ってくるアルディス。


「そうかな?動物は正直だからねぇ・・ほれじゃれつくな、じっとしてろ」

 アルディスに返事をしながら妙にじゃれついてくる馬に注意をしながら馬車の点検を始めるユウヒ。


「そうだ、馬車の扉は開きそうかい?中にもう一人いるはずなのだが・・」

 どうやら他にも人がいるらしくその人物の心配をするアルディス。


「ん?・・少し歪んでるが問題ないだろ・・ふん!」バキ!


「・・・・」


「・・・まぁ空いたね・・閉まらないけど・・」

少し歪んでいた為ユウヒは、少し力を入れて引っ張ったようだが破損の影響と【身体強化】の影響でか扉は外れてしまいユウヒは扉を抱えながらそう呟くのだった。先ほどから終始驚きっぱなしのアルディスの顔は少し青い。


「ははは、すごい力なんですね・・あ、私はアルディスと言います。よければお名前を聞いても?」


「ん?おお、俺はユウヒだよろしく、で目当ての人物は中で伸びてる御嬢さんかい?」

なぜか言葉使いが若干変り乾いた笑いを漏らすアルディスをスル―し、自己紹介をさらりと終わらせ馬車の中で気を失っているメイド服の女性を指さす。


「メイ!大丈夫か!?」


(メイドだからメイとな!?なんとあんちょ・・・)

 違います!決してそんな思惑は、ありません。


「あ、アルディス様?・・いったい何があったのでしょうか?」

 馬車の中から四つん這いになって出てきたメイは、頭を押さえながらアルディスとユウヒと周囲をキョロキョロ見ながら混乱しているようであった。





 ここはとある委員会の食堂、そこには牛丼を食べながらどこかしょんぼりした雰囲気を漂わせる男。そこにローブを着た女性が近づく。


「どうしたチャラウォンいつもの元気が無いな」


「え?あ!先輩お久しぶりっス!って聞いてくださいよぉ!」

 振り向きその人物を確認すると姿勢を正して勢いよく話しかけるチャラウォン。


「私はお腹がすいた…そうだな、鳥カラ丼を所望する」


「へぃ!了解です」

 そこには当然のように男をパシリに使う先輩と呼ばれた女性と気持ち良いくらい反応のいいパシリ、チャラウォンの姿あった。


「ふむご苦労…でどうした?」


「実はっスね、この間アミールちゃんが来てくれたっスけど書類の許可がほしいって手を握ってくれたんすよ!」

 所望した品が届き労いの後、箸を付けながら話の内容を問う先輩。そして最近あったことについて愚痴を言い始めるチャラウォン。


「ほうほう・・・」モグモグ。


「それでもうこれは今日中に行くとこまで行けると思うじゃないっすか?だからさっさと書類作って渡してこれからどこ行くか聞いた瞬間、アミールちゃん居なくなってて・・」

 しょぼんとご飯を取られた子犬のように項垂れるチャラウォン。


「大方書類を渡した後に妄想でもしていたんだろ」ズズズゥゥ・・・。


「え?なんでわかったすか?流石先輩だ、伊達に頭に胸の栄養ま「(ギン!)」ひぃぃ;;」

 自分の行動を言い当てられチャラウォンがきょとんとした後、不穏なセリフを吐こうとした瞬間。睨みだけで人を殺せるならこの瞬間100人は死んでいるような眼光で先輩に睨まれるチャラウォン。後日近くにいた別の職員曰く、心臓の悪い人なら死ぬんじゃないかと言っていたとかいないとか。


「・・・何かいったか?」ミシミシ・・・バキッ!

 先輩の持っていたお箸がその応力に負け悲鳴を上げ折れた。


「(ブンブンブンブン!)」ガクガクブルブル。


「ふん・・・しかしよくあんな書類を通せたものだな?流石に私も難しいかと思ったのだが?」

 勢いよく首を振るチャラウォンを反目で睨みながら、少し感心したように話す先輩。


「へ?…そういえば何の書類だったんすかね?」


「ふむ、そんな事だろうと思ったよ、あれは第一種協力者取得許可証だ・・ばかたれ」

 チャラウォンのセリフに呆れながらアミールが許可申請に持ってきた書類の内容を告げる。


「・・・・・・・・・・・・・・・・マジっすか?」

 瞬く間に顔を青くそのまま真っ白にさせやっとの思いで声を絞り出すチャラウォン。


「大マジだ」

 チャラウォンの問いに答える先輩。ここで教えておこう第一種協力者取得許可証とは、世界管理神だけではどうしようもない事態などに無限にある世界から協力者を自分の管轄する世界に無条件で異動させることが出来る許可証である。

 しかしこれは非常に危険な行為に繋がる為、許可には厳選なる審査のうえ四大老と呼ばれる委員会の最高責任者達の許可が要るのだ。


「・・・まずいっスかね?」

 

「ふむ、アミールなら問題は無いだろうが四大老の許可なく許可証を発行したお前は・・・」


「不味いのぉぉぉぉ!」

 先輩の言葉を引き継ぐようにして、全身それ筋肉を体現したような身長2㍍はある老人がチャラウォンの背後に現われる。


「ひぃぃぃ!」カタカタカタ。

 

「報告ご苦労じゃった!アミールについては事後じゃが問題ない、まぁ一度ワシの所に来るように言っておいてくれ美味しい茶菓子を用意してまっておるとな。ふぉっふぉっふぉ」

 老人はその体格に似合わない好々爺とした表情で話し始める。


「は!了解しました!」

 いつものどこか気だるげな表情は今は無く、キリリとした表情で立ち上がり敬礼をする先輩。


「うむ、ではワシはこの馬鹿に説教があるでのほれくるのじゃ!」


「せ、先輩ヘルプミー!助けてー!しにたくなーーい!」

 捨てられた子犬のようにプルプル振るえ助けを求めるチャラウォン。しかし現実は無常で。


「散りゆくチャラウォン一等兵に敬礼!」


「「「ザッ!」」」

 先輩の号令により食堂に居た全職員は一斉に起立しそれは素晴らしい敬礼をチャラウォンに向けた。


「うらぎりものーーーーー「うるさいわ!」げふ!・・・・」

 ズルズルと筋肉老人に引きずられていくチャラウォン。この老人こそ四大老の一人なのである。



 その日、某委員会第三食堂にて三十分以上も涙を流しながらお手本のような素晴らしい敬礼をする委員会職員達の姿が見られたのだった。

グーグー・・・!どうでしたか?え?寝てた?(;゜∀゜)ネテナイヨ!?


 いや遅く帰ってきて昨日から今日にかけて作ってたもので眠くてそんなことはいいんですよ、どうでしたか?今回もそんなに長くなかったですが新しいキャラクターいっぱいでしたね。

 

 妄想がどんどんキャラクターを増やすので収拾がつかなくなりそうです。今後彼等の未来がどんなものになるのか楽しみですねぇw。


 それでは次回予告、ユウヒが助けた3人は一体何者か?そしてユウヒは何時になればご飯にありつけるのかそしてあの3人は・・・。


 次回もここであえます・・よね?

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