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第十二話 はじめまして冒険者

 どうも最近PVやユニークが増えてきてニヤニヤが止まらないHekutoです。


 第十二話を更新することができました。今回は結構早くできた気が・・・まぁ少し忙しさが引いてくれたからなんですがまたすぐにやってくるんですよね。


 まぁそんなことはいいとして第十二話『はじめまして冒険者』をどうぞ。

『はじめまして冒険者』


 メルと二人マッタリしながら待っていると、馬車がやって来るのが見えた。

「お?来たみたいだな」


「みたいですねぇ、こっちでーす」と呼びながら手を振るメル。

 馬車は近くまで来て止まったのでそこまで歩いて行く。


「メル、ユウヒ殿早かったのだな」

 御者台の上からバルカスが話しかけてくる。


「ん、用事もすぐ終わったからねそっちは準備完了?」


「問題ない・・少し人員は少ないがDランク以上の者なので大丈夫だろう」

 どうやら量より質らしい、バスカルが問題無いと言うなら大丈夫なのだろうと考えていると馬車の中からアルディスが現れ一緒に知らない顔が数人降りてくる。


「あ!ユウヒもう来てたんだね準備はできてる?」


「大丈夫だ問題ない」ネタで返すもこの世界では知っているものはいまい・・。


「そっかじゃみんなで自己紹介したら出発だね」と言い紹介を始める。


「こっちがガレフさんでその隣がカステルさんにヒューリカさん」


「ガレフだ、前衛を務める見ての通り主武装は斧だ」

 背中に大きな両刃の斧を担いでいる30後半くらいだろうか筋肉質のガッチリしたおっさんだ。


「カステルよ、魔法使いだから後衛ね・・」

 こちらは、まだ十代だろうか?脛のあたりまである比較的タイトめのフード付ローブを着ている。


「ヒューリカだ槍を使う、お前も槍使いか?」

 獣人族だろう茶色い丸い耳と茶色と黒の縞々尻尾が特徴的で長身の美人である。歳は・・・世界の意思が働いたのか考えることができない。


「ユウヒと言います。槍はそこまで得意ではありませんが口語魔法を使いますので遊撃と言ったところでしょうか?」


「え?ユウヒは魔法つかえるの!?」

 驚くアルディスだが何故かその瞳は輝いている。


「やはりユウヒ殿は魔法使いでしたか最初武器を所持していなかったので気になってはいたのですが」

 どうやら俺は言うのを忘れていたようだ・・まぁいいか。


「ん?言ってなかったか?まぁいいや器用貧乏でね、いろいろできるのさ」

 事実俺は、熱中しやすいらしく何にでも手を付ける、まぁある程度形になると辞めちゃう事が多いんだけど・・槍もそこそこ使えると思う・・。


「へぇーそーなんですかぁ」

 メイから1へぇーいただきました・・でもそんなに驚いていないみたいだな。


「そうか、それは魔法槍だな?珍しい物を持っているのだな」


「ヒューリカさんは知ってるんですね魔法槍、偶然見つけて買っちゃいました」


「ヒューリカで良い・・私は槍使いだからな魔法槍も多少だがわかる・・しかし使えるのか?」

 どうやらその特徴も知ってそうである・・中途半端っていう特徴を。


「まぁ大丈夫だと思いますよ?」


「思い出した、確か学校に居た時に聞いたけど中途半端で使いにくいって・・」

 学校とな?魔法学校なのだろうかこれは気になる話題だねメモメモ。


「なるほどなぁ、まぁ本人が大丈夫と言ってるんだいいじゃねぇかそれよりもう一人いるんだが・・シェラ起きろ!」


 ガレフさんが馬車の方に叫ぶと中から中学生くらいの少女がフラフラと出てくる。青っぽい長髪に白と青で構成されたゆったりとしたローブを着た美少女・・だと思うが、眠たそうなその表情で半減している。

「うぅぅ・・お父さんおはよう・・」


「・・寝ぼけてねぇで自己紹介しろ・・そっちのローブ来てる兄ちゃんはユウヒだ、ほれ」

 まぁ、俺が着ているのはポンチョなんだけどね。どうもその辺はまとめてローブと言っているようだ。


「・・初めましてユウヒさん不束者ですがよろしくむにゃむにゃ・・」


「・・・・」

 なんという自己紹介だ、何一つ紹介になってない上になぜそのセリフをチョイスした?思わずポカンとしてしまった・・周りも苦笑いか同じくポカンとしていた。


「・・・・ぐー」


「だめだこりゃ・・あー悪りぃなこいつは俺の娘でシェラって言うんだ神官職で神性魔法はちょっとしたもんだ、よろしく頼む・・あと娘はやらん!」

 まさかここで長さんのセリフを聞くとは、しかしどうしてこの世界の人間は俺をロリにしたがるのか・・。


「ちょーっとまったー!」


「げっ・・」


「話は聞かせてもらったその討伐依頼私も参加させてもらう!」


「えーっと?君は誰なのかな?」


「おぉ!これはアルディス王子!私はアクアリア王国ナブリッシュ公爵家が四男、ナルシーブ・ナブリッシュでございます!」


「ナブリッシュ公爵の息子さんですか、初めましてアルディス・グノーです・・えっとこっちが」


「大丈夫でございます話は全て把握しております。このナルシーブが居る限りアサルトボアなど恐れることはありません!」


 なにやら寸劇のようなやり取りだな、アルが若干引いてる・・後ろでバルカスが剣に手を添えているのが見えた気がした・・。


「えらい暑苦しいヤツだな・・どうした?」

 いきなり現れたナルシーとか言う男を観察していたのだが横を見るとものすごく嫌そうな顔をしたカステルがいた。


「う・・」

 うっと言いつつ何故か俺の後ろに隠れポンチョを握り顔を隠そうとする。


「なぜ俺の後ろに隠れる・・」


「貴様!私のカステルに何をしている!!」

 カステルと話?をしていると急にナルシーが叫ぶ。


「だれがあんたのよ!このストーカー!」

 カステルの説明によると、魔法学校時代の同級生らしいのだが一度交際を迫られたのを断って以来ストーカーのように付きまとうって来ているらしい・・。俺はこの世界にもストーカーと言う言葉があることに感心してしまった。


「なるほど・・要はストーカーしてたらカステルがアサルトボア退治に行くとわかったのでここでカステルを助けて点数を稼ごうと言うわけだね・・まぁよくある・・」

 俺は推理した結果を合っているかどうか聞いてみたのだが。


「ち、ちがう!私はアルディス様の崇高な行いに感動し馳せ参じたのだ!助けて点数稼ぎなど考えてもいないし決してストーキングなどしていない!」

 慌てている当り誤魔化しているようにしか見えないぞ・・現にナルシーの後ろにいるアルの顔が笑みから完全に苦笑いに変わりかけてるぞ?・・・てかバルカスその抜きかけた剣はひっこめような・・メイも何故かお盆を装備して睨んでるよ。


「そうか・・カステル?」


「え?」


「どうやら彼は君を助けてくれないそうだ・・なので何かあったら俺を盾にするといい、何多少のことなら守ってやれるさ、はっはっは」


「え?あ、うん・・わかった」

 カステルは顔を俯かせたまま馬車に戻っていった・・あれ?俺じゃ心配か?まぁ大して筋肉もないけど・・筋トレしようかなぁ。


「あわわ」「ほう・・」「くっくっく」「僕は?」「ぐぬぬぅ」「うむ」

 筋肉について考えてるとアルディスが呟く、何を言ってるんだか。


「ん?アルディスは護衛対象なんだから守って当然だろ?」

 なんだかみんなの視線がいつもと違う気がするがなぜだろうか?わからん。


「そうだよね!」

 そういうと機嫌よく馬車に乗り込むアルディス、どうしたのやら。




 そんなこんなで自己紹介も終わり出発することになった・・しばらくナルシー君が煩かったのだがバルカスが睨むと静かになった。


「流石バルカス眼光がぱないねぇ」ガタゴトと馬車が街道を進む。


「ふむ、流石は騎士といった感じだなはっはっは」

 ヒューリカはその姿を見て楽しそうに笑っている。


 現在俺たちは、バルカスが御者をする馬車に乗ってゆっくりとしたペースで王都に向かう街道を進んでいる。


 馬車の中にはアルディス、メイ、シェラ、カステルが乗っており、さらにその後ろの荷台スペースにガレフ、ヒューリカ、俺が座っている普段もここに護衛が待機して周辺警戒や緊急時の出動をするのだとか・・ついでにナルシーはバルカスの横に座らされている。


(なぜだ!なぜこんなことに!己あの平民風情がぁ!)


(ギロ!)


(ひぃぃ!)


「ふむ・・御者席はたのしそうだねぇ?」


「くっくっく確かにな」

 荷台スペースもまた三人で笑いあい楽しいですね。


「そうだ、いざ戦闘になる前に一応情報交換と行こうじゃねーか?」


「そうだね・・アタシ達はよくパーティーを組むがあんたとは初めてだからね」

 ガレフの提案にヒューリカが賛同する。


「ああ、じゃ俺からだなCランクの前衛だ基本俺がヤツの注意を引きつけることになると思う」


「アタシもランクはCだよガレフが注意を引きつけている間に廻り込んで攻撃をするってところね」

 どうやら二人とも前衛のどちらかと言うと攻撃型前衛のようだ。


「じゃ俺は近中遠どこでもできると思うから遊撃ってところかな?索敵も得意かな?・・・ランクも言ったがいいのか?」


「まぁ別に秘密にしていたいならきかねぇが・・」

 黙っていても良かったのだが・・怪しまれても嫌だしね。


「Fランクだ」


「「・・・は!?」」

 二人は声をそろえて叫ぶ。


「おめぇ正気か!?いや、ランクは所詮目安でしかないが・・だがこれは明らかにDランクの依頼だぞ?」

 俺の顔をマジマジと見つめ質問してくるガレフ、顔近いよ。


「嘘じゃないだろうね?これでも私は人を見る目ある方だ・・あんたからは確実にDランク以上の強さを感じるんだがねぇ?」

 どうなんだろう?実際魔物と戦ったことは、無いし山賊は不意打ちだったし・・でも何故か恐怖と言う感情がまったく湧かないのである。心当たりはありまくりなんだけどねぇ。


「うーん・・冒険者カード習得した後、碌に更新してなかったからね・・最近更新してもらったばかりなんだよ」

 本当のことなんて言えないからなぁ・・昔の偉い人?が言ったよね嘘の中に本当のことを混ぜるのがばれないようにするコツだって。


「いやいや依頼やってりゃ勝手に上がるだろう?」


「依頼受けなくても生活できていたからね?」

 たぶん合成魔法があれば可能だよね。


「あんた何のために冒険者になったのさ・・」


「んー?身分証明の為?」

 完全に本当のことだよ。


「「はぁ・・」」

 何故か疲れた顔で肩を落とす二人。


「まぁでも魔法も使えるしだいじょうぶだろ・・」


「アタシは自分の目を信じることにするよ・・」

 むぅ嘘は言ってないがこのテンションは俺のせいなのだろうか。





「え?」

 私の名前はカステル、家出中なので家名は名乗らないことにしている。


「あの・・アルディス様」


「あはは、ユウヒの事かな?」

 どうやら私が聞きたいことを察していただけたようだ・・先ほど後ろから聞こえてきた会話は到底聞き逃せないことだ・・でも今は本人に問いただすのはちょっと無理である///。


「ユウヒさんがFランクと言うのは、今回の依頼は明らかにDランクですよね」


「うん・・実はねユウヒは元々僕が王都に帰る途中山賊に襲われていたところを助けてくれた恩人なんだよ」


「え!?」

 まさかアルディス様が山賊に襲われたことも驚きだが助けたと言うことは危ないところだったのだろうか。


「それでねバルカスも怪我をしてしまったし護衛を依頼したんだけど・・・アサルトボアが出たって言うから討伐しようと思ったんだけどそうすると護衛依頼を頼んでいたユウヒは・・」


「・・なし崩し的に参加と言うことですか」

 私の発言で俯くアルディス様・・私今とても失礼なのでは。


「・・そうなんだ・・」


「アルー俺は気にしてねェから気にすんなぁ」


「・・ユウヒありがとう・・ユウヒは強いね、流石山賊を一撃で蹴り飛ばしただけあるね!」

 アルディス様を愛称で呼ぶユウヒさん・・まるで友人同士のようで少しうらやましく感じたのだった。


 その時、突然横で寝息を立てていたシェラが勢い良く目を覚ます。

「っまさか!シェラ?」


 シェラのこの挙動にはよく覚えがある。しかし私がシェラに確認する前に声が響いた。





 時はかなり遡りユウヒがこの世界来る前のとある草原の岩場、そこに突如現われる真っ黒な穴。


「・・・ぁぁぁぁぁああああっへぶ!・・」

「・・・!・・・」グシャ!

「・・・華麗にちゃ!ぶるぁぁ!」べちゃ・・。


 の中から現われる三つの人影が何とも無残に地面に散っていった。


「まだだ!まだ死んでいない!・・しかし勇者とか選ばれたとか絶対嘘だな・・この扱いは」

「・・まぁそりゃ最初からわかっていたことだな・・さてどうしたものかな?」

「いてて・・そうだな、先ず俺らに入れられたものの把握と周辺確認現状把握と言ったところか」


 どうやらその姿は白い空間に居た残念な三人組のようだ。普段の行動や言動の割には落ち着いて行動しているあたりもしかしたらこちらが素なのかも知れない。


「そうだな・・了解した!俺はテンプレたる異世界美女を探してくる!」

「なぁに!一人は危険だ!私も着いていこう!」

「・・・・いやまずは自分の中の確認が先だ・・」

「「む?シリアスモードだな・・何か重要な案件があったのか?」」

「とりあえず自分の頭の仲の知識を調べよう・・・貰った力・・曲者やもしれん」


 一人真剣な表情で考え込む男、こういった反応は経験があるのか二人の男も静かに頷き瞑想をするかのように知識に意識を向けはじめる。それから小一時間ほど。



「・・異世界の言語確認、一般常識確認、・・」

「・・忍者の心構え、能力、術知識・・そして肉体改造されてること確認・・なるほど・・」

「わかったか?・・その顔はわかったようだな・・・そうだ」

「「「忍術の大半が触媒が無いと使えない&触媒の作り方がわからない・・」」」


 その結果に行き着いた三人は肩を落としていた。


「忍術まともに使えないで何が忍びだ!」

「まぁ肉体改造されてるから最悪体術忍者になるしかないが・・」

「そうだな・・まぁ曲者だがどうにかなる異世界の知識もある・・なんとかなるさ・・後はアレだな」

「「アレ?」」


 手に入れた力の不良品具合に文句を言う三人、しかしまだ何かあるのか一人の男が話し始めた。


「名前だよ」

「「?」」

「ニートから忍者にジョブチェンジしたんだもっと忍びらしくしないとな!」

「「うはwwおまいニートかよwwww・・・・同じだな」」

「流石は同士だな・・でだ忍ばないといけないのに本名じゃ締まらねぇだろ?だから偽名?コードネーム的なナニカを決める」

「「ほうほう」」

「そこでこのスーパーネーミングあみだくじだ!」


 そう言うと男は手帳を取り出して何か書き始めながら説明を始める。


「まず最初のあみだで有名どころの忍者ネームを決めるだろ?でもそれじゃベタだし本人ご登場で気まずいだろ?」

「いや本人どこからくんだよ・・」

「でこっちの条件アミダで名前の一文字入れ替えとか並び替えとか二文字消去とかを決めればオリジナル忍者ネームの決まりだ」

「オリジナルか・・惹かれる言葉だな・・ふむ」


 そんな感じで三人であみだくじを作り引いた結果が。


「我が名は『ジライダ』!」どかーん!

「我が名は『ヒゾウ』!」ちょどーん!

「我が名は『ゴエンモ』!」どどーん!

「「「三人揃って!モブ忍者三人衆!」」」ぶしゅー!


 どんなに効果音や効果をつけてもその名前で台無しである。


「誰が地雷男だ!」

「俺は企画物AVか!一番影の薄い内臓か!?」

「俺の人生に御縁なんてねーよ!うわぁぁん!」

「「・・きっとそのうち良縁があるさ・・な?元気出せ?」」ぽんぽん

「うぅ・・その慰めが傷を抉る・・まぁありがとう・・」


 その後散々愚痴って落ち着いた三人は周辺調査と現状把握それから自分達の身体能力確認の為に、移動を開始するのであった。どこまでも締まらない男達である。

 どうでしたか?戦闘シーンが刻一刻と近づいてきますね。うまく伝えられるように頑張ります。


 だから期待し過ぎない程度にまっていてください・・・え?元から期待してない?・・・ですよねー(´・ω・`) まぁそんなわけで。


 次回予告、シェラの反応の理由とは!響く声の正体は!?そしてHekutoはまともに執筆できるのか!?!


 次回もここでおあいしましょ~( ゜∀゜)ノジ

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