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お飾りではなかった王妃の実力  作者: 鏑木うりこ


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第5話 追い出してやった!(国王エルファード視点

「はははは!あの醜い女を追い出してやったぞ、作戦通りだな、ネリーニ!」

「はぁーい、ありがとうございますぅ。これでわたくしが正妃ですわね」


 壇上で私達は勝利の美酒に酔いしれた。


 アイリーン・ハイランド伯爵令嬢。私の15歳の頃よりの婚約者。パッとしない茶色の髪に、同じく茶色の目。これもパッとしない。しかも伯爵家の娘だ。15歳の頃ウォント公爵令嬢との婚約が()()になり、その後亡き父上から無理やりあてがわれた女だった。

 とにかく生意気で、5つも下なのに学園も飛び級などをして入ってきたのも早かった。生意気だ。テストの点数も生意気だし、運動も生意気だし、礼儀作法も生意気だ。全て全て生意気で、私に対しても生意気過ぎた。


「全国民の上に立つ王となられるお方がそのような物言いをなさってはいけません」


 あの口は開けば文句しか言わなかった。父上が亡くなって私が国王になっても私を敬わず生意気な女だった。


「国のお金は国の物、陛下が独断で使用して良いものではございません」


 などと本当にうるさい。何故、わが国の物を一番偉い私が好きに使っていけないのだ!? 意味が分からない。


「陛下が一番偉いですのに、何故アイリーン妃は陛下に意見するのでしょう……これだから学のない女は……」

「私の事を真に思ってくれるのはネリーニだけだよ」


 父上がご存命の内は仕方がなくアイリーンと閨を共にしたこともある。子供が出来ねばすぐに離婚と考えたが、すぐにアレは妊娠して、しかも男の子を産んだ。アレに似ていて全然可愛くない。全くどうなっているんだ?


「私はネリーニとの間に子供が欲しかったのに……」

「頑張りますわ、私と陛下ならばすぐに可愛らしく賢い子に恵まれますわ」


 アイリーンの輿入れからすぐにネリーニの元に通っていると言うのに何故かネリーニに懐妊の兆候がない。


「まさか……アイリーン様が……何か良からぬことをしてきているのでは!? 陛下の恩寵がないから……怖いですわ!」

「あの陰険なアイリーンならやりかねん、やはりあいつはこのまま王宮にのさばらせておくわけにはいかん、ネリーニの父上にも相談してみよう」


 ネリーニの父親であるダルク公爵に内々に話を持ちかけると彼はもろ手を挙げて賛同してくれた。


「その辺りはこの私めにお任せください。前陛下のご命令とはいえ、輝かしきエルファード様の伴侶がただの伯爵令嬢などと些か格が劣ると思っておりました。我が娘ネリーニならば陛下と釣りあいが取れましょうぞ」

「ダルク殿も私の事をこんなに思ってくださるのだな……100万の援軍を得た心地だよ」


 こうして、ダルク公爵は色々な手段を用いてアイリーンを排除する方法を考えてくれた。何と頼もしい義父上なんだろうか! 



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