正義の英雄
掲載日:2026/02/10
魔王を殺した人類に仇なす悪だったから
王様に沢山褒められ褒美ももらった
魔族を滅ぼした、悪だったから
また褒めてもらった
隣国を滅ぼした、悪だって言われたから
ルンルン気分で帰る、また褒めて貰いに
だけど、出迎えたのは勇姿を称える称賛言葉ではなく
冷たい瞳の兵士と無機質な鉄の刃だった
動揺は無い
何せ君たちも悪だった唯それだけなのだから
自国を滅ぼした、悪だったから。
民衆視点
英雄様が魔王を倒してくれた。
皆がこれで安心して暮らせると安堵している。盛大なお祭りをした。
英雄様が魔族を滅ぼしてくれた。
商人達が安心して商売が出きると喜んでいる。
英雄様が隣国を滅ぼした。
敵国なのだから嬉しい…はずなのになにかが胸に引っ掛かる。
一人の男が高台に登り民衆へ問う。
怖くないのか? と敵国とはいえ簡単に人を殺す英雄を。
あの力が自分達に向けられるのが。
最初は誰も信じなかった。
だけど、男が続ける内に一人また一人と疑心、恐怖が波紋のように広がり国全体を蝕む。
民衆は武器を取った、正義の為に悪を倒すために。
その夜正義は負けた一人の極悪人に。




