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第一章 第十二話 『神の塔』

やっと《神の塔》に突入しましたねー。

死亡フラグには注意ですぜー。

「ここが……《神の塔》」

「私も見たことは何回かあるけど実際に入るのは初めて……」


 〔リグリス〕を出発した俺達はまたもや何時間か歩き続けた後、ようやく《神の塔》に辿り着いた。

 ……うわぁ、なんか天まで届きそうな高さなんですけどー。

 俺は果てしなく絶望する。

 というか塔の中にただならぬ邪気を感じるんだが、これは死亡フラグじゃないよな?


「……と、あの門番に資格を見せればいいんだよな」


 俺達は塔の入り口に立っている門番に灰髪の奴からもらったカードを見せる。

 一瞬このカードが偽者だったらどうしようかと思ったが心配するまでも無かったようで快く彼らは門を開けてくれた。


 門を通り際に門番はこんなことを言った。


「君達若いのに頑張るねー。やっぱり神に会いに来たクチかい? ま、資格もあることだし実力は認めてあげるけど、精々魔獣に食い殺されないようにね」


「「え?」」


 ガシャンッ

 無情にも門は閉められる。


「魔獣って……あの、アレ?」

「アレというか本物っぽいよね」


 やべ、体が震えてきたんだけど。

 食い殺されるってなんですか。


 気を取り直して辺りを見回す。

 塔の中は簡素なもので、構造は壁に沿って螺旋階段が続いているだけだった。

 階段を上る途中にはいくつか部屋が見えるが避けて通っても問題は無いと思う。

 ただ、やはり問題なのは……。


「グガオオオオオオオッ!!」


 まるで螺旋階段を塞ぐように魔獣が突っ立っていたことだ。


「何、あの血色の悪そうな青いライオン」

「B級の依頼に出てくる魔獣だね、母が秒殺しているのを見たことがあるよ」

「秒殺……。でもB級ってでも俺らにはきつくないのか?」


 たしか資格がもらえるのもB級以上の依頼が条件のはず。

 ということはこの病的ライオンもそれなりに強いはずって────


「何かライオン口になんかエネルギー的なモノを溜めてるんけどおぉぉ!?」

「大丈夫だよ」

「大丈夫って何がッ!?」


 病的ライオンの口から青い光線みたいなものが発射された。

 恐るべき速度で放たれた光線は一直線に俺達の方に向かう。

 終わった、いきなりフラグ回収かよ。

 ──と思ったが光線が俺達に当たる事は無かった。


 見ると、光線はクオリナの右手一本で止められていた。

 ────いや、正確に言うと光線は凍らされていた(,,,,,,,)


「水の性質を持つ魔法なら凍らせられるからね」


 クオリナが自信満々に言った。

 俺はすごいパートナーを手に入れてしまったのかもな……。

 根元から凍らされた光線は病的ライオンの口まで届き、凍らされていた。


「カミヤ、今のうちにアレをぶっ潰しちゃって」

「え、……あっ、ああ」


 俺は病的ライオンの真横に立ち、思いっきりそのわき腹にストレートをぶち込んだ。

 何か内臓や骨が潰れる音が聞こえた後、その巨体は塔の壁へとぶっ飛んだ。

 確認するまでもない、終わった。


 死体の横を通り過ぎ、螺旋階段に進む。

 クオリナは何故か病的ライオンの遺体を覗き込んでいた。


「痙攣してる……?」


 見ると、病的ライオンの体は確かに痙攣していた。

 カエルを使うあの実験みたいなもんだろうか?


「電気も流れてないのになんで痙攣してんだろうな? もしかしてドMで死んでもなお興奮してるとか」

「それはない」

「やっぱり? ……ま、気にせず行こうぜ。死体覗き込むなんて気持ち悪いからな」


 クオリナはまだ何かを考えていたみたいだが俺は彼女の手をとって階段を上がっていく。

 一体、どのくらい上ればいいんだろうと俺は上を見てみた。

 今の騒ぎで出てきたのか、階段から繋がるいくつかの部屋から魔獣が顔を出していた。


「……こりゃ骨が折れるな」


 神までの道のりはまだ長そうだ。

 というか辿り着いたとしても体力残ってんのか……?




次回、やっと神とご対面?

つーか痙攣ってなんすかw

まさかなんかの伏s((消

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