文化祭中編
「ご注文はなんですか?」
至ってシンプルな注文の取り方で注文を取りに行った
普通にやりたくない…逃げたいなぁ
そんな事を考えていると
「君可愛いね!!よかったら俺と回らない?」
そんな事を言われた。
イラつきつつも
「男ですよ?」
こう言ってしまえば大丈夫だろうと思っていたが
「ちっ!!なんだよ気持ちわりぃ…じゃああの子連れて来て」
そう言って男は紗奈に指を指していた
それがわかった瞬間に僕は
「うちの妹に手を出そうとするとはいい度胸だな」
「は?何言ってんの?全然怖くないしさ、とっとと連れて来いって言ってんだよ!!」
そう男が言った刹那、僕はその男を入口付近へとぶん投げた。
「は?」
そう男は惚けていたが、すぐに現実に戻り
「いてっ…てめぇ!!」
そんな事を言いながら男は僕に殴りかかって来たが、僕は気にせずに男をこかした。
「次妹に手を出そうとしてみろお前の骨をへし折ってやるからな」
そう言うと男は尻尾を巻いて逃げていった
「ヘタレが」
そう言いつつ紗奈の方へと向かった
「騒がしくしてごめんな?」
「いいよ別に、アイツさっきからずっと色んな人に声をかけていて正直言って邪魔だったんだよねーそれに…」
そして紗奈は一泊置いてから
「それにお兄ちゃんが私の事を大事に思ってくれているって事がわかったしね!!」
そう言われて僕は頬が熱くなってきていることを感じていた。
(恥ずかしい事を言ったなー)
そう思いながら僕は恥ずかしくなりその場を逃げ出した
「貴方の腕は衰えていないようですね」
そう言われて僕は振り返った
「…何者だ?出てこい」
そう言うと奥の方から人影が現れた
「お前は…鴉か」
「よく分かりましたねお見事です」
「何の用だ?」
鴉は裏世界の情報屋で、ありとあらゆる情報を持っている奴でその腕は素晴らしいものである
「裏世界の動きでも教えておこうと思いましてね」
こいつが僕の元に来るということは相当な出来事があったのだろう
「ってか僕の居場所がよくわかったな」
「当たり前ですよ情報屋ですから」
え?怖…
僕がちょっと引いていると
「話を戻すとしましょう…担当直入に言うと最強格のメンバーが日本に帰って来ます」
「え?どっちの?」
僕はこういうのもなんだが最強格のメンバーの一人で総勢五人のクランの二番手だ。そしてもう一つ最強格のメンバーのクランがあり、そのクランとうちは敵対関係にある
「両方です」
それを聞いた瞬間嫌な予感がした
「ちなみに理由は…」
「ここから先の情報は有料です」
ちゃっかりしてんなオイ!!
「…何円」
「二千万円です」
「くそ高ぇな…まけてくんない?」
そう言うと鴉は笑ってこちらを見てきた
「…はぁ、払うよ、払うから教えてくれ」
「分かりました。皆さんが日本に来る理由はリーダー同士が言い争って総力戦でケリをつけようってことになったそうです」
「え?くだらない言い争いに巻き込まれるの僕?」
思っていた数十倍くだらない理由で思わず口に出てしまった
「話は変わりますが貴方のその格好をカメラにおさめてもいいでしょうか?」
いきなりそんな事を言われたので一瞬頭がまわらなかった
「え?無理」
「分かりました撮りますね」
「おい!!」
僕の意思はないそうです
「ではお詫び代わりにひとつ…」
そう鴉は言って
「この学園にテロリストが来ていますご注意ください、では」
そう言い残し鴉は去っていった
「…は?」