第二章40話「水惑星2」
結局お風呂から三人が出たのは数時間も後だった
琴理「まさか、こんな盲点があるとは思わなかったわ、瑠花、どうにかならない?」
瑠花「う~ん、ソフィア師匠の水着を貸してもらえたら・・・って私恩恵を加える手段忘れてるんだ・・・アトリーちゃん、出来そう?」
アトリー「ええ、今まで服とか作ったことないけどそれでいいなら大丈夫だと思うけど」
琴理「大丈夫!それなら私が教えてあげるから!それに恩恵を加えるだけなら多分少し知識を身に着ければ出来ると思うわ、私も少しくらいなら出来るけど、ソフィア様の水着の恩恵を弄る自身はないだけで」
アトリー「ええ、それって私も難しいんじゃ・・・」
瑠花「ソフィア師匠の水着の仕組みなら多分私が見たらわかると思うから三人で一緒に頑張ろうよ!」
三人は各自の役割を考え、ソフィアの水着に改良を加え、水着を脱いだ後でも体温を奪われないように改良を加える
瑠花は恩恵の解読を、琴理はアトリーに恩恵の入力方法を教え、アトリーは琴理から教わった入力方法を学び、解読してもらった恩恵を改造する
そのような行為を居ている間に2日の日数が掛かった。
【水の惑星 3日目】
時間を掛けたおかげで水着の恩恵の改良は順調に進んでいた、アトリーが改良に集中している間に瑠花と琴理の二人はもう一つの問題について考える。
琴理「水圧をどう克服するか・・・ね」
瑠花「そうだよ~、今のままだと最下層なんて夢のまた夢だよね」
琴理「オーラ壁の耐久値を上げる必要もあるし、それだけ分厚いオーラ壁を長時間張るためのオーラ量が必要、つまり瑠花次第ってところね」
二人の目の当たりにしている課題を紙に書きだしていった
紙
課題
・オーラ耐久値を上げる
・分厚いオーラを維持するために最大値を上げる
・泳ぎを覚える
・水着に改良を加える
・水圧に耐える程の筋力をつける
瑠花「う~ん、すっごく多いね、これ先に他の惑星に行った方が良くないかな?」
琴理「う~ん、でもまだここは酸素があるだけマシなのよ、だって次行く灼熱惑星と月には酸素すらないからね、水圧はまだ少しのミスでもまだ致命傷にはならないけど、他二つはもう致命傷なのよ」
琴理は瑠花の意見に対して考える、
瑠花「でも水圧・・・これがやっぱり一番キツイかも、そういえば水深って一番深い所でどこまであるのかな?」
琴理「ええと、多分だけど20000Mくらいかなって思ってる」
瑠花「私達ってまだ100Mくらいでギブアップだったでしょ?それって・・・」
琴理「考えるだけで気が重いわね、でもやるしかないわ、頑張りましょう」
そういうと琴理は瑠花のオーラ質を高めるための特訓を初めていた、そして水惑星に到着してから6日目にしてアトリーがソフィアの水着の恩恵の改良を完了させた
【水惑星 6日目】
アトリー「完成ーーーーー!!!やったわ!やっと満足の行く恩恵に仕上がったわ!!」
アトリーが三人分の水着を鷲掴みしながら瑠花と琴理の居る大広間の部屋に行く
バン!っとアトリーが思いっきり扉を開け
アトリー「出来たよ!瑠花姉様!これで再度攻略が可能に・・・って」
アトリーが扉を開けると瑠花が大きなオーラ膜を張りながら精神統一、ではなく琴理からくすぐり攻撃を受け、それを耐えていた
瑠花「あひゃひゃひゃ~~琴理~~ギブギブ!!待って!あひゃひゃあーーー!!もうキツイってあひゃひゃひゃ~~」
琴理「耐えなさい耐えなさい、どんな状況でもオーラを乱さずに頑張るのよ、ああ最高!この訓練ならずっと続けれるわ!!次は胸元を責めるわよ!!」
アトリー「なにをやってんのよーーーーー!!!」
ズゴン!!
アトリーが琴理に向かってドロップキックをキめる!!
瑠花「ひい、ひい、ああアトリーちゃん、おはよう~~どうしたの?息抜き?」
アトリー「瑠花姉様!私が改造に夢中になっている間に長きに渡るセクハラを!!本当に気付けなくて!」
瑠花「ああ、大丈夫だよ!アトリーちゃん!一応特訓だったからね、ほら、オーラ量とちょっとしたことではオーラ壁が破れなくなったんだよ!一応ね!」
アトリーは瑠花が笑顔で特訓の成果を見せてくる姿にホッとしながら、ドロップキックをかませて横で転がっている琴理に横目で確認する
アトリー「そうなんですね!瑠花姉様が成長できてすっごく嬉しいですよ!」
アトリーが笑顔で瑠花と話しているとアトリーの後ろから強い殺気が漂う
琴理「あーーとーーりーー!!」
アトリーの背後に移動した琴理がアトリーの首元を絞める
琴理「出てきて早々私にドロップキックをかますなんていい度胸ね!!あと少しで瑠花の魅力の塊に触れれそうだったのよ!もう少しでフィナーレだったのに!なんてことをーーーー!!」
アトリー「欲しかないじゃない!そういう考えだからドロップキックをくらうんだよ!自業自得!!」
二人が言い合いしている所を瑠花は「あはは」と笑いながら見守る
瑠花「ほら!二人共!そろそろ終わらないと!アトリーちゃんもしかして完成したの?」
アトリー「そうそう!それを言いに来たんだよ!水着の恩恵完成したよ!しかも私なりに色々必要な恩恵と必要じゃない恩恵で色々わけたんだ!」
アトリーはそう言うと3つの水着を二人に前に差し出す!
瑠花「おお!凄くいい恩恵がついているね!」
琴理「【空気自動生成の恩恵】と【自然影響完全無視の恩恵】と【自動水膜の恩恵】!この星にぴったりな恩恵ばっかりじゃない!これ全部アトリーがやったの!?」
アトリーは水着についている恩恵に驚く、二人を見て、満足そうにニコニコする
アトリー「ふふん!二人共忘れてると思うけど、私『天才』だからね!!」
瑠花「っよ!アトリーちゃん天才!最高!出来る子!」
アトリーは瑠花の誉め言葉に顔を赤らめながら鼻が伸びていく、そうしているアトリーの肩をガシっと琴理が掴む
琴理「凄いわ!この恩恵のおかげで水惑星の攻略が凄く楽になったわ!!本当に頑張ったわね!偉いわアトリー!」
琴理の素直な誉め言葉は想定外だったアトリーは目を見開きながら真っ赤にした顔を琴理に向ける
アトリー「ほ、ほら、準備して攻略しようよ、これで以前の距離くらいなら楽々と進めると思うから」
瑠花「そうだね!それじゃあ着替えよう!アトリーちゃん!手伝ってあげる!」
琴理「そうね!私も手伝ってあげる!」
二人がアトリーの服を上下同時に脱がしにかかる
アトリー「うわぁ~~!自分でやるから~~~」
こうして3人が着替え、外に出る、
アトリー「そういえば瑠花姉様って泳げるようになったのですか?」
瑠花「うん!お行儀悪いのは理解してたんだけど、そこしかなかったから大浴場で泳ぎを教えてもらってたの、もう完璧!」
琴理「アトリーは以前同様、オーラを噴出させて進むといいわ、私と瑠花は無駄使い出来ないから泳いで進むしかないけどね」
三人はそう言いながら進む
【水深 4000M】
泳ぎ始めて30分が経過した、だがまだ3人は問題なく奥へ奥へと進んでいく
瑠花「もう結構奥まで潜ったけどまだまだ続きそうだよね」
琴理「光は私の能力に任せて、波動支配で光を作ることも出来るからそれで進みましょう」
アトリー「え?私がするけど?」
琴理「え?出来るの?」
アトリー「私だって【全知全能支配】持ってるし・・・」
瑠花「それじゃあアトリーちゃん、悪いけどお願いできる?」
アトリー「お安い御用ですよ!」
アトリーは能力を使い光を作る、すると暗闇だった周辺一気に明るくなる、するとその周りには巨大な魚の群れが三人を囲んでいた!!
瑠花「うわぁ、この大きさだと一ヵ月分の食料は困らないかも」
琴理「いやいや、こんな深海の魚って食べれないでしょ・・・いや、食べれるのかしら」
アトリー「あれってどうしたらいい?流石に外から攻撃を受けたらまずいんだけど?」
アトリーがそう言いながら三人を大きく囲むように壁を作る
琴理「そうね、とりあえずこの星で瑠花を鍛えるのはちょっと条件が悪いからとりあえず攻略に集中しましょう、アトリー、そのまま壁を作っててくれる?」
アトリー「うん、これくらいなら全然!」
瑠花「ありがとうね~、アトリーちゃん」
三人はそのまま再度進み続ける
【水深 12000】
あれから2時間が経過した。
瑠花「ねえねえ、まだ到着しないの?もう疲れて来たよ~」
琴理「まだまだね、とりあえず頑張りましょう」
アトリー「なら水圧を下げようか?私の能力なら簡単に出来るし」
琴理「いや、そこまでする必要は・・・」
アトリー「いやいや、琴理、それはまずいよ、往復で帰らないといけないのに、片道で疲れて上がれなかったらそれこそ命に関わるよ、今回は相性が悪かったってことで、私を存分に使った方がいいよ」
アトリーの言い分は間違いなかった、潜った後は戻らないといけない、潜るのは簡単でも浮き上がるにも体力を大幅に使う、それに素材は最深部にあるという情報だけで、最深部に到着してから探さなければならない、この水中の中でやるべきことが多すぎるのだ。
琴理「そうね、確かに今回ばかりはアトリーに任せた方がいいかもね、瑠花はそれでいいかしら?」
瑠花「うん、内心かなり無謀かなって思ってたくらいだし、今だってほとんどアトリーちゃんのおかげでここまで来られてるものだしね、仕方ないと思うかな」
琴理「そうね、ならアトリー、今から全体的にアシスト頼めるかしら?」
アトリー「任せて!」
その合図と共にアトリーは今まで出し惜しみしていた能力を存分に使い、三人の周りの水を一定の空間からはじき出した
瑠花「わあ!これで休憩できるし、進むのが楽になるね!」
琴理(う~ん、本当に大丈夫かな、もしここで本来必要だった技術が後の惑星で必要になったら・・・いやまずは命あっての物種、瑠花の命を第一優先にするべき、それにオーラ量だってちゃんとこの星で上げたし、実践はしてないものの、ちゃんとオーラ壁は充分に出来ている、とりあえず今回はこれを及第点として進むしかないわね)
3人はこうしてアトリーの能力を使い、最深部に向かって進む、そして・・・
【水深 25000M最深部】




