第二章38話「技術開発部隊総長ソフィア」~第六専属神ソフィアの説明あり~
瑠花達は瑠花の提案で久しぶりに技術開発部に戻る、
技術開発部は帝国の城内にあり、日々新しい物質の研究と新商品の開発に取り組んでいる。
その中には先ほどの瑠花のブランドのような日用品から外部からの脅威を守るための防衛機械、先陣に立つ専攻部隊や護衛部隊の携帯医療薬等さまざまな分野で活用されている、帝国の利便性に大きく貢献している部隊である。
瑠花「ただいま~~皆~~元気~~♪」
研究員A「瑠花副総長様!!試練で大変な中来てくださったんですか!」
研究員B「どうぞおつくろぎください!私達も今ひと休憩入っていた所だったので!」
琴理「ねえ、ソフィア様は今日来てる?」
琴理はその場に居た研究員二人に聞いてみる
研究員A「ソフィア総長様は今ちょうど仮眠室で寝ていますね、ちょうどというか、仮眠室に入ってから一日は経ってますけど・・・」
瑠花「じゃあくつろいでるんだね!私も混ざってこ~よう♪」
瑠花はそのまま浮足だったままソフィアの居る仮眠室に向かう
アトリー「えっと、私はどうしたらいいかしら?」
琴理「アトリーは私と一緒にここに居ましょう、あの二人の会話は異次元過ぎてついていけないからね」
琴理は何かを悟ったような遠い目をしてアトリーに言う
研究員B「あれはもう技術開発部隊の恒例ですね、なんというか・・・お二人共天然な上に超が付くほどの天才ですからね・・・」
琴理「ここに居る私達も間違いなく帝国全域の中から選ばれた天才のはずなんだけどね、それでもあの二人の話は異次元過ぎて・・・ね」
アトリーは琴理と研究員の会話を聞き「一体どんな話をしているんだ・・・?」と疑問に想い、こっそりと瑠花の向かった仮眠室に向かう
アトリー「ここかな、よしなんか会話に入ったら面倒そうだし、少しだけドアを開けて覗いてみよう!」
アトリーはそう独り言を言うと静かにドアを開け、開いたドアの隙間から室内を見る
するとそこには瑠花とソフィアの二人が話している姿があった
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瑠花「ソフィア師匠!それは地球で大流行の戦隊ものだね!!」
ソフィア「そうなの!そうなんだよ!!瑠花っち!これがすっごくす~~~~っごく熱くてね!!」
瑠花「おおーーー!!それは激熱麻婆豆腐だね!!」
ソフィア「とりあえず音量を上げようよ!そうすれば迫力倍増!私の繊細なお耳さんでより繊細な音質を!!」
瑠花「ソフィア師匠!それだと私の声がまったく聞こえないよ!」
ソフィア「そんな時は~~」
ソフィア・瑠花「「ナンデモキコエ―ル!」」
二人はそう言うと寝室にある棚から薬を取り出し、液体を耳に塗る、
アトリー(なに・・・あれ・・・すっごいハイテンション・・・というかソフィア様って確かメリア母様の幼馴染だったよね?なのに私より精神年齢低そう・・・)
アトリーのソフィアの第一印象はそのようなものだった
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ソフィア・ターフェアイト
帝国技術開発部隊総長・天帝神王第六専属神・帝国総合権力3位
天帝神王パトの第六専属神であり、第二専属神アリシアと同じ神界では希少種の【神聖エルフ族】の突然変異種のエルフ族の姫だった【異質と未知を司る神】である
【神聖エルフ族】だがアリシアとは違い耳は普通の人間のような耳であり、小柄で、ふっくらと盛り上がった金色の音符が付いたベレー帽を被り、その下には明るく滑らかなピンク色の髪が背丈まである。
片目ピンク、片目金色のオッドアイが特徴の見た目が一見子供にしか見えない容姿をしている。(だが胸は10人の専属神の中ではダントツで大きい)
性格は天然で幼稚、精神年齢が低く、まさに子供っぽい性格をしている
だが自身の考えや本筋はしっかり理解し、誰よりも優秀なため、帝国では天帝神王パト、帝王神メリアに続く3番目の権力保持者である。
元々アリシアの上司であったため、アリシアはソフィアには頭が上がらず、誰よりも甘やかせてしまう等、専属神のメンバーの中でも異質な存在感がある
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アトリー(確かパト父様が1位、メリア母様が2位で・・・ソフィア様が3位・・・だったよね、帝国権力ランキング・・・間違ってないよね?琴歌様まさか間違って教えた?)
アトリーが自分の知っている知識に自信が持てなくなっていると覗き見しているところを瑠花に発見される
瑠花「アトリーちゃん何してるの?気になるなら入って来なよ~♪」
アトリー「え!?ああ~~」
瑠花はアトリーを仮眠室(ソフィアの遊び場)に入り、瑠花から紹介される
瑠花「ソフィア師匠!この子があのメリアさんの次女なんですよ!知ってました!?」
ソフィア「知ってるよ~、そりゃあいっぱい普段からメリアと話してるからね~」
アトリー「あの・・・失礼を承知で聞きたいのですが・・・ソフィア様が帝国権力順位3位で間違いないんですよね?」
ソフィア「間違いないね~、もっと言うなら専属神内の権力や実力も2番目だよ!1番は両方ともメリアだけどね~」
アトリーはソフィアの発言に驚きを隠せなかった
ソフィアの実力は帝王神メリアの次に強い、つまり光世界で3番目の実力者であり、天帝神王界でお世話になった4人の専属神より強く、立場が上であるという事実というギャップが一番隠せなかった
瑠花「そっか~、仕方ないよね~、でもこう見えてソフィア師匠はすっごいんだから!今は内容とか忘れちゃったけど、私に能力の使い方とか、開発者としての道を示してくれたのも全部ソフィア師匠のおかげなんだから~」
瑠花はソフィアにすっごく懐いている、それはソフィアが瑠花にとって強い憧れであり、瑠花の理想像の集大成のような女性だからである。
瑠花「ソフィア師匠の凄いところについていっぱい聞かせてあげるね!」
ソフィア「そうだね!私の凄いところをいっぱい教えないとね!!」
アトリー「ああ~~本題が~~」
アトリーは二人からソフィアの凄い所や武勇伝について2時間程休む間もなく説明され続けた。
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琴理「2時間・・・アトリーもあれほどこっちに居なさいって言ったのに・・・」
研究員A「まあまあ、どうせならソフィア様を知っておいてもよろしいじゃないですか、帝国の最上位権力者になんか中々会えませんよ」
琴理「私達は悪い意味で慣れ過ぎてるんでしょうね・・・」
琴理や研究員から見たソフィアは手のかかる我儘で破天荒な少女なのである。
琴理(すっごい気分屋だから咄嗟の思い付きとかで無計画に突っ込んでいくのよね・・・しかも瑠花も笑顔でついていくからもう・・・手が付けられない・・・そんなイメージしかなかったわね・・)
琴理が技術開発部隊で勤務していた頃を思い出していると仮眠室から瑠花とアトリーが出て来た
琴理「話はついた?」
瑠花「うん!戦隊アニメ全話見たらパパっと作ってくれるらしいから今日は研究所で泊まろうよ!」
琴理「私は別に構わないわよ、もうここで寝泊まりなんて慣れてるし、アトリーもそれでだい・・・」
琴理がアトリーにもそれでいいかと質問を投げようと横に居るアトリーの方に目を向けると先ほどまでとは違い、顔が青ざめているアトリーの姿があった
アトリー「うん、問題ないよ・・・もう静かな所に居たい・・・」
琴理「洗礼受けたのね・・・同情するわ」
三人はソフィアとは違う仮眠室を借り、そこで寝る事にした
アトリー「私達が使っても大丈夫なの?」
琴理「大丈夫よ、なにせ大半の研究員はこのまま寝泊まりするからね、毎日家に帰る方が稀よ、やっぱりこの部隊に居るだけあって、一癖ある神が多いし、研究熱心で物事を終わらせないと落ち着かない!みたいな神ばっかりだから」
瑠花「私とソフィア師匠はお泊り会みたいで楽しいからってよくメリアさんに事情を説明して楽しんでたよ!」
琴理「納期や期限とかがないからね、各々が自分のやりたいプロジェクトを進めてるからずっと研究している神も居れば、瑠花やソフィア様みたいに数日だけで大量の発明品や結果を生み出して、それ以外はずっと遊んでるって神も居るの、ぶっちゃけ帝国部隊の中で一番自由な部隊だと思っているわ」
瑠花「それは間違いないね!専攻部隊はずっと特訓だし、事件があれば世界の隅まですぐに向かう、護衛部隊も常に帝国の管理システムを守ったり、日頃から警備をしている、政治部隊だって常に帝国という国の内情や世界全土の法にずれがないか、治安維持が出来てるかってかなり遠征とか覚える事が多いし、やっぱりここが一番だね!!」
アトリー(ここに来てから瑠花姉様の口数が一気に増えた・・・でもすっごく気に入ってる場所なんだな~)
アトリーは本当に心の底から落ち着き、楽しそうにしている瑠花を見て笑顔になる
琴理「安心して、アトリー、この部隊を楽と言えるのは瑠花とソフィア様だけだから、帝国一のブラック環境と労働と呼ばれてる部隊だから・・・ここ」
アトリー「うわぁ・・・」
そうこう話しながら3人は食事、お風呂、睡眠をとり、ソフィアの水着制作を待っていた
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日を跨ぎ、朝、
ソフィア「ハロロ―――ン!起きてるかい!若き乙女ーズ!!」
ソフィアは勢いよく瑠花達の居る仮眠室のドアを開ける
ソフィア「むむ!おねんねレーダー感知!!起きろ~~瑠花っち~~~」
ソフィアはそう言うと瑠花の寝ているお布団にダイブする!
瑠花「引っかかりましたね!!ソフィア師匠~~!!」
ソフィア「な!なぬーーー!?」
瑠花はそのままソフィアを身体全体でキャッチし、身体全体でソフィアの身体を抱きしめ、頬ずりしながら頭を撫でる
瑠花「ああ~~このフワフワ~~やっぱりソフィア師匠最高ですね~~抱き枕にしたい~~」
ソフィア「私だって負けないよ~~!」
ソフィアも瑠花に負けずに瑠花を抱きしめ、頬ずりしながら頭を撫でる
琴理「・・・混ざっていい?」
ソフィア・瑠花「「おいで!!」
琴理「失礼します!!」
ふと騒がしさに目を覚ました琴歌はソフィアと瑠花のじゃれあいに混ざる、それを琴理と同じタイミングで起きたアトリーは
アトリー「朝から3人で何絡み合ってるの・・・これが技術開発部隊・・・」
アトリーは3人のじゃれ合いを見ていると
瑠花「ほおら!アトリーちゃんも!!」
アトリー「ええーーー!!」
アトリーも瑠花の手に引っ張られ、4人でじゃれあう
アトリー(悪くないわね・・・むしろ・・・いい!!!!)




