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ルカタイムレコード   作者: パトパト(パトパトチャンネル)
第2章 世界巡り篇
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第二章35話「第三関門 九騎神使テラ2」

瑠花は自分で開けた地面の大穴に落ちていく間、テラは瑠花に猛攻を仕掛け続ける!


瑠花は防御をしようにも制限が掛けられているため、ガードが出来ずに多少緩和されているとはいえ、大打撃をテラから受け続けていた。


瑠花(うーー!!まずい!ずっと私が宙に浮いてるからテラちゃんの的にされちゃってる!どうにかしないと一方的にやられる!!)


瑠花はテラの全方向からのランダム攻撃に翻弄されている中、対抗策を考える


テラ(随分大きい穴を空けてくれたおかげで長い間こっちが完全に優勢になるムー、このチャンス、絶対に無駄にしないムー!!)


テラは瑠花が落ちきる間に決着をつけてしまおうと動き、瑠花はそうさせないように対抗策を考える


琴理「瑠花、相当な悪手を選んだわね、このままだと本当に負けるわね」

アトリー「確かにね、でもまだ挽回の余地はあるよね?」

琴理「あるけどテラがそれを許すとも思えない、相手は帝国でももっとも地位の高い九騎神使、そこらへんの相手とはわけが違う、本当に厄介だわ」


瑠花はテラに攻撃をずっとくらい、勘付く


瑠花(テラちゃん、斜め下から出てきてる?なんで?上からでもいいのに、いや、それをしたくないから、それは何故?・・・そっか!!一番下まで到着させたくないんだ!)


瑠花はテラが攻撃してくる方法について考え、答えを出し、その対策を考える


瑠花(正直、もう私も限界、でも生憎足や下半身の骨は折れてないはず、だから一番下にさえ落ちきればいくらでも対策ができる!つまりそこまでの間は絶対に防ぎきらないといかないんだ!そしてテラちゃんは斜め下から一直線に飛んでくる、なら出てくる角度はかなり絞られる!フェイントだって上から来るものは当ててこないとわかれば!!)


瑠花は観察する、テラは猛スピードで突進しては壁の砂に潜り、そして再度突進しては砂に潜りを繰り返している、そして瑠花の憶測通り、上から突進してくる攻撃は紙一重で当たらないように調整して攻撃をしてきていた


瑠花(ここじゃない、この角度じゃない、くるとするなら、今突進して着地した・・・ここだ!!)


瑠花は足元の微弱な砂煙を【変化支配】で踏み台になる程度まで堅くさせ、衝撃を緩和させるために両足に分厚いオーラを纏いクッション性を高めた


そしてそのまま瑠花が作り出した踏み台から飛び、テラの突進をかわした!!


テラ「!??」

瑠花「これだ・・・」


瑠花は咄嗟に変化支配を使って足元の砂を変化させて踏み台を作った、そもそもそのようなことが出来るなら今みたいに落ち続けなくて済む、テラの攻撃をかわしたと同時に脱出方法、抗う方法を見つけた瑠花はこの穴の中で決着をつけることを考える。


瑠花(テラちゃんを討つならテラちゃんが一番決着をつけたがっているここ、自分が優勢を保てる場所で決着をつけようと焦っている今ならテラちゃんに大きな隙が生まれる!)


瑠花はそう考えながら上に上にと先ほどの要領で穴から脱出を試みる、だがそれはテラが許さない


テラ(どうせ上に上がるならぶつける方向なんか気にしなくていいムー!むしろ上がり過ぎたなら上からぶつけても問題ないムー!!絶対にここで決着をつけるんだム―――!!)


テラは瑠花の考え通り、この穴で決着を決めようと考えていた、テラからしたら絶好のチャンス、逃したくないものなのである。


テラは突進に加え、


テラ【制限支配 抵抗力制限】


自身の突進にかかる抵抗力を制限し、緩和した、こうすることで突進にかかる負荷が減少し、破壊力を増す、それだけではなく、足にかかる抵抗力を下げるため、【摩擦】という現象が起きにくくなる。つまり踏ん張り、動けなくなっていくのだ。


瑠花「うう!上手く踏ん張れない!どうにかしないと!!」


瑠花は自分の作った踏み台から飛べないことに考える


瑠花(別に私が飛ぶ必要ないよね?だってそのまま踏み台となる材質を伸ばしていけばいいんだから!!)


瑠花はそう考え、足元の砂を変換し、それを足元に固着させ、何重にも変化させることによって自分の足で移動しなくても能力だけで移動することに成功する


瑠花(慣れてないから凄く集中力が居るけど、これならテラの能力を緩和できる!そして!!)


瑠花は斜め上から飛んでくるテラの突進をかわす


瑠花(テラちゃんの攻撃!これをどこかでカウンターを入れる!だけどそれは100%出てくる方向がわかってからだ!そこが勝負所!まだテラちゃんが気付いてない一発勝負!狙うは首の骨、それを一撃でへし折って即死させる、それが私に残された勝利の可能性なんだから!!)


瑠花は上の方に上がっていくにつれ、斜め下から基本的に来ていた攻撃に加え、斜め上からの攻撃も加わった、だがその心理はわかりやすく、『下に突き落とした』というものだとすぐに勘付いた


瑠花はその心理を逆手にとり、テラの攻撃を完全に予測する、後は方角のみ


瑠花(方角を絞る、今の穴の深さ的にまだ下から攻撃が当たってもまだ地上には上がらない、だからまだ下からの攻撃も視野に入れるべき、ここはまだ勝負所じゃない、選択肢が多すぎる・・・)


瑠花は必死に上に上がり続ける、そこでテラのフェイントの突進から明らかに狙ってくる突進が飛び出してくる!!


瑠花(斜め下!、やっぱりここで一度狙ってくるよね!!)


瑠花はテラの攻撃をかわす、テラは内心焦りだす


テラ(また外した!かなりフェイントを入れてるはずなのにムー―!!)

瑠花(もう斜め下からは狙ってこない、いや、絶対にじゃない、もう地上戦を選んだ場合、もう一回来る、でもそれはテラちゃんは許さないと思う・・・)


そうして二人の心理戦とテラの猛攻をかわし、避け続ける瑠花は穴の上部までたどり着く


テラ(きっとムーの心理を読んでるムー、だからきっと上から突進してくると予測してるはずだムー、めんどくさいけど仕方ないムー、当たってもムーの攻撃は穴に落ちてから何度もぶつけてるムー、だから既に勝負はついているムー、だから地上戦でも大丈夫ムー)


テラは瑠花の考えを出し抜くために自身の効率が悪い地上戦を選んだ、そして地上に叩きだす一撃に全力を込めることを選ぶ


テラ(絶対に外さない!ここで地上に出ても立ち上がれないくらいの致命傷を与えるムー!!)


テラはそう考え、猛スピードで瑠花の周りを飛び、そして狙う


テラ(ここムー、ここで決めるムー―!!)


テラは瑠花の斜め下、腰部分を狙って全オーラを込めて突進する!!


速度は今までの攻撃の中で一番早い!!これは気づいても身体が反応できないレベル、そんな大砲のような攻撃が瑠花に襲い掛かる!!


瑠花「だよね、わかってた」


瑠花は思いっきり身体をねじらせ、蹴りの態勢に入る!!


テラはもう発射した大砲の玉、止まる事が出来ない!


瑠花「これで・・・終わりだよ!!」


瑠花は足に全オーラを纏い、そのうえ、砂を鉄のように固く足を囲い、その勢いでテラの顎部分を思いっきり蹴り飛ばす!!!



ボギィィィ!!ブッシャアアアア!!!!


瑠花の攻撃が見事テラの顎に命中し、首は完全に折れ、そのまま砂の壁に折れた首部分が思いっきり激突したためそのまま首がはじけ飛ぶ


瑠花「勝ったよ・・・即死だから痛みもなかったんじゃないかな・・・」


瑠花はテラの最後を見届け、そして霧のように消滅し、【証明の証】になる、砂の壁に埋まった証を拾い、瑠花はそのまま地上に上がっていった。


琴理「静かになったわね・・・どっちが・・・」

アトリー「んん、もうわかってるはずでしょ?瑠花姉様だよ」


アトリーがそういうと大きな穴から証を持った瑠花が出て来た


琴理「瑠花!!勝ったのね!!」

瑠花「うん、辛勝だったよ・・・」


瑠花は疲れきってはいたが琴理やアトリーを安心させるために笑顔を見せる、


琴理「でもどうやって・・・穴の中はテラの独壇場じゃ・・・」

瑠花「そこが狙い目だったんだよ、テラちゃんはきっと自分の独壇場の中で決着を決めたいと動いてる、だからそこの心理を利用して、攻撃を予測、最後私がずっと上に上がってる時、穴の上部部分が決めてだったよ・・・」


瑠花は穴の中でこう考えていた


瑠花(テラちゃんは穴の中に落としたいから絶対に上から来る!・・・でもこの心理を逆手に取られたなら・・・もし、地上戦に持ち込んですら私のこの心理の逆手を取って下から来るとしたら・・・だって今の私の考え方、テラちゃんと同じだもん・・・なら・・・テラちゃんが仕掛けてくるのは【下】!!!)


そこから瑠花の予測通り、斜め下からテラの攻撃が来た、方向を理解したのは一瞬の出来事だった。


瑠花「琴理、私にオーラの探知を教えてくれてありがとうね・・・今回すっごく助かっちゃった。」

琴理「??」


瑠花が最後テラの位置を理解したのはテラが全オーラを一点に集めたからだった。

その一瞬の動作で瑠花が放っていたオーラが感知し、咄嗟にテラの位置が把握できた。


後は飛び出してくるタイミングを合わせるだけだった。


瑠花(一点にオーラを溜めてるってことは狙ってくる、多分スピードも今までで一番早い、後はどこを狙う?私なら腰の骨を砕いて、下半身不全にさせる、なら地上戦でも勝利を掴める、そう考える!)


瑠花はそうして、テラが飛び出す前に足にオーラを溜め、狙ってくるであろう瑠花の腰部分に高さ、ポイントを定め、一発逆転を狙ったのだ


瑠花「とりあえずすっごくす~~~っごく!頭使ったから疲れたよ、本当考え無しに行動するもんじゃないねぇ」


瑠花はそういうと歩きだす


琴理「初めてじゃないかしら」

アトリー「なにが?」

琴理「試練が終わった後でも瑠花が五体満足に歩いて帰っている所・・・」

アトリー「当然でしょ!だって私が心の底から認めた瑠花姉様だよ!」

琴理「まだ会ってから1日しか経ってないのにすっごく懐いてるわね、どうせなら専属神にでもなって私達と一緒に居たらいいのに」


琴理はそうアトリーに言い、瑠花に肩を貸しに駆け寄る


アトリー「専属神?私が?」


アトリーは琴理に言われて不思議な気持ちになった。


こうして九騎神使テラ戦は瑠花が勝利を収めた。



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