表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルカタイムレコード   作者: パトパト(パトパトチャンネル)
第2章 世界巡り篇
74/85

第二章34話「第三関門 九騎神使テラ1」

琴理は扉の外から聞こえる声に耳を澄ました、それは間違いなく九騎神使の1人、土陣騎聖テラの声だった。


テラ「あのー寝てるムー?あれ~、出直した方がいいムー?」

琴理「やっぱりテラだ!起きてるわよ!今開けるわね!」


ガチャ!っと琴理が扉を開けるとそこには小柄な少女、テラの姿があった。


琴理「テラ~~、ああ!いらっしゃい!瑠花はちょっと今疲れて寝てるから船内でくつろいでて!」

テラ「そうなのムー?だったらお言葉に甘えてそうさせてもらうムー、というかムーも寝ていいムー?」


テラも少し眠そうな素振りを見せる


琴理「いいわよ、寝てないの?」

テラ「今帝国は夜ムー、だから正直、明日に伺おうかな~って思ったムー」

琴理「そうなのね!だったら私も眠たいし、瑠花も寝てるし、テラも寝ていったらいいわ!どうせ試練をやるなら互いに万全な状態の方がいいでしょ!」


琴理はそう言うとテラを寝室に案内し、ベットの準備をする。


テラ「ありがとうムー、それじゃあ寝るムー」

琴理「うんうん!はぁ~癒しが来るとテンション上がるわね~って、私もやっぱり眠たい・・・寝よう」


琴理も自分のベットでそのまま就寝してしまうこうして一日が終える


【砂惑星 4日目】


瑠花は長い睡眠から目が覚める、同じタイミングで寝たアトリーはまだ寝ていた、他のベットを確認すると琴理も寝ていた、そしてもう一つ、本来空きベットに誰か寝ていた


瑠花「んん?誰?」


瑠花は眼をこすりながらテラの寝ているベットまで向かう


瑠花「テラちゃん!テラちゃんだ!!」


瑠花はベットで寝ている正体がテラだとわかるとそのままギュウっとテラを抱きしめる!


瑠花「テラちゃん!いらっしゃい!もしかして試練で来てくれたの~~♪」


瑠花がテラの頬をスリスリしているとテラが目を覚ます、そして瑠花の大声でアトリーや琴理も目を覚ます


テラ「ム~~、いきなり騒々しいム~~、あと3時間は寝させて欲しいム~~」

琴理「ふぁ~~、瑠花~~おはよう、もうテラに気付いたのね」

アトリー「・・・ここどこだっけ?」


4人はそのまま起きあがり、琴理が朝食の準備をする、その間にテラと瑠花とアトリーは髪を整えたりと身支度をしていた


アトリー「なんか新鮮だなぁ、朝起きたらこうやって騒々しいの」

瑠花「いつもこんな感じだよ?まあ流石に二人だから今日ほどじゃあないけどね」

テラ「ムーの所はいつも慌ただしいムー、主も寝起きあまり良くないからセキやネロ大変大変ムー」

瑠花「何それすっごく微笑ましいね!」


三人は各自の今までの朝事情を話しながら和気あいあいと会話をする、そして琴理が朝食を作り、砂惑星での出来事を話しながら色々な出来事を話す。


瑠花「それでテラちゃんは私の試練で来てくれたんだよね?いつやる?」

テラ「いつでもいいム~、正直あまり乗り気じゃないム~」


テラは九騎神使でも非戦闘員であるため、戦闘という場は本当に好まない性格、故に今回の試練でもテラ本人は乗り気になっていなかった、もちろん非戦闘員とは言え、戦闘が出来ないわけではない


琴理「そうは言ってもやってもらわないと瑠花が次の惑星に行けないからね、ここはひとつ本気で戦ってもらわないと」

アトリー「そう考えると今から殺し合うのに和気あいあいとしすぎじゃない?そんなもの?」

瑠花「う~ん、そうなんだけど、でもまだ始まってないでしょ?わだかまりはお互い持ちたくないしね、実際本気で殺したいわけじゃないし、むしろ仲良しだし!」


瑠花はそう言うとテラをギュウと抱きしめ頬をスリスリする、テラも寝起きとは違い瑠花の求愛行動にされるがままだった


アトリー「まあ、それがいいかもね、私は見てることしか出来ないんだよね?」

琴理「そうよ、私とアトリーは観戦、でもただ見てるだけじゃダメよ、勝っても負けても反省点は絶対に出てくる、そこを治させるように考えながら観戦するの!いいわね!」

アトリー「成程、教育者目線で見るってことね、新鮮で面白そう!」

琴理「簡単に言うけど、教育は楽じゃないわよ、私達が出来て当たり前の技術をどうわかりやすく教えるか、根本的な仕組み、技術、根拠、そしてそれらのアドバイス、それが出来てやっと教育者よ、自分が出来て、自分が理解している感覚で教えたらいいってものじゃないのよ」


琴理はアトリーに教育とは何かを教える、アトリーは琴理の言葉を興味あり気に聞く


アトリー「そこまで考えて教えなくちゃいけないんだ、大変そうね」

琴理「でもそうやって他人に教えることで、教えている最中に自分自身の知識の再確認が出来るの、そこで改善点が思いついたりで割と教える側にもメリットがあるのよ、理屈を説明するということは理解しないといけない、感覚だけで終わらせないってことだからね」


瑠花「琴理って私の専属神になってから本当変わったよね、なんかお母さんみたい♪」


琴理は瑠花の言葉に顔を赤らめ、「早く食べて準備しなさい!」と言う、それに対して瑠花も「やっぱりお母さんじゃん♪」とまくし立て、場を和ませる


そして4人が朝食を終え、琴理が洗い物や洗濯を畳み、自身の身支度を整えている間に瑠花とテラは準備運動をして戦闘の準備を始めていた


瑠花「さて、負けないからね!テラちゃん!」

テラ「ムーも簡単に倒されないムー」


アトリ―は退屈そうに二人の準備運動を眺める、そしてあまりにも退屈なため外に出ようとした時、外は強大な砂嵐が舞っていた!


アトリー「凄い砂嵐だけどこの中で戦うの?」

瑠花「それはちょっと嫌だな~、テラちゃん、どうにか出来る?」

テラ「大丈夫ムー、これくらいなら訳ないムー」


テラはそう言うと外に出て、テラの手元が光ったと思うとそのまま強大な砂嵐が止んだ。


アトリー「おお!あっという間ね!さっきのテラさんの能力?」

テラ「そうだムー、制限支配だムー、砂嵐というか、大気の環境に制限を掛けて強制的に砂嵐になる条件に制限をかけて止ませたムー」

瑠花「凄いね!これは油断できないや!」


そういうと二人は準備運動が終わり、そのまま外に出る


琴理「あら二人はもう外に出たのね」

アトリー「さっきテラさんが凄かったのよ!すっごく強大な砂嵐を一瞬で抑えたの!」

琴理「ふふ、瑠花ったら、ずる賢いわね」

アトリー「え?」


瑠花とテラは立地の良い場所で互いに向き合い、臨戦態勢に入った。

そこに琴理が仲介に入り、合図を出す


琴理「それじゃあ今から試練を始めます!始め!!」


琴理の合図で瑠花はテラに飛び掛かる!!


瑠花(テラちゃんは制限支配は全然衰えてないから脅威だね!それにテラちゃんが砂嵐を止めてくれたおかげで戦いやすくなった!)


瑠花はまず手と足両方にオーラを纏い、テラに蹴りを喰らわせる!


テラ【制限支配 威力制限】


テラが能力を使う。

テラの手が一瞬光ったと思った途端に瑠花の攻撃がテラに当たるがまったく意味を成していなかった。


瑠花(まるでクッションにでも当たったかのような平然な顔!多分このまま攻撃しても無意味!なら!)


瑠花は足元の砂をテラに向けて蹴り飛ばす!だがテラはその砂をものともしていない


テラ「ムーは元々地の精霊だったムー、砂は全然怖くないムー」


テラはそう言うとそのまま砂の中に潜ってしまう、そしてそれと同時に気配が消える


瑠花「え!そんなこと出来るの!?聞いてない!」


瑠花が慌てていると足元からテラが大砲のように勢いよく飛び出してくる!!


ズボー――――ン!!!


瑠花は咄嗟にかわす!テラは勢いよく飛び出した反動で宙に居た


瑠花「今がチャンス!!」


瑠花はそう言うと能力を使い砂を大きなハンマーへと変化させる!そのハンマーは大きく、面の部分に無数のトゲがびっしりとついていた


瑠花(これで威力を制限してもトゲでダメージを受ける!それに威力を殺しても反動までは殺しきれないはず!)


瑠花は思いっきりハンマーをテラに向けて叩きつける!!

だがテラもそれを見越して能力を使う


テラ【制限支配 衝撃制限】


瑠花のハンマーがテラに届き、衝撃を制限されたハンマーはテラに直撃する!

そのままテラは衝撃を緩和していたため、ハンマーの面部分に留まり続ける


テラ「衝撃さえ緩和出来ればトゲも怖くないムー!」


テラはそのままトゲ部分を掴み、ハンマ―の上部分に移動する、そして瑠花が振りかぶる勢いに逆らうようにしてハンマー攻撃を受け流す


琴理「上手いわね、どんな攻撃が来てものらりくらりと対処されてる、このままだと瑠花の攻撃がまったく通らない」

アトリー「制限か~、そもそもいっぺんにどれだけ制限を掛けれるんだろう、それ次第で私みたいに無数の武器を投げつけたら終わるよね!」

琴理「そうできたらね、でもそれが一番効率いいのも確かだわ、でも今の瑠花にそんな事教えてないから自分で気付いてもらうしかないのよね」


琴理はいつもこの試練で教えていない技術が仇となって瑠花を苦しめる展開に嫌気が指していた


琴理(瑠花も最低限の力を持って、最低限の戦闘スキルを持ったんだからいい加減九騎神使対策を混ぜた戦術訓練をするべきね)


瑠花のハンマーをかわしたテラは再度砂の中に入る、そして気配が消える


瑠花「ああもう!それまどろっこしい!はああああああ!!」


瑠花は腕に膨大なオーラを込め、それを地面に向けて放つ!!


ズド―――――――ン!!!!


大きな砂の柱が天に舞う、瑠花は大きな穴に落ちていく中テラを探す


瑠花(ダメだ!これは一番やっちゃいけない悪手だ!!)


瑠花は気づいた、今瑠花が居る場所は360度全体が砂にまみれた穴の中だと


瑠花(どこから突進してくるか予測できない!!)


瑠花が全神経を研ぎ澄ませてオーラを外部に出し、気配を常に探知し続ける

そして一瞬の砂の動きを感じ取り、かわす態勢に入る!!


瑠花「そこだ!!」


瑠花は想定する弾道を避ける態勢を取った、だがテラを突進してこない、そうしていると別の方向からテラが突進してきた!


瑠花「まずい!!避けれない!」


瑠花は瞬時にオーラを身体全体に張り、防御態勢に入る!だが


テラ【制限支配 防御制限】


テラは瞬時に瑠花の守備力に制限を掛け、攻撃を瑠花にぶつける!!


瑠花「ぐはぁ!!?」


瑠花はそのまま砂の壁に衝突する!だがテラの攻撃は止まらない


テラ「砂の中ならテラは誰にも負けないムー」


状況は最悪だった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ