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ルカタイムレコード   作者: パトパト(パトパトチャンネル)
第2章 世界巡り篇
54/85

第2章14話「自然惑星4」~【能力】と【特性】についての解説あり~

【自然惑星 4日目】 目的地まで 2570㎞


瑠花と琴理は先に進む、瑠花を先頭に進ませ、前日同様、襲ってくる敵は瑠花が対応するというものである、ペースは昨日よりも少し上げて進む、だが天気が雨だった、地面はぬかるみ、思っていた程ペースが進まずにいた


瑠花「うへぇ~雨の中だと流石に体温が奪われて体力の消耗が凄く激しいね!」

琴理「瑠花、今日は悪天候なんだからあんまり無茶せずに自分のペースをキープして進んで!」

瑠花「は~い!琴理も離れないでね!」

琴理「大丈夫大丈夫!私から見たら瑠花はかなり遅いから絶対にはぐれないわよ!でも集中力は切らさないようにね!」


瑠花は琴理に言われたようにペースを下げ雨の中先に進む、何度か木々で足元が滑ったり、土のぬかるみに足を奪われて躓きそうになったりとひやひやする場面があったが問題なく進む、そしてその中で一匹の生物に出会う


瑠花「うわ!また虫!?」


瑠花の前に現れたのはカタツムリのような生物だった。


瑠花「カタツムリ?しかも昨日のナメクジと同じくらい凄く大きいね・・・」

琴理「まあ、でもこの子は敵意もないし、先に進んでもいいんじゃない?ほら先に行きましょう」

瑠花「そうだね!カタツムリさん!少し失礼しますよ~~っと」


瑠花がカタツムリの後ろを通ろうとした途端、カタツムリの殻から勢いよく触手が現れ、瑠花を襲う

瑠花はカタツムリの殺気に気付くことが出来ずに出遅れる、そしてカタツムリモドキの触手に捕まる


瑠花「うわああああん!!琴理―――!!助けてーーー!!」


琴理は触手に捕まっている瑠花を見ながら脳内で一句を作っていた。


琴理(カタツムリ わかってるわね もっとやれ)


琴理が仏のような顔で触手に捕まっている瑠花を見守る、


琴理(なんでも私が助けると思ってるようじゃダメ!こんな危機でも瑠花自身の力で乗り越えるようにしないと!決して瑠花の触手プレイに感銘を受けているわけじゃないわ!本当この星最高ね!!)


琴理の脳内は間違いなく自身の煩悩の方が勝っていた、だが琴理の言い訳っぽく理由も本心ではあった、瑠花自身が自らの危険を脱する術を持っておく必要がある、その経験が必要なのである。


琴理(私の観察した感じだと、毒もないし、力も特になし、飲み込まれない限りは瑠花には無害な生物だからこのまま観察しましょう)


琴理がその場から動かずに観察しているのを見た瑠花は(自分の力で脱して見ろ)という意思を感じ助けを求めるのを辞める


瑠花(そっか!琴理は私のために見守ってくれてるんだ!!そうだよね!毎回毎回琴理に甘えてばかりじゃダメ!って反省してるもんね!私の力で何とかして見せるよ!)


瑠花はそう決意し、目の前の状況をどうにかしようと考える。


瑠花(今掴まれてるのは腹部のみ、手足を掴まれたら私が圧倒的不利!だから手足が動くこの一撃でこの触手をのけないと私の負け!)


瑠花はそう考えると、腕に体内のオーラを一点に集める、そしてオーラを集めた腕でカタツムリモドキの触手に渾身の一撃を加える!


瑠花「いやああああああああ!!!」


ドスン!!と触手から鈍い音がしたと同時に職触手が瑠花を離し、瑠花が落ちる、そこで瑠花は足元にオーラを集約させ、着地し、そのままカタツムリモドキの突進する


瑠花(殻部分は凄く堅そうだから狙うのは柔らかそうな部分!さっきの触手と同じならきっとダメージは通るはず!!)


そう考え、足と腕にオーラを集約させ、スピードで威力を増した状態でカタツムリモドキに渾身の一撃を加える、その一撃でカタツムリモドキは吹き飛んでしまう


瑠花「おおーーーー!!あんな巨体のカタツムリさんが飛んで行ったよ!!」

琴理「・・・・・」


琴理(くっそ!!思ったより早く瑠花が対処しちゃった!!なんで手足を掴まないのよ!あのバカカタツムリ!!)


琴理は腕を組み静かに俯く、脳内では煩悩に満ち溢れていたが、瑠花は知るはずもなく、


瑠花(さっきの私の戦闘の評価を考えてくれてるのかな?凄く難しい顔してる)

琴理(さっきのカタツムリここ周辺に居るのかしら?居るならわざと見つけて瑠花に戦わせるのもひとつの作戦ね・・・)

瑠花「琴理?どうしたの?そんなにさっきの私の戦闘ダメだった?」


琴理は瑠花に話しかけられ、咄嗟に瑠花の方に振り向き話す


琴理「ああ!良かったわよ!でもカタツムリの殺気に気付かずなかったのはダメね、もしいち早く殺気に気付いていれば捕まることなく一撃で終わらせれたはずよ」

瑠花「そうだね、ギリギリまでまったく殺気が無かったから凄く油断してたよ、反省だね」

琴理「そうそう、こういう自然界だからこそ、ここに住む生物も色々な術を持って生きてるの、だから常に殺気を出して威嚇する生き物も居れば、罠を張って獲物を捕獲する生き物、さっきみたいにギリギリまで殺気を出さずに、獲物が射程圏内に入った瞬間に狙う生き物、色んな生き物が居るから、それらに即対処できるようにならないとこの星では生きていけないわ」


瑠花は琴理の的確なアドバイスに毎度感心する


瑠花「そうだね!種族が違うんだから習性も違って当然だよね!勉強になったよ!それじゃあ先に行こう!」

琴理「あ、待ってどうせならここ周辺を・・・って瑠花!!」


瑠花は琴理の話を聞かずに先に進む、琴理は(また次の機会に)と思いながら瑠花についていく、そして一日中雨が止む事なく、4日目を終える、


瑠花「はあ~~!ずっと雨に打たれてたから早くお風呂に入らないと風邪ひいちゃうよ~」


瑠花はそう言うと服を急いで脱ぎお風呂に入る、琴理はオーラを上手く使っていたため、衣類や髪など全然濡れていなかったが慌ててお風呂に入る瑠花の姿を見て、笑いながら衣服を脱ぎ大浴場に入る


琴理「瑠花、全然体にオーラ張ってなかったわね、ほとんど雨に打たれてたじゃない」

瑠花「うん、あのオーラやろうとしたらすっごく疲れちゃうんだよ、だから雨に打たれることを選んだんだ~寒いね~」


瑠花はシャワーで体の汚れを落とし、冷えた体を温水のシャワーで温める。

琴理は瑠花の裸を見て気付く


琴理「瑠花?貴女傷はどうしたの?」

瑠花「傷?ああ、そういえば結構擦り傷出来てたけどないね?どうしてだろう?」

琴理「【自然治癒の加護】ね、自然に体の傷が治ってるなら間違いないわね」

瑠花「今【自然治癒の加護】って言った?」

琴理「え、うん 言ったけど、あ!!」


瑠花は間違いなく琴理の口から【自然治癒の加護】という言葉が聞こえた、つまり瑠花が身に着けたという証明である。


瑠花「やった!でも【自然治癒の加護】って能力なの?」

琴理「いや、【能力】というより【特性】ね、特性は自身の身体に備わってる物だから能力とはまた別なの、だから能力みたいに技を出すみたいな物ではなにのよね」

瑠花「な~んだ、それでこの【自然治癒の加護】ってどれくらい効力強いのかな?」

琴理「擦り傷が無くなってるくらいだから、多少は傷が早く回復するくらいじゃないかしら、怪我をして即回復って感じではないから今の瑠花にはそこまで必要かどうかって言われると微妙ね、まあ、次の日には傷が残らないって意味ではありがたい特性だけどね」

瑠花「よ~し!なんか自分の特性を理解できたし!成長してるって実感できるね~」


瑠花がテンションを上げながら話すと同時にシャンプーで髪を洗う、


琴理「とりあえず次の日に怪我が残らないのは今はありがたいわ、これで多少無茶しても明日にはしっかり回復出来ているってことだからね」


琴理と瑠花は体を洗い、湯舟につかる、そして明日の方針を話す


琴理「明日、明後日は先に進むのは辞めて、私と体術やオーラを使用した戦闘技術の訓練をしましょう、そうすれば昨日今日みたいな生物と出会ってももっとマシに対処できるはずよ」

瑠花「そうだね、今はがむしゃらに戦ってるけど、もっとしっかりとした戦闘技術を身に着ければもっと戦いやすくなるもんね、私も賛成かな、ここなら生物のレベルもそこまで高くないし、いい実践相手になるしね」


瑠花はどや顔でファイティングポーズを取る、琴理はそんな瑠花の姿を見て笑顔になる


琴理は瑠花のオーラの使用から体術まで教えて出来れば能力のひとつでも開放できたらと考えていた。


琴理(一応2日と言ったけど、果たして2日だけでどこまで瑠花の体術を教えることができるか・・・)


二人はお風呂から上がり、食事をし、就寝する、瑠花は昨日と同様杖に話しかける。


瑠花「今日はね、カタツムリみたいな大きな生物を遠くまで飛ばしたんだ~、まさかここ最近かなり非力だった私がだよ?自分でもびっくりしちゃったよ~、明日から琴理に体術とかオーラの使い方とかを教えてもらうからそこで少しでも技を得られたらいいなって思ってるんだ、あとね!今日お風呂場でわかったんだけど私の特性で【自然治癒の加護】っていうのがあったらしいんだ!戦闘系じゃないのは残念だけど、でも少しでも自分の事がわかって凄く嬉しかったんだ~、今すっごく成長してるって実感してるよ、努力って最初は苦しいだけだったけど、こうやって成果が出たら楽しんだって初めて知ったよ、もしかしてメリアさんの試練はこういうことを知ってもらうための試練なのかな?だとしたらもっと頑張らないとね!まだ杖の名前とか効果はわからず終いだし、でもなんでなんだろう、こうやって杖を撫でながら話すだけでなんでこんなに心が落ち着くんだろう、もしかして本当は杖は仮の姿で本当は本来の姿があったりしたのかもね、だとしたら早くお話したいな~、きっと楽しいんだろうな~、だってこうやって一方的に話している今でも十分楽しいんだもん、じゃあ明日、また頑張るために寝るね、また明日私の話を聞いてね、お休み」


瑠花はベットに横に自分の杖を立てかけ、ベットに入り眠る、

数十分後瑠花が完全に就寝したタイミングで琴理が起きる


琴理「瑠花、思い出せなくてもずっと・・・・・を思ってるんだね、きっと記憶じゃなくて心が覚えてるんでしょうね、・・・・・・」


琴理は杖の方向に向かって話しかける、そして琴理の言葉に返事するかのように杖が青く光りだし、言葉を発する


???「主人はまだ私を思い出せない・・・心のよりどころになれない・・・琴理様、主人が私を思い出すまでの間、すいませんがよろしくお願いいたします。」


杖から声が発せられる、そして琴理は杖に向かって返事をする


琴理「任せて、・・・・・私も今は瑠花の専属神、全面的に瑠花のサポートをするわ、そしていつかは瑠花に絶対貴女の事を思い出させる、それまでは寂しいと思うけど頑張って、」


琴理はそう言いながら青く光る杖を優しく撫でる、そして杖の光が治まったのを確認し琴理は再度ベットに入り就寝する。


琴理「私が頑張らないと!!」


【自然惑星 4日目 終了】 目的地まで 2480㎞



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― 新着の感想 ―
[一言] 杖は、仮の姿で本当の姿は別にある感じがする 最後は専属神になりそう
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