第2章9話「九騎神使3&試練開幕前夜」~九騎神使の詳細説明あり~
瑠花は暗闇の廊下で追いかけられた
瑠花「来ないでーー!なんで来るのーー!!ぎゃあああああああ!!」
瑠花の悲鳴で寝ていた月花や琴理が目を覚まし、廊下に行った
琴理「どうしたの!瑠花!ってあれ?」
月花「あ~なんか抜けていく気配はあったからもしかしてとは思っていたけど~」
琴理と月花が見たのは瑠花にしがみついている青い龍の女性だった。
瑠花「リア・・・?」
青い龍「る、瑠花殿・・・だったか・・・脅かすでない・・・」
瑠花にしがみついている龍は強がりながらも半泣きで瑠花にしがみついていた。
月花「リア、なんでこんな遅くまで修業してるのよ、お風呂はもう洗っちゃったよ?」
リア「すまない、だって今日は凄く調子が良かったんだ・・・」
瑠花「でもなんで追いかけてきたの?」
リア「いきなり話かけられて、幽霊かと思って後ろに全力疾走したら・・・」
瑠花「私が悲鳴をあげちゃったね」
リア「それで私の後ろから何か追いかけられているのでは、と思って・・・」
つまりリアは瑠花が声をかけたことで驚き、後ろを向いて逃げたら悲鳴が上がり、自分が追いかけられていると勘違いしたということらしい
琴理「とりあえず二人とも、トイレだったんでしょ?早く行ってきなさい」
瑠花「は~~い」
月花は目が覚めたからとホットミルクを準備していた、そのタイミングでセキが月花の体内から現れ、瑠花や琴理、リアと話していた。
セキ「災難だったのう、リアも普段はお客が居ないからと油断していたのもある、気に病むでないぞ」
瑠花「私は大丈夫だよ、驚いただけだから」
琴理「私は瑠花の悲鳴で心臓が飛び出るくらい驚いたけどね」
セキ「月花も「ひゃいん!!」って言いながら飛び起きておったぞ」
瑠花「え、なにそれ可愛い」
月花「セキ!余計なことは言わない!」
セキ「怒られたのう」
3人は笑う、リアは少し気まずそうにしていた
セキ「リア、普段はかなりの人見知りとは言え、相手は瑠花に琴理じゃ、話したらどうじゃ?」
リア「うむ、わかっておるのだが・・・話題が・・・」
琴理「リアは基本無口だからまさか悲鳴を聞けるとは思わなかったわ」
リアは琴理にそう言われると顔を真っ赤にしてうつむいてしまう
瑠花「照れてる!可愛い!」
リア「からかうでない、私は龍だ、かっこいいがいい・・・」
琴理「自称クール系?」
リア「自称は余計だぞ!」
・・・・・・
リア・シキ 海陣騎聖 元リア・リヴァイアサン 九騎神使序列5位
月花と契約する前は地球に生息する海の幻獣だった、だがパトの恩恵により【極限進化】したことで
月花の姓、シキを名乗るようになっている。
種族は【蒼星天元龍】
【十三究極龍】の一角の種族
白金・金・赤・橙・桃・紫・黄・茶・緑・水・青・黒・銀の13色で構成されていて、
リアは青の究極龍となる。
主に【幻惑】【幻想】【想像】【万物】を得意とする、九騎神使の中で最高の幻惑術を得意としている。
性格はクールとよく言われるが、ただのコミュ症であり、極度の人見知りである。
普段は【修業】と言い、月花の記憶で作られた人と喋ったりして自身のコミュ症を治そうとしているが、成果は何十年経っても直っていない。努力家なのだが、要領がそこまで良くない。
九騎神使内や月花に対してもそれは同じだが、まだ月花やセキとなら話せるらしい。
容姿は深い青に染まった長髪の髪、前髪は片目が隠れるほど長く、全体的にリヴァイアサン時代の龍のようなイメージを忘れたくないからと髪は常に長い、
青い瞳に、白い肌、4枚の青い龍の羽に青い尻尾が生えている、本来は静かな女性である
見た目は18前後に見えるため、大人な雰囲気が出ている。
・・・・・・
セキ・シキ 天陣騎聖元 朱雀 セキ 九騎神使序列1位
月花が赤ん坊の頃から朱雀として月花を見守っていたが、とある事件がきっかけでパトの恩恵を受け【極限進化】した。その後もずっと月花を支えてきた月花の幼馴染であり、第二の母親的存在
本来は数千年を生きる朱雀だったが、進化したことで若返り、人の姿を得て、月花と同じ年頃にまで見た目は若返っている。
名前は月花の姓、シキを名乗るようになっている。
種族は【赤帝聖神鳥】
神世界でも最も稀とされる【奇跡】を生み出し【勝利】を呼び込む幸運の鳥として伝説的扱いを受けていた種族である。
本来鳥族も獣族部類の神に入るのだが、セキの種族はあまりに稀で神界でも特別だったため、特別な種族名が与えられている。
セキは帝国では【11番目】と呼ばれ、専属神の次の地位である従属神のトップであり、パトの恩恵を専属神同様濃く受けているため、【11人目の専属神】と呼ばれている。
後、天帝神王パトを【パト坊】と呼び、母親的位置に居るという帝国や専属神のメンバーも一目を置かれている
主に【幸運】【奇跡】【自然】を得意としており、九騎神使で2番目の高火力、2番目の守護力を持ち、全総合で一番強い存在である、単純な戦闘能力は主である月花と同等レベルである。
九騎神使の中でもっとも影響力があり、リーダー的存在(というよりお母さん的存在)であり、
月花が最も影響されている人物である。
性格は母性に溢れ、優しく、何事にも面倒を見てしまうというお人好しな性格である。
少し動揺したり、慌てるとすぐ泣く、そして大事なことをよく2回言う。
偉そうなことはなく、何事にも謙虚であるが、凄く嫉妬深いため、当初は他の九騎神使達を受け入れるのを拒んだり、契約した後もかなり嫉妬していたが、今は一家族として認めている。
(だが月花が新規で従属を入れようとすれば強く拒み、強い拒絶をする、そのことで揉めたことがあったが、月花側からしたらセキは月花の生命線のため、セキには逆らえないということでセキの意向に従い、月花の従属は増やしていない)
基本的に月花を娘のように思っており、少しでも拒絶したり、罵倒されると泣く
嫉妬関係では怒るが、基本それ以外では怒らないという温厚な性格である。
見た目は淡く綺麗な赤色のセミロングの髪、頭には月花の母親から貰った【疲労軽減の加護カチューシャ】を身に着けている(メイドカチューシャのような見た目)
淡い赤い眼、白い肌、普段は出していないが、炎でできた鳥の羽、鳥の尻尾がある。
・・・・・・
月花は4人にホットミルクを配り、自分の席に座る。
月花「まあ、さっきは話せなかったからいいタイミングだったわ」
と月花が話を切り出す、試練のことについてである
瑠花「あ、話してくれるんですね、てっきり話さないかと」
月花「あの雰囲気で試練の話をするのも野暮だと思ってね、本当は明日の朝に話そうと思ってたんだけど、今ならいいわ」
琴理「試練について・・・」
月花は話す、今回の課題について
月花「まず瑠花、素材の在処、所在地は把握してる?」
瑠花「うん、してるよ全部」
琴理「それは私も問題ないわ、今回の試練は私達向き、技術開発部隊の仕事そのものだからね」
月花「そう、だけど今回は条件が違う」
月花は瑠花を見て言う、
セキ「瑠花はメリア様の試練で力の大半を失っておる、候補者全員じゃの、だからこそこの試練は過酷になるのじゃ」
リア「そうなのか?私は8個までなら知っているが、苦戦したことなんて」
セキ「リアやわらわ達ならそうじゃの、じゃが、あれを生身で行けと言われたらどうじゃ?」
リア「あ、それは即死だ」
リアが即死と言い放った、だがそれはこの場に居る全員が熟知している事実だった。
瑠花「今回の素材9個、その世界には生身でもその場に居るくらいなら問題ない星もあるけど、基本的には危ないね」
瑠花は机に置いてあったメモ用紙とペンを取り、書いていく
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暗黒鉱石 場所 第47世界・エリア987・第1暗黒惑星
アバム液 場所 第79世界・エリア9523・第150~800灼熱惑星
月光純魔石 場所 第10世界・エリア77・太陽系 月
純水花 場所 第4世界・エリア834・第1~10水惑星
砂神塊 場所 第38世界・エリア12354・第25~400砂惑星
世界樹の涙 場所 第62世界・エリア79584・全自然惑星
聖純水晶 場所 第12世界・エリア485・第1~10鉱石惑星
セアト二ウム場所 第10世界・エリア77・太陽系 地球
夢見魔純結晶 場所 第1世界・エリア1~10000全域 夢世界
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瑠花は紙に今回の課題となる素材の所在地を全て書いた。
瑠花「見ての通り、所々生身で入ることもできない惑星があるよね、今の私では申し訳ないけど絶対に無理、順番を考えてオーラを鍛えていきながら行かないと途中から詰みだね」
琴理「そうね、特に【灼熱惑星】【水惑星】【暗黒惑星】【月】あたりはその場に居るだけで相当なオーラを使用するから、今の瑠花だと10秒ももたないわね」
二人は考える
月花「なら行けるところから行ったらいいじゃない、母星である地球もあるわけだし」
セキ「そうじゃの、それに二人とも、これは言っておくぞ、その知識があるのはお主らの専売特許じゃ、普通はどこにあるかすらわからんから調べることからなんじゃよ」
この試練は過酷だが、瑠花たちからすれば一番得意分野の試練である、つまり、瑠花や琴理が知っている知識、星の知識は他の候補者よりも高いため、かなり有利スタートなのである。
月花「そうね、今私の手元で試練者のリアルタイムが表示されてるけど、一番早い子で今1つ、ちなみにそれはリリアなわけだけど」
月花がリリアの名前を出し、瑠花たちが驚く
瑠花「リリアちゃん、月花さんの試練を受けてたんだ・・・」
琴理「でもリリアが試練を受けて数日経った今でも1個、そんなペースなのね」
月花「ほかの子はまだ素材の場所に目途もついてない状態、つまり、もうすでに瑠花たちの方が早いのよ」
月花にそう言われ、瑠花は少し気分が上がる、だが問題は
瑠花「夢世界・・・これの攻略を思いつかない限り、意味がないけどね・・・」
琴理「そうね、他の世界は私がアシストしながらいけば最悪なんとでもなる、けど夢世界だけは」
セキ「そうじゃの、あの世界に入って生きて出た者はおらん、過去の帝王神候補の神ですらじゃ、力でどうにかなる問題ではないんじゃろうのう」
月花「そうね、こればかりは私自身も動こうと思ってる。私は夢世界についての情報集めるから二人はまずは8個の素材を集めて頂戴、もちろん夢世界に入るんだから、瑠花ちゃんもそれなりに実力をつけないと最悪死ぬわよ」
月花は瑠花に対して厳しめの口調で言う、瑠花もそのことに関しては重々承知のため、瑠花もその月花の言葉に静かにうなずく、
月花「さて、リア、要件が済んだなら私の中に戻りなさい、セキもね」
月花がそう言うと二人は3人に挨拶をし、月花の体内に戻る
月花「さあ、寝ましょう、明日は私が仕事に行くタイミングで一緒に出なさい、そこから貴女達の試練の始まりよ」
瑠花・琴理「「はい!!」」
そして各自部屋に戻り、ベッドで眠る




