第1章38話「帝王神の威厳」
バルはERRORの伝説の絶対級、力は帝王神と並ぶとされると言われた最悪の存在。
だが、その仮説は今、この場で、この帝国の辺境の地で覆されたのである。
バル「ぶはぁあああ!!?」
バルは血反吐を吐き散らす、血眼になり、体中に穴が空き、その場を立ち尽くす。
メリア「どうしました?伝説と呼ばれた力はその程度?」
メリアはそんな血で汚れ、地を血で汚すバルの様を見下す。
・・・・・・・
数分前
メリアの合図から一気に仕掛けに言ったバル、
バル『自由支配 概念切除』
バルは自身の能力で概念を壊し、メリアの想定を壊しにかかる、
だがメリアはそれを許さない、
メリア「どんな手でも、どんな小細工でも仕掛けてください、それを全て無意味に散らせてあげます、私の理想、言葉は絶対です、拒否は認めない」
バルがメリアに攻撃を仕掛ける、メリアの意識していない手段、方向全てから攻撃が飛んでくる、
だがメリアにそれは届かない。
メリア『絶対支配』
メリアは呟く、それだけでバルの策、攻撃が全て木っ端みじんに砕け散る。
琴理に圧倒的実力を見せつけていたバルでさえ、その現象は理解できなかった
バル「何を!?何をしたのです!!」
メリア『絶対支配 完全理想』
メリアはバルの攻撃で聞こえなかった能力を再度言い放つ。
それが合図に全てが終わった。
バルの体には無数の穴が空き、バルの血で地が汚れていく、口からも血があふれ出る。止まらない
止血できない、
バル「馬鹿な!!吾輩は絶対級!!、貴様と同じ帝王神と同格の力を持つ者だ!!なのになぜ吾輩がこうも一方的に!!」
バルの今の姿に紳士的な余裕もなくただ、血みどろにまみれた狂者だった。
メリア「確かに貴方は帝王神級の力を持っているんでしょうね、なら貴方の勘違いを死ぬ前に一つ正しておきましょう」
メリアは口に人差し指を添え、笑顔で言う。
メリア「「私がいつ帝王神級だと言いましたか?」」
メリアのその発言が全てを物語っていた、帝王神だから帝王神級である、その概念が既におかしい、
あくまで過去の帝王神達の平均はこの程度という価値観で帝王神級の数値は出されている。
だがそれは平均、異常に大きい人物が居てもおかしくないのだ、
それがメリアである。
バル「吾輩の・・・計算違いだと・・・いうのか!?」
メリア「私の半身は天帝神王、私が生涯今まで一度しか愛したことない主の物、既に帝王神という器なんて超えています」
そしてメリアはバルの元まで歩き、バルの眼光をメリアの手で見開かせる。
メリア「どうせ、この光景を見ているのでしょう?絶対級の皆さん?帝国に手を出すのは天帝神王の逆鱗に触れる行為、それは流石の貴方達でも恐ろしいでしょう」
メリアは口元を緩めながら喋る、それは今までのメリアとは程遠い残忍的姿。
メリア「名を覚えておいて、私はメリア・メルトリア、唯一【試練を受けないで帝王神になった】現天帝神王の半身、私の実力を帝王神【程度】と勘違いしないこと・・・いいわね?」
そう言い、最後に笑いかけ、メリアは無慈悲にバルを掴んでいた手でバルの頭を貫き、砕く。
メリア「これは忠告であり、見せしめ、優しいだけで帝国、世界を統べれる程、甘くはないわよ」
メリアは空気の中に砕け散るバルだったものを見下しながら言い放つ。
メリア「流石に今のリリアや瑠花ちゃんでは荷が重すぎたわね、だから今回は手助けしてあげる、でも私の後を継ぐのなら、これくらいの困難、強敵を葬って見せなさい、それが私が求める私の理想よ」
バルをメリアが倒したことで、最弱種のERRORが生まれなくなり、事態は急激に収束していく。




