第1章30話「絶望的状況2」~ERROR階級説明あり~
リリアは琴理と瑠花を琴理の休憩設備装置を使い、部屋で休ませていた
瑠花「ありがとうね、リリアちゃん、」
リリア「いや、僕こそ遅くなって申し訳ない、僕が早くに駆けつけていれば、少なくとも犠牲を出すことは・・・」
リリアにとってもショックは隠しきれない出来事だった、ここまでの隊員を配置したにも関わらず犠牲者を出してしまった、敵の弱さに油断したのもあった。
リリア(ERRORの軍勢を倒したら親玉が顔を出すと思っていたが、まさか寄りにもよって瑠花と琴理の所に現れるなんて、最悪だ)
リリアはそう考えながらも状況を瑠花と琴理から聞き出し、明日バルという男が再度訪れることを知る。
瑠花「あとリリアちゃん、ERRORって階級とかあるのかな?」
リリア「あるよ、6段階だよ、」
ERROR階級表
・絶対級 帝王神級< 極少数(過去発見数0体)
・最上級 皇帝神級~帝王神候補級 極少数(過去発見数1体)
・上級 神王級 少数(過去発見数約2000体)
・中級 最上級~上級 少数(過去発見数約1万体)
・下級 中級 超多数(過去発見数無数)
・最下級下級> 超多数(過去発見数無数)
瑠花はリリアの説明を聞き、疑問に思った
瑠花「なんで存在を確認されていない階級が存在するの?」
リリア「三代目帝王神メルトリアおばあ様が全知全能の力を使って見つけたらしい、見つけた時は最上級ですら発見されていなかったらしいから、ほぼ伝説的な存在だと思っていたらしいわ」
瑠花はその話を聞いて青ざめる
瑠花「ねえ、さっきの話、全部本当なんだよね?」
リリア「ああ、間違いないよ」
瑠花「さっき、私達を襲ってきた人・・・言ってた、【ERRORの絶対級の存在】って」
リリア「なんだって!!?」
リリアは瑠花の発言に驚きを隠せない、だが瑠花の口からはリリアの想像を遥かに超える言葉が出てくる
瑠花「しかもさっきの人言ってた、絶対級のERRORだけが集まった組織があって、自分は20番目に生まれた存在だって、それってつまり帝王神クラスの実力者が最低でも20体居ることになるんじゃないかな?」
場は静まり返った、その男が放った発言の重みは今までの常識を全て覆す程の驚異的なものだったからである
リリア「だとしたら、もしそれが本当であれば・・・今ここに居る隊員だけでは歯が立たない」
琴理「メリア様に報告した方がいいんじゃないの?帝王神クラスなんでしょ?」
琴理が会話に入った、自分の相手が自身より格上だったことを知り、少しは納得したからである
琴理「正直、私はまともにあのERRORと対峙していない、戦える状態に持ち込んでもらえれば私でも戦うよ、どうする?」
リリア「確か琴理は瑠花を守りながら戦っていたんだよね?それで最下級ERRORの無数と言えるほどの数に押されて親玉には攻撃が行かなかったと聞いている」
リリアは琴理に向いて話す、
リリア「戦えるのかい?確かに今この町で一番強いのは琴理だ、なにせ実力は【皇帝神】クラス、帝王神クラスには劣るけど、それでも戦える可能性があるのは現状琴理だけだ、僕は琴理に戦う意思があるならお願いしたい」
リリアは琴理に頭を下げる、
琴理「いいわよ、私でよければ前線に立つわ、」
瑠花「琴理、大丈夫?」
琴理「ええ、次は今回のようにはいかないわ、任せて、瑠花」
瑠花は琴理の言葉を聞き、笑顔で返す
瑠花「わかった!それじゃああのおじさんは琴理に任せるよ!」
瑠花は琴理に笑顔で返した後、リリアの聞く
瑠花「リリアちゃん、彼は無限にERRORを生み出す術を持っているの、出来れば専攻部隊や町の住人にはそっちの相手をしていて貰いたいの、なにせ無限に増え続けるから、琴理の戦う環境を私達で整えてあげないと」
リリア「無限にERRORを生み出すのか、ちなみに最弱種のERROR?」
瑠花「最弱種かどうかはわからないけど、最初に私を襲ってきたERRORと同じ容姿だったよ」
リリア「なら間違いなく最弱種だね、わかった、最弱種なら町の神でも余裕で対処できるだろう、明日までに配置と作戦を練っておくよ」
リリアはそう言って、休憩設備装置から出ようとした時、リリアはいきなり立ち眩みを起こす
リリア「あれ?」
リリアはよろめきその場に伏せてしまう、
瑠花「リリアちゃん!?リリアちゃん!!?」
琴理「大丈夫!?って貴女!!かなり疲労しているじゃない!!最後に休んだのいつよ!!」
リリア「さ、さあ・・・2日は休んで・・・なかったかな・・・」
リリアは町の状況を帝国に報告しに行った日から睡眠はおろか、休息すら取っていなかった。
普段のリリアの体力なら問題なかったが、リリアもメリアの試練を受けていたため、以前のような体力はなかったのだ。
リリア「大丈夫だよ、時間がないんだ、私が動かないと・・・」
琴理「無理よ!!リリアはここで休んで!」
リリア「ダメだ!!僕が行かないと誰が連絡を!」
瑠花「私が行くよ」
瑠花はリリアの言葉を遮った、
瑠花「私がリリアちゃんの代わりに皆に指令を出すよ、私は戦場では戦えない、でも司令塔ならできる」
リリア「ダメだ瑠花!君は今まで戦場に立ったことがないじゃないか!そんな君がいきなり戦場の指揮をするなんて無謀すぎる」
リリアは反対する、だが瑠花は言う
瑠花「大丈夫、専攻部隊の人も居る、町の神様も世界では優秀な神ばかりだよ、私が不甲斐なくても皆が助けてくれる、皆が短所を補ってくれる。だからこそ私は動けるんだよ」
瑠花はリリアに言う、そしてリリアは悩む、
リリア「本当にすまない、僕が不甲斐ないばかりに」
瑠花「ううん、リリアちゃんは凄く頑張ったよ、だから今戦える環境が出来てるんだよ!今日はゆっくり休んで、明日!しっかり活躍してよね!」
瑠花はリリアの肩に手を置き、笑顔を向ける
琴理(あの笑顔には逆らえないわね、リリア)
リリア「・・・ああ、わかったよ、瑠花、明日までの間、君に指揮を任せてもいいかい?」
瑠花「任せて!!」
瑠花と琴理は披露したリリアの代わりに明日の戦闘に向けての準備を行う




