第1章26話「ERRORの脅威に向けて1」~結晶装置についての説明あり~
【50-100 ハイネの町 7日目】
リリアはまだ瑠花と琴理が起きる前の早朝早くに帝国の城に向けて出かける
リリア「手遅れになってからでは遅いからね、すぐに戻る」
そしてリリアが出かけてから数時間後、瑠花と琴理が起きる
瑠花「ふあぁぁ~~、おはよ~~」
琴理「おはよう、瑠花、リリア、待っててね、今すぐ朝食作るから~~ってあれ?」
瑠花「リリアちゃん、いないね?もう帝国に行ったのかな?」
琴理「内容が内容ですからね、でも朝食くらいは食べて行ったらよかったのに」
瑠花「そうだよね、お腹すいてたら出せる力も出なくなるよ~」
瑠花はそう言いながら自分のお腹を摩る、その姿を見て微笑みながら琴理は朝食の準備をする
そして朝食が出来、瑠花とともに食べる。
琴理「それで今日なんだけど、私としては昨日瑠花が言ったように内容を二段階程厳しくしようと思うの、」
瑠花「二段階!?随分上げるんだね」
琴理「本当はもう少し後の方が良いかなって思ったんだけど、状況がなんとてよろしくない、ERRORが居て、私達は今すぐにでもこの場所から抜け出さないとまずい、だけど私は瑠花を優先する、だからこのまま帝国、もしくは隣町に転移してもいいんだけど、それは瑠花の試練という環境ではやっぱりやってはいけないこと、それは瑠花のためにならない、つまりどんなに危なくてもそれが瑠花の試練、それもひとつの経験だと思ったら特訓をしながらこの町を瑠花の足で抜け出すのが一番だと思うの」
琴理はこの町が危険な状況にあるのは理解しているが、瑠花をアシストすると決めた以上、守るのは当然だが、危険から逃がす行為は違うと考えていた
瑠花「琴理、私は大丈夫、確かに琴理の言う通り、危険なことから逃げ出したら私のためにならないからね、だからここは私自らの力でこの町から脱出するよ!だから今回の修行は二段階上げるのは良いけど、この町を抜けながらっていう条件でお願いね!」
琴理「了解!任せて頂戴!」
琴理は瑠花の心構えを見て、瑠花のサポートに尽力を尽くそうと決意する!
そして朝食を食べ終わり、瑠花と琴理は施設を後にし、次の町へと出発する
瑠花「約一週間!本当にこの施設にはお世話になりました!」
瑠花は施設に向かって頭を下げる
琴理「ここで色々な事があったわね、正直とても楽しかったわ」
琴理が倒れている瑠花を助け、この施設の寝室で看病し、琴理は瑠花に守りたいと気持ちを伝え、
瑠花の補佐として特訓から生活まで多くの面倒を見た、
琴理(正直、帝国に居たころより凄く充実してた気がするわ)
琴理はこの一週間で起きた出来事を振り返っていた。そして
琴理「行きましょう!この町は広いからね!今の瑠花だと一週間丸々かけても抜け出せないよ!」
瑠花「うん!長い旅になりそうだよ!頑張ろう!」
瑠花と琴理は出発した
・・・・・
そしてリリアは転移装置を使わずに帝国に帰ってきていたため、時間は夕方頃になっていた
リリア「お母様が転移装置の力を封印していた・・・今まで使う気がなかったからまったく気付かなかった・・・不覚」
リリアは母親の帝王神メリアがリリアの転移装置に小細工をしていた事をリリアが転移しようとした時に気付いたのだ、普段は緊急でもない限りはトレーニングだと転移装置を使わなかったためにこの日まで使えなかったことに気付けなかったのだ
リリア「もう夕方、早く総長に伝えなければ」
リリアは帝国に入る
・・・・・
夕方、瑠花と琴理は基本走り続けていた
琴理は瑠花のペースに合わせているためまったく疲労もなく、汗もかいていない
瑠花は常にぜぇぜぇ言いながら走り、休憩を挟まない、オーラを駆使して体を走りながら休めなさいという状況で朝から走り続けている。ちなみにそこまで早くない
瑠花「ね、ねぇ琴理、あとどれくらいしたらこの町から抜け出せるかな?」
琴理「このペースだと、2か月かしらね」
瑠花「2か月!!?そんなに走れないよ!?」
琴理「リリアはそれを半日で帝国まで帰ってるんだから瑠花もしっかり力を戻さないと」
瑠花「隣町で2か月と、帝国まで半日・・・凄い違いだぁ~~」
瑠花はリリアと本当に同じ条件なのか疑問に思うほどだった
琴理「でもなんだかんだ言って瑠花もこの時間まで止まることなく走り続けたんだから凄い進歩よ!」
瑠花「そうだね、1週間前は1時間歩いただけでギブアップしてたもんね」
琴理「そうよ!ペースはまあ、かなり遅いけど、でも止まらなかったのは凄い!オーラもしっかり駆使出来てるし!」
瑠花「それは大丈夫!オーラはなんか昨日よりも馴染む感じがある!」
琴理「瑠花はオーラの使い方だけはリリアより上手かったからそこだけは今でも同じなのかしらね」
瑠花「オーラさえそれなりに戻ればもっとペースは上げれそうなんだけどね」
そう言いながら日が暮れて来たのを確認し、琴理は近くに施設がないか確認してみる
琴理「ここ周辺は施設はないわね、野宿は今の状況だから流石に危ないし、」
瑠花「え~、ここから施設まで何キロくらいあるの?」
琴理「大体、28000キロくらい?」
瑠花「ワオ、戻った方が早いや」
琴理「仕方ない、今日は休憩設備装置を使いましょう、こんなこともあろうかと一式持ってきて正解だったわ」
【休憩設備装置】とは【転移装置】と似た仕組みで出来ている、装置と言っても見た目は結晶のようなもので、【休憩設備装置】も同じくオーラを使うことで機能することが出来る。
この多くの種類がある【帝国結晶装置技術】は技術開発部隊の総長ソフィアと元副総長である四季月花、そして当時技術開発部隊に入隊仕立ての頃の瑠花(8歳)の3人が生み出した、世界全体的にも注目されている革命的技術なのである、
【帝国結晶装置技術】を多くの能力を封じ込め、能力を日常として扱えるようにしたり、建物や小さい世界を結晶の中に入れることで、疑似的に結晶の中に記録されている世界に居座ることが出来る。
今回の【休憩設備結晶】は結晶の中に休憩設備(温泉設備やホテルの一室のようなシンプルな部屋まで)が記録されており、自由にオーラを使うことで出入りすることが出来るのである。
瑠花「ワオ!琴理はどの休憩設備を持ってきたの?温泉旅館風?」
琴理「残念、地球の和風部屋よ」
瑠花「風流だね~♪」
琴理「瑠花はどんな休憩設備を持ってるの?」
瑠花「私は開発者だからね!私の家に行けば全種類あるよ!結晶コレクターと呼んでくれたまえ♪」
琴理「はいはい、わかったわ、それじゃあ結晶の中に入るから瑠花は私に捕まって」
瑠花「は~い♪」
瑠花はそう言いながら琴理に抱き着く
琴理(むは!!可愛いわね!守りたい!この笑顔!!)
瑠花と琴理の一日は終わる、




