第1章14話「月詠 琴理1」
瑠花と琴理は町外れの草原に居た。
月詠 琴理
薄い緑色の髪に薄い緑色の目、そこまで長くない後ろ髪に左右に跳ねた髪型で、緑色の花の髪飾りを付けている
そんな彼女は緑の草原に立つ、それだけで神々しさがある。
瑠花「とりあえず力を見て欲しいの」
瑠花はそう言うと身体の底からオーラを一滴残らず出す。
出てきた戦闘力オーラは【6】
瑠花「あ、1増えた!筋トレの成果だね!」
琴理は目の前にある事のあまりの重大さに動揺が隠せなかった。
琴理「1増えた♪じゃないよ!これじゃあ何も出来ないよ!?」
瑠花「わかってるんだけどね〜、でも私生まれてこの方筋トレとかしたことなくて」
琴理「知ってるよ、瑠花はオーラ量とか使い方が小さい頃から既に帝国のエリート達より凄かったんだから」
瑠花「私はそれに慣れすぎて、まさか、オーラを無くしたらここまで酷いのか〜って痛感してるよ」
瑠花は両手を前にかざし光線を出そうとする、だが、
何もでない。
瑠花「そもそもメリアさんの試練はただ力を奪っただけじゃなくて、それに纏わる記憶や感覚、そんなもの全て奪ってる。だから私は凄く力を持ってたって記憶はあるけど、どんな力を持って、使ってたかわかんないの」
瑠花はそう琴理に話しながら足元にある小石を蹴る
琴理「そっか、つまり、力を戻そうにも方向性もわからないし、そもそも基礎であるオーラの使い方すらも危ういってことか、確かにそれで旅立ったら倒れるよね」
琴理は呆れていた。
瑠花はそこまで追い込まれていても、おそらく大丈夫だろう、という考えで結論が出ていたのだから。
琴理「とりあえず瑠花はオーラの使い方以前に、オーラ量がまったく足りないからトレーニングをして最大値を上げよう!ポテンシャルはそのままなんだからすぐに感覚も戻るよ!」
瑠花は笑顔で胸元で拳を握り
瑠花「よろしくお願いします!琴理師匠!出来れば疲れない程度でお願いします♪」
琴理「わかった!スパルタだね!任せて!!」
瑠花「ワオ!まったく話聞いてないよ!?」




