第1章13話「未来へ進むための挫折」
瑠花は数分間布団の中で考えていた。
1人でどうやって城下町まで向かうか、
瑠花(琴理が運んでくれたこの建物は多分さっきの琴理からして、私が気を失った場所から1番近い町の建物の中だよね、だとすればここで情報と食料やらを集めておかないと)
瑠花は確かに1度は心が折れた、親友の琴理からも距離を置かれ、心身共に参っていた。
だが、諦めてはいなかった。
瑠花(せっかくこの町に居られるんだから、ここで少しでもオーラ量を増やして起きたい。そうすれば移動するくらいで倒れることはなくなる。)
瑠花はそう考え、布団の中から出る。
体調は悪くない、琴理が治してくれたんだとすぐに理解した。
瑠花「もう琴理はいないのかな?」
瑠花はそう考えながら部屋から出る。
そこは広いフロアだった。
瑠花「凄く広い、なんのための建物なんだろう」
琴理「緊急避難施設だよ。」
琴理が遠くから歩いて来た
瑠花「聞いた事ある、確か緊急時や護衛部隊や専攻部隊が任務とかで、その町に留まる時ようの施設だよね」
琴理「そうそう、普段はまったく使われないから私が独断で使ってるの、使ったらダメってルールもないしね」
琴理はそう言いながら扉を閉め、瑠花に話す
琴理「この町に留まるならこの部屋を使うといいわよ、特に許可もいらないし、緊急時じゃない限りは退出させられないから」
瑠花「うん、そうさせてもらうよ、どっちにしろ今の状態で町から出たら同じ過ちを繰り返すだけだもんね」
瑠花は少し苦笑いをする
だが、琴理はそんな瑠花を見て、微笑む
琴理「それが試練なんだから仕方ないよ、失敗くらいあるし、価値観が変わるんだから、考え方が違うのも当然」
琴理はそういいながら瑠花を励ます。
瑠花はやっぱり琴理だなと思いながら笑顔で話を聞く
琴理は瑠花には本当に甘く、厳しくしてもどこか甘さが出てしまう、それは相手が瑠花だからこそ出てしまうもの、瑠花はそんな琴理の優しさが好きでずっと一緒に居た。
瑠花「そうだね、試練なんだから厳しいのは当然だよね」
琴理「そうそう!だからどんどん挑もう!どうせ皆同じことしてるよ!」
瑠花「そうだよね!琴理はまだこの町に居るの?」
琴理「うん、瑠花がこの町を離れるまでは居るつもりだよ?」
瑠花「ならさ!少しトレーニングに付き合って!自力で頑張るにしても基礎がないと意味が無いからね!」
琴理「そうだね、それくらいならお易い御用だよ」
瑠花と琴理は建物を後にし、町から少し抜けた草原に向かった




