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伝説をなぞる者






 快晴の青空の下、太陽は真上を通り越し、穏やかな日常へ戻っていく。倒木の転がる荒れ果てたこの場所でも、そんな当然が訪れるものと思っていた。


 だけど⋯⋯


「何? 今の?」


 突然聞こえてきた声に、緊張感が高まっていく。


「⋯⋯」


 周りに人の気配も無いんだけど、ターキも変な声はしっかりと聞いていたみたい。

 内容からしてみても、ターキにかけられた声だったからね。でも今の声はなんだったんだ?


「ターキ、聞こえたよね?」


「ええ。確かに」


「おじさんを置いていけって?」


「正確にはその人を、ですね」


 何処から声がしてきたのか⋯⋯やはり迷宮の入口からだろうか? 相手が姿を見せないからと言っても、この男の人の縁者なら油断出来るわけもない。


『その人を置いていけって言っているんだ! さもないと殺す!』


「⋯⋯え?」


 またさっきの声が聞こえてきた。どうしよう⋯⋯何処から声が聞こえて来るんだ? このおじさんは冒険者さん達を殺した犯人かもしれないんだ。渡すわけにはいかないよ。

 やっぱりこの男の人の仲間なんだろうか?


「渡すわけにはいかないよ? 冒険者さん達を殺した犯人かもしれないんだ」


『そいつらは俺を殺しに来るってわかってた。だから殺されたんだ! その人は俺の最後の味方なんだよ! 置いてけ⋯⋯置いていけ!!!』


 ──ズゴゴゴゴゴ⋯⋯


「⋯⋯」


 地面が大きく揺れる。迷宮の入口に、可視化する程に濃い魔力が集まってくる。


「ターキ、まずいかも」


「この魔力は何ですか! まさか⋯⋯」


 迷宮にはスタンピードと呼ばれる現象がある。迷宮内で生み出された魔物の数が飽和状態になると、押し出されるように外へ魔物が飛び出してくるんだとか。


 その数は圧倒的で、様々な国で甚大な被害を被ったと言う話も沢山ある。


 勿論僕もターキもスタンピードを経験したことは無い。でもきっとそうなんだと本能で理解出来てしまうほどに、扉には身の毛もよだつ程の魔力が渦巻いていた。


 もしあれが本当にスタンピードなら⋯⋯そんな事になれば⋯⋯!?


「まだお昼なんだよ。もし今魔物が溢れ出したら、街道の人達は⋯⋯」


「助からないでしょうね⋯⋯」


「じゃあ町は」


「規模次第かと⋯⋯」


『その人を返せ! じゃないと今直ぐにでも殺すぞ!』


「「!!」」


 また変な声が聞こえてきた。それと同時に迷宮の扉から圧力のような物が感じられた。

 頭に直接響いてくるようだけど、やはりこの声は迷宮の扉の方から聞こえてきている気がするんだ。


 このおじさんは渡すわけにはいかない⋯⋯でも、もしスタンピードをこの声の人が操っているのなら?


 それはとってもまずい⋯⋯


 たまたまこの状況と重なっているだけ? 確認しなくちゃいけないね。


「この人を渡せばスタンピードを止めてくれる?」


『俺ならスタンピードを止めることが出来る!』


「じゃあ返す。だからスタンピードは起さないで」

「良いんですか? 師匠」

「うん。従おう」


 ターキはゆっくりと歩を進めた。この声の主の機嫌を損ねるわけにはいかない。僕達は今圧倒的に弱い立場にいるのだから。


 せっかく捕まえたのにな⋯⋯あの人には、沢山の人に謝ってもらわなくちゃいけないのに⋯⋯


 迷宮扉の前に立ったターキが、その場に男を降ろせば良いのか迷っていた。


 ──カッ!


「ッ!」


 突然迷宮の扉から空が暗くなるほどの眩い光が放たれる。


「くぅ! 眩しい!」

「なに!?」


『くくく、アッハッハッハッハッ! スタンピードは止められるが、止める気なんて無いんだよ!』


 ターキは男の人を抱えたまま、僕の元まで走って戻って来る。


 この人を置いていけとか言っていたのは、スタンピードに僕達を巻き込むための時間稼ぎだったのかな?

 相手が何を考えているのかはこのさいどうでもいい。


 兎に角まずいことになったよ。町の人達は、ここに迷宮があることすら知らないんだ。急に沢山の魔物が襲ってきたら、何の対策も出来る暇無く塀を破られちゃうよ!


 それを想像しただけで、耐え難い程の恐怖が込み上げてきた。生まれたばかりのアーフィアに、戦えない沢山の町の人達⋯⋯平和だった日常が、魔物の大軍に蹂躙されていく光景が頭をよぎる。


 悪寒が背を駆け回り、扉から更に濃密な魔力が溢れ出す。これは本当にまずい状況だ。


『お前等を生かして帰すわけにはいかないんだ! 俺はまだ死にたくない! だからお前達にはここで死んでもらう!』


 ──ズズズズズズウゥ⋯⋯


 その言葉を聞き終わると同時に、迷宮の扉が大きく開き始めた。ガリガリと地面を削りながら、重そうな金属の扉が悲鳴をあげる。


「師匠! まずいですよ!」


 ターキが青い顔で叫ぶ。僕だってわかっているんだよ⋯⋯でもどうしたら良いかわからなくて⋯⋯




「ゲギャギャ!」

「ガルル!」

「グガー!」

「ギー!」


「っ!!! “クレイゴーレム”!!」


 扉が魔物を吐き出し始めた。その扉の奥は真っ暗になっているように見えて、影が歪むと軍隊の行進宛(こうしんさなが)ら列になって出現する。

 それを確認すると同時に、僕もクレイゴーレムを大量に呼び出した。


 これは⋯⋯どうしよう。




 ⋯⋯どうしようもなにも、こうなったらどうにかするしか無い⋯⋯覚悟を決めるんだ。


「師匠! 何をしているのですか!? 緊急事態です! 早く戻らないと!」


 ターキが僕の肩を掴む。振り返ってみれば、情けない顔で強ばったターキが視界に映る。


「ターキ、すぐ町に走って」


「ええ、すぐに戻りましょう! 師匠もです!」


「駄目だよ。このままじゃ魔物が──」


「アレをどうにか出来るわけないでしょ!」


 扉からどんどんと魔物が溢れ続けているのだ。ゴブリンやオークだけじゃない⋯⋯他にも見たことがない魔物が沢山いた。その中には強そうな魔物もかなり混じっている。


「早く帰りましょう! 師匠!」


 ターキはかなり焦っているようだ。でもここで二人して帰ったら、沢山の死人が出てしまう。誰かがこの全てを受け止めて、時間を稼ぐ必要がある。


「クレイゴーレム達! 魔物が森の外へ溢れ出ないように防いで、それで僕の方まで全部誘導するんだ」


《マッ!》「んまぅ?」


「待って下さいよ師匠! あんなの戦えるわけが無いんですよ」


「ターキ⋯⋯任せて、大丈夫」


「大丈夫なわけが無いだろうが!!」


 ターキの豹変したような声に、僕の体がビクッとなった。焦りや不安、混乱などが入り混じった顔になっている。


「ターキ! 早くこのことをキジャさんに伝えて! 僕なら大丈夫だから」


「駄目ですよ! 逃げましょう!」


「⋯⋯」


 ターキの言いたいことはわかるよ。出て来る魔物の姿が明らかに普通と違っていたから⋯⋯

 まずゴブリンやオーク達のような二足歩行する魔物が、鉄甲冑やちゃんとした弓や剣などを持っている。スケルトンやオーガ、トロールまで全てが装備で強化されていた。


 あれを全部相手にするなんて不可能かもしれない。でもこのまま僕がこの場を離れたら、沢山の死人が出ちゃうのはわかりきっている。


「見えるでしょ? あんなのが街道に溢れたら、商人さんや旅人さん達が皆殺されちゃうんだ!」


「しかし、だからと言ってどうにか出来るわけがないでしょうが!」


「僕は時間稼ぎをするだけだよ。それに──」


「危ない!! 師匠!!」


 飛んできた槍を素手で受け止める。隊列まで組んでいるみたい⋯⋯魔物の軍勢が、それぞれのボスに率いられながら動き出した。僕は“魔気融合身体強化”を発動した。


 迷っている暇なんてない! 今すぐ行動しないと手遅れになる!


 体から解き放たれ、荒れ狂う銀色の力の奔流が、爆風となって敵を怯ませる。ターキは驚愕に目を見開きながら、尻もちをついて転がってしまった。


「なっ! 師匠! その姿は!」


「はぁああ!」


 ──ズバンッ!!


 魔剣“ドラゴンシーカー”のトリガーを引いて、手加減抜きの横薙ぎの一閃を放った。


「!!!」


 剣の描いた軌跡が光を帯びて直進し、その光が駆け抜けた場所にいた魔物が全て輪切りになる。あまりにも速い斬撃が、空間を斬り裂いているようにすら見えるだろう。続けて二度三度と剣を振るう。その先にいた魔物がまた全て斬り裂かれて悲鳴を上げた。


 今の僕には甲冑も何も意味をなさない。ずっとこの状態を維持することも出来ないんだけど⋯⋯


 この時間稼ぎは、今この場では僕にしか出来ないことなんだ。ターキにはターキのやるべきことがある。


「僕に任せてよ。お願いだよ」


「何を言っても無駄なのですね⋯⋯くぅっ⋯⋯必ず⋯⋯必ず戻ってきます! だから師匠。お願いします! 死なないで下さい!」


 ターキは男を乱暴に担ぎ直すと、全力で町へ走り出した。最後の方の声は震えていたね。きっと僕は大丈夫。だから心配しないで平気だよ。



 スタンピードの圧力は凄い。どんどん魔物が溢れ出てくる。父様は昔これを一人で食い止めたって言っていたよね。それも五歳の時に⋯⋯僕には時間稼ぎくらいしか出来そうにありません。


 でもやっぱりなりたいんだ。皆を守れるような凄い人に⋯⋯父様や母様みたいに!


 僕はもう一度剣閃を魔物の群れに放つ。


『待て! あ、あいつを殺せ! 絶対に逃がすんじゃない!』


 謎の声がそう言うと、魔物の目が光ったような気がした。

 スケルトンの魔法使いが、走るターキの背中を狙って魔力を集めている。そうはさせるか!


 斜めに剣を切り上げると、剣閃が地面を切り裂くように直進して魔法使いに襲いかかった。その魔法使いを守ろうと、武装したオーガやその上位種、更にトロールが間に割り込んでくる。


 オーガやオーガの上位種は鎧ごと真っ二つになったけど、トロールの大きな盾を斬り裂いたところで威力が無くなってしまう。

 でも、僕の攻撃を受け止めた衝撃で、トロールが後退りしてしまった。スケルトンの向ける魔法の射線上に立ってしまったので、スケルトンは慌てて魔法を止める。


「ふぅ、危ない。僕のことを忘れないでよね」


『またか⋯⋯またお前かああ!!』


「え?」


 謎の声の怒りに呼応するかのように、迷宮の扉から出てくる魔物が増えた気がした。

 無尽蔵とも思える魔物の群れが、扉の奥に大挙しているようだ。


『いつもいつも俺の邪魔をしやがって!』


 この人と僕は面識があるのかな? でも僕には心当たりがない。声だけだから余計にわからないよ。


「僕が何か悪いことした? 悪いことしたなら謝るよ?」


『五月蝿い!! 皆が俺を殺しに来る⋯⋯クソォ!』


 火、風、水、色とりどりの弱い魔法が無数に放たれる。僕はそれをギリギリで躱しながら剣閃を放った。


 “魔気融合身体強化”は消耗が激しいスキルだ。でもまずは魂魄レベルを上げる必要がある。じゃないと一気に押し切られそうだよ。加減なんかしてられない。

 僕は回復力増強効果のあるポーションを取り出して、親指で蓋を弾く。


 それにしても魔物の数が多い。これがスタンピードなのかと今更ながらに思う。

 戦闘に集中しながらもポーションを飲み下したんだけど、やっぱり不味い⋯⋯でも贅沢は言ってられない。ここからが正念場だ。





「はぁ⋯⋯はあ⋯⋯」


 周り全てに意識を向けるのは大変だなぁ。コツとかあれば良いのになぁ。

 魔物を減らしてはまた増え、増えては減らす。その綱渡りのような攻防がずっと続いていた。

 クレイゴーレム達はちゃんと頑張っているかな?


 ──ガヅンッ!


 オーガのデタラメに振り回した金棒が、運悪く頭に直撃する。強烈な衝撃に意識が飛ぶかと思ったけど、すぐに剣で返り討ちにした。

 頭から血が流れてくるよ⋯⋯拭う余裕もなくて放置したまま戦っていたら、それが目に入って視界の半分がボヤけてしまった。


「うぅ⋯⋯」


 気がつけば、魔物の死骸で迷宮周辺が死屍累々になっている。こんなに魔物を倒したのに、あまり魂魄レベルが上がってないっぽい。


 やはりEランクやDランクの魔物をいくら倒しても、魂魄を強化する力になりにくいのだろう。それでも少しは上がった気がするんだけどね。


 トロールが体当たりをしてきたので、岩砕脚でホームランにしてあげた。下半身が残っているのであまり見たくない光景だ。

 圧倒的に手数が足りていない⋯⋯魔物はどんどん溢れて来るのに⋯⋯


「ま、まだまだー!」


 自分に気合いを入れるように叫んだ。神様は人間に楽をさせるために恩恵を与えるわけじゃない。頑張る助けになるようにスキルを与えて下さるんだ。


 一振一振に想いを込めて剣を振るう。ターキは無事に町へ辿り着いただろうか? 飛んできた矢に反応が遅れ、肩を抉って血が流れた。


「ぃ痛ッ!」


 魔物が周りに増え過ぎているみたい。減らさないと⋯⋯


「ふぅ⋯⋯“リジェネーション”⋯⋯はあああ!! いけえ!! “ポイントレーザー”!!!」


「グギ!」

「ガゴゴ!」

「キシャー!」


 ⋯⋯ズドドドドドドドンッ!!!


 普段以上に何十倍も魔力を練り上げて、頭上に向かって魔法を放つ。“ポイントレーザー”は空で枝分かれして屈折し、魔物の群れに注ぎ込まれた。


 イメージしたのはフォレストガバリティウスだ。あのオリジナル魔法までとはいかずとも、かなりの破壊力があっただろう。地面が焼けて熱で溶け出し溶岩と化しているのがその証拠だ。


 上手く出来たかな⋯⋯でも本来直線に進む魔法だから、それを曲げて枝分かれさせて威力も落とさないってのは無理があったと思う⋯⋯魔力ごっそり減っちゃったよ。敵も減ったけど、連発は無理そうだ。


「カッカッカッカッ! かなり消耗しているようだのう」


「?」


 知らない人の声が聞こえて来た。一瞬味方かと思ったけど、その人は魔物の群れの中に立っていた。それに青い肌に頭には角が生え、背中には蝙蝠のような羽と足は牛の蹄のようだった。

 オーガの上位種? 違うね、それ以上の存在感だ。


「誰?」


「はっはっはっはっ! あえて言うならダークデーモンとでも名乗っておこうか! クックックッ⋯⋯グッ!」


 ──ザンッ!


 ただの魔物だったよ⋯⋯折角聞いてみたのにな。時間を無駄にしちゃったね。でもまるっきり無駄ではなかったみたい。斬ったら多目に力が流れて来た。


 思ったよりも“魔気融合身体強化”が継続出来ている。きっとスキルレベルが2になったことで、燃費も少し改善されているのかも。


「クックックッ。アイツは俺達の中でも最弱の⋯⋯」


 ──ザンッ!


「はっはっはっはっ! ここまで来たか勇しゃ⋯⋯」


 ──ザンッ!


 変なのを二匹斬った。ダークデーモン? は、なかなか力を持っているね。この全力強化状態じゃなければ苦戦するかも? 多分今のでまた魂魄レベルが上がった気がする。


 剣が冴えに冴え渡る。痛みが遠のいて不思議な感覚だ⋯⋯何かに包まれているような安心感を感じるよ。まるでお風呂にでも入っているような暖かさが⋯⋯あれ?


 お腹にナイフが刺さってるじゃん! 変な温かさはこれか!


 すぐに抜いてヒールをかけながらポーションを飲んだ。知らないうちに死んでましたじゃ洒落にならないよ! 怖!


 ナイフは綺麗な水色に透けていた。さっき倒したダークデーモンの誰かが持ってたのかな? 戦利品としていただきます。


 ふらっと立ち眩みが⋯⋯うぅ。


「“ファイアボール”、はぁ⋯⋯“ファイアボール”!」


 それを誤魔化すように全方位へファイアボールを撃ちまくる。弱みを見せたら飲み込まれそうだ。


 ──ドシン──ドシン⋯⋯


 僕のファイアボールを意に返さずに、ちょっとメタリックなゴーレムが現れた。動きは遅いけど威圧感に溢れている。

 こういうのは放置しよう。他に倒さなきゃいけない魔物が沢山いるのだから。


 雷を纏ったクマを剣閃を放ち輪切りにする。スライムは完全に無視。僕の纏う紫電に勝手に焼かれるから大丈夫。


 グラりとまた足がふらついた。即効性のあるポーションも用意しておくべきだったかな。

 高価そうな魔物を収納するくらいは余裕があるんだけど、気をしっかり締めておかないと危なそうだ。


 ターキが飛び出してからどれくらい時間が稼げた? もう少しだ。もう少し⋯⋯


「はあああ!!」


 銀色の力の奔流を吹き上げて、しつこく追いかけてきたゴーレムに斬りかかった。


「“パワースラッシュ”!」


 ──ゴギャンッ!! ピキピキ⋯⋯


 ゴーレムの脳天へ剣を振り下ろした。頭から股まで斬り裂けたけど、頑丈なだけが取り柄の魔剣にヒビが入る。


 控えめに言ってかなりショックだ。でももう少し頑張って⋯⋯僕もまだ頑張るからね!


 ゴブリンキングやオークロードも混ざって来る。凄くでかいサソリや亀なども沢山斬った。


 急に力が抜けてカクンと膝が折れた。その隙をつかれて矢が二本背中に刺さる。


「うぐぅ⋯⋯」


 ちょっとやり過ぎたかもしれない。“魔気融合身体強化”を解除して、普通の身体強化と気力操作に切り替えた。


「まだだ。もう少し⋯⋯まだ⋯⋯やれる⋯⋯」


 きっともう少しだ。頼んだよターキ。






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