プトレマイオス
続きです。
「・・・一体どうしたものか・・・」
“三国同盟”の本部がある“パクス・マグヌス”の街。
元々“パクス・マグヌス”が中立だった事もあり、また“三国同盟”の実質的な創設者であるカエサル、ルドベキア、アルメリアと深い関わりがあった事もあり、本部の場所はこの地が選ばれる事となったのである。
その本部の一室。
一番豪華な部屋にて、現在“三国同盟”のトップとなっていたブルータスは頭を抱えていた。
彼の目下の悩みは、日増しに勢力を拡大させている例のタヌキ親父達の事であった。
彼らとブルータスとは、カエサル達が去ってからの付き合いである。
カエサル達が去った後の“三国同盟”を共に盛り立ててきた、ある意味同志の様な関係であった。
しかし、いくらブルータスがカエサルの強烈な信奉者、そこにある種狂信的な部分が存在しているとは言えど、流石に空気が読めない訳でも、世間知らずでもない。
当初は、彼らも自分と同じカエサルの信奉者にして、カエサルの思い描いた理想を形にするべく奮闘する者達である、と誤解してはいたが、時間が経つ事に、それが自分の勝手な思い込みであった事をブルータスも認識していたのである。
しかし問題となるのは、その時にはもう、彼らの影響力は、“三国同盟”内やその他にも及んでしまっていた事であった。
それ故に、方向性や考え方が違うからといって、いくらトップたるブルータスでも、彼らを廃する事は出来なくなっていた訳である。
逆に、下手に彼らを処分してしまうと、ブルータスが独裁に走った、というあらぬ誤解が生じてしまう可能性もある。
そんな訳で、いつしかお互いに距離を置く事となりながらも、今日までなあなあな関係が続いてしまった訳であった。
(ここら辺は、国家や組織のあるあるだろう。
強力なリーダーシップやカリスマ性を持つ者がトップの時はあまり表面化しないのであるが、代替わりを果たした瞬間、それまで大人しくしていた者達が勢力を拡大し、実質的なトップは存在していても、決定権がその者にはない状況に追いやられてしまうのである。
場合によっては“下剋上”ではないが、支配権などを奪い取られ、放逐される事もしばしばある。
もっとも、ブルータスの場合、タヌキ親父達はそうするつもりはなかった様である。
ここら辺は、タヌキ親父達が保身に長けているからこそであろう。
何か問題が起こった場合、まずトップであるブルータスに追及の矛先が向かう事となる。
逆に、ブルータスの影に隠れられるタヌキ親父達は、何かあったとしても、のらりくらりと追及をかわす事が出来る訳である。
体の良い風よけが存在するのだから、わざわざそれを排除し、自分達が何らかの責任を負う事はない、という小狡い考えが存在していたのであろう。
まぁ、それはともかく。)
とは言えど、彼ら自身は元々そこまで才のある者達ではない。
もちろん、彼らが集団として存在する事や、様々な者達との繋がりを持つ事によって、厄介な存在になっている事には変わりないが、少なくともブルータスほどの高い才能は持ち合わせていなかったのである。
それ故に、今まではブルータスの力でも十分に彼らを抑え込められていたのであるが、それがどうした訳か、最近彼らは急激に勢力を拡大し始めたのである。
元々はブルータス寄りの立場だった“三国同盟”内部の者達や、三国の上層部、支援者などが、次々と彼らの側に傾き始めたのである。
逆に言ってしまえば、ブルータスは孤立し始めてしまったのである。
現状ではブルータスの立場は、まさに“お飾り”のトップに成り果ててしまったのである。
そうなれば、当然“三国同盟”は正常な機能を失う事となる。
“三国同盟”の役割は、本来は三国の監視と調停であり、元々仲の悪かった、特にラテス族と連合の仲を取り持つ事で、三国の関係を安定させる事にあった。
その過程で、経済的な繋がりをより強くする事で、言い方は悪いがお互いに依存する事によって、実益の面でも互いに裏切れない状況を作り上げたのである。
(仮にどこかがどこかへ攻撃を仕掛けしまうと、当然残りの二国から経済的に切り離される事となるから、国力は大きく下がる事となる。
もちろん、それでも戦争を良しとする者達もいるかもしれないが、大半の国民にとっては自身の生活が第一な訳であるから、国力が下がる=生活の質が低下する事によって、いつしか不満が噴出する事となる。
つまり、長期的に見ると、国の内外に敵が存在する状況になる訳で、上層部にとっても戦争はあまりメリットがない話になるのである。
また、仮に戦争に勝ったとしても、得られるものは大してない訳である。
何故ならば、すでに交易によって手に入っていた訳で、逆にその国の領土という厄介な代物と、誰かがやっていた事業を手ずから行わなければならない、つまり財政を圧迫する事となるから、とても抱えきれなくなってしまうのである。
仮に属国として支配する事となったとしても、先程の例にもある通り、いつしか不満が内部から噴出する事となるから、結果として泥沼の内戦に突入する可能性も否定出来ないのである。
こうした計算が成り立つからこそ、カエサル達は三国の実質的な平定に成功した訳であった。)
だが、今現在の“三国同盟”は当初の目的を忘れ、不正と腐敗の進んだ組織に成り下がっていた。
しかも、それを是正する事も、ブルータスには出来ない状況にあった訳である。
信奉するカエサルから受け取ったバトンが、こんな結果になってしまった事はブルータスにとっては心底恥ずべき事である。
それ故に、現状を打開すべく頭を巡らせていた訳であるが、残念ながら、全ては遅きに失していた訳であった。
「・・・せめて、カエサル様達がお戻りになれば・・・」
己の不甲斐なさを噛み締めながら、ブルータスはポツリと呟いた。
しかし、それがカエサル達の耳に届く事はなかったのであるーーー。
◇◆◇
「それで?我々が一堂に会するほど重要な議題がお有りなのですかな、プトレマイオス殿?」
「ええ、その通りです、アエミリウス殿。」
ブルータスが悶々と答えの出ない自問自答を繰り返していた頃、タヌキ親父達は本部にいるブルータスとは別に、タヌキ親父の中の一人の屋敷に集まっていた。
とは言えど、タヌキ親父達が一堂に会す事は今はほとんどない、と言っても良かった。
何故ならば、彼らは各々が忙しい身となっていたからであり(まぁ、そのほとんどが真っ当な仕事とは言えない、所謂“不正行為”や“裏工作”と言ったものだったのであるが)、己の私腹を肥やす事に躍起になっていたからであった。
今も、アエミリウスと呼ばれた男は、迷惑そうな表情を隠す事もなくそう問い掛けたのである。
こんな事をしている暇があったら、一つでも多く自分の利となる事をやっておきたい、という思いがあったからであろう。
この様に、タヌキ親父達には今や結束などあってない様なものであった。
いや、ある意味ではお互いに一蓮托生の関係でもあるので、“裏切る”、という様な事はないのであるが、しかし一方で、お互いをライバル視しており、あわよくば出し抜いたりするつもりはあったのであった。
まぁ、それはともかく。
しかし、そんなてんでバラバラなタヌキ親父達ではあったが、それでも、曲がりなりに彼らをまとめ上げる事が出来る人物が存在したのである。
それが、プトレマイオスと呼ばれた男であった。
「お忙しい中お集まり頂き、恐悦至極に存じます。」
メンバーが全員集まった事を確認すると、プトレマイオスは良く通る声でそう話し始めた。
「本日お集まり頂いたのは他でもない。“三国同盟”の次なる指導者を決めておきたいからです。」
ザワッ!!!
プトレマイオスの一言に、タヌキ親父達はざわめいた。
「・・・」
「はい、どうしました、ナール殿?」
スッと手を上げた一人の男、ナールと呼ばれた男がその口を開いた。
「何故、突然その様なお話に?ブルータス、殿もまだまだご健在ではないですか。」
「ふむ・・・」
ナールの言葉に、他のタヌキ親父達も大きく頷いていた。
まぁ、そのナール自身、以前ブルータスを排除する事を口に出していた男なのだが、イディオの説得によってそれを取り下げていたのであるが。
プトレマイオスは頷き、再び口を開いた。
「そう疑問を持たれるのももっともだと思います。それに、私達からしてみれば、彼が矢面に立っている今の状況の方が、色々と都合が良い側面もある事も、ね。それなのに何故、その様な話が出てきたのか?言い方は悪いですが、誰が次期トップになるかで、我々のパワーバランスが大きく崩れる可能性もあるにも関わらず、ね。」
「「「「「・・・」」」」」
ここら辺は、暗黙の了解であった。
彼らの今の立場は、ある意味で公平であった。
少なくとも、タヌキ親父達に形式上の命令権を持つ者はブルータスだけであり、つまりタヌキ親父達の間に上下は存在しないからである。
しかし、仮にここでこの中の誰かがブルータスに成り代わりトップに立つ事になれば、その者に全ての権限を集中する事となる。
言ってしまえば上下関係が発生し、彼らの中でパワーバランスが崩れる事となる訳である。
そうなれば、これまでの様な立場を維持する事は難しいかもしれないのである。
それどころか、その者の悪評を買えば、アッサリと切り捨てられる可能性もある。
こうした事もあり、これまでそうした話はタブーだった訳である。
少なくともイディオの様に、あれこれ理由をつけては、お互いに牽制していた訳であった。
(それに、すでにブルータスの権力が形骸化していた事もあって、彼らにとってはこのある種の“傀儡政権”の方が、色々と都合が良い側面もあったのは事実である。)
それなのに、そんな話が飛び出してきた訳である。
それは、タヌキ親父達が警戒するのも無理はない。
「・・・実は、神託があったのです。」
「「「「「っ!!!」」」」」
互いに牽制する様な視線の応酬を繰り返していた時、プトレマイオスはポツリと呟いた。
その一言に、タヌキ親父達の間には、驚愕と共に納得の色も広がっていた。
「それによりますと、ブルータス殿はそう長くはない、との事でした。組織を率いる重責に加え、我々の事で思い悩んでいる様子でして・・・。表面的には健康そのものに見えますが、いつ倒れられるか、あるいは心を病んでしまわれるか分からない状況なのだそうです。」
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
続くプトレマイオスの言葉に、タヌキ親父達はバツの悪い顔を浮かべていた。
現段階でのこの世界では、所謂“精神疾患”に対する認識はほとんど存在しないと言っても良いだろう。
そもそも、向こうの世界でも、“精神医学”がしっかり確立したのはかなり近世になってからの事である。(もっとも、その存在自体は、意外と紀元前から認識されていた様でもあるが。)
とは言えど、彼らも表に出せない活動の結果、色々な経験をしている。
その中で、追い詰められた人間が突拍子のない行動を起こしたり、自ら命を絶ったりする行為を見聞きした事はそれなりの数にのぼる。
つまり、これは自分達も遠因があるのであるが、体良く使い続けた結果、ブルータスの心身に不調が現れたとしても、それは少しもおかしな話ではない、と納得出来たのである。
そして問題なのは、今更ブルータスが倒れたとしても、亡くなったとしても彼らにとっては心が痛む事ではないのであるが、現実問題として、組織のトップが突如としていなくなってしまうと、そこに様々な問題が生じてしまう事であった。
一番分かりやすいのが、所謂“後継者問題”だろう。
明確な後継者が指名されないまま現任者が亡くなった場合、我こそが後継者であるとして後継者候補が乱立し、結果として組織が混乱、場合によっては分裂する可能性もある。
(もっとも後継者がしっかりと指名されていたとしても同じ様な現象が起こり得るが、今回の場合、今現在の“三国同盟”の実質的権力者はタヌキ親父達であるから、彼らの間で話がついていれば、そうした混乱を招く事はないのである。)
「・・・なるほど。だからこそ、今の内に後継者を決めておこう、という事ですか・・・。それこそブルータス殿が急に倒れられたら、我々のパワーバランスどころではない。」
「ええ。」
タヌキ親父の一人の言葉に、プトレマイオスはコクリと頷いた。
他の者達も、納得の表情を浮かべている。
先程も述べた通り、タヌキ親父達の間でパワーバランスが崩れる事はあまり望ましい事ではないが、しかし後継者問題で争う事の方がより厄介な事となる(場合によっては、この中から排除される者達が現れる可能性もあるからである。)ので、再三述べている通り、保身に長けた彼らは、どちらがより自身にとって都合が良いかを素早く頭の中で計算したのだろう。
もはやそこに、後継者を決めておこう、と言ったプトレマイオスの提案に、否定的な意見は存在しなかったのであった。
「・・・しかし、となると、誰が成るか、という問題が出てきますな。」
「「「「「・・・」」」」」
誰かがポツリと呟いた言葉が、再びこの場に緊張感をもたらす事になった。
先程も述べた通り、“三国同盟”のトップとなる事は多大な責任を伴う事にはなるが、同時に強力な権限を持つ立場になる事でもある。
それこそ、三国に対して大きな影響力を持つ事が出来るし、そこに加え、今現在では『新人類』達、鬼人族、獣人族、ドワーフ族、エルフ族にもかなりの影響力を持つ事が出来る。
場合によっては、権力を集中させる事によって、独裁的な世の中を作り出す事すら可能な立場となるのである。
まぁ、もちろんそんな事をすれば、各国の指導者や上層部が黙ってはいないだろうが、とにかく、欲に目がくらんだ者達であれば、誰もが欲する立場なのである。
当然ながらタヌキ親父達も、その立場にはある程度の魅力を感じていた。
全てを自分の思うままに動かせる立場。
あまり能力が高くないからこそ、そうした立場はより魅力的に映った事だろう。
しかし一方で、そこには多大な責任が伴う事となる事も同時に理解していた。
彼らの精神性は分かりやすく幼稚であり、好き勝手にやりたいが、責任は取りたくない、というある種子供染みた考え方も持ち合わせていたのである。
そうした意味では、ブルータスに全責任を押し付けておいて、好き勝手に動き回れる現在の状況が一番好ましかったのである。
だが、それが難しくなった現状では、新たなる“庇護者”が必要であった。
「プトレマイオス殿で良いのではないかな?アレを所持しているのもプトレマイオス殿だし、元々我々の間では筆頭的な立場をお持ちであった。とすれば、ブルータス殿亡き後、組織を率いれるのはプトレマイオス殿しか存在しないと思われるが・・・」
「「「「「!!!」」」」」
誰かが発した言葉に、一斉に注目が集まった。
彼は、プトレマイオスに近い事で知られている者であった。
タヌキ親父達は、それでこの場の“ルール”を察していた。
「わ、私もそう思っていたのですよっ!」
「わ、私もですっ!」
その発言を皮切りに、他のタヌキ親父達も次々とプトレマイオス支持を表明していったのである。
これは言わば、“出来レース”だったのである。
ある意味、以前のカエサル達が離脱する時の焼き増しであり、最初から後継者は決まっていて(あの時はブルータスであったが)、それをあたかも皆で決めたかの様な感じに見せかけたかったのであろう。
となれば、タヌキ親父達としては、その流れに乗らない訳にはいかない。
自分が後継者にはなりなくないが、かといって今の立場も捨てたくない。
ならば、新たなる“庇護者”に取り入るのが、彼らの常套手段であった。
しかしその中で、若干名、青い顔をしていた者達もいた。
誰あろう、先程プトレマイオスに食って掛かった(様に見える)アエミリウスとナールであった。
先程の言動や態度を踏まえると、ここでプトレマイオス支持をするのはあまりに不自然である。
だが、ここで恥を忍んで腹芸が出来なければ、結局冷遇され、いずれ排除される事は目に見えていた。
先程の一連の流れは、言わば“ふるい落とし”だったのである。
「わ、私も賛成ですっ!」
「わ、私もですっ!」
我先にとプトレマイオス支持を表明する中、アエミリウスとナールもその流れに乗っかった。
「おや?アエミリウス殿とナール殿は反対させると思いましたが・・・?」
「「っ・・・」」
しかし、先程の件もあり他の者達から嫌味の様な事を言われる。
彼らは、厳密には仲間ではなく、ある意味ライバルの様な関係である。
であるならば、一人でも多く、ライバルは脱落してくれた方が彼らにとっては都合の良い訳だ。
「は、ハハハッ。何をおっしゃいます。先程の発言はあえて嫌われ役を演じたのですよ。」
「そ、そうです。様々な意見があってこそ、議論は活発になるものでしょう?」
「「「「「・・・」」」」」
ただの苦しい言い訳であったが、実は彼らの言っている事は案外正しかった。
当然ながら、全ての者達がイエスマンばかりであった場合、その組織の未来はあまり明るいものではない。
何故ならば、そのトップの判断が間違っている可能性も往々にしてあるからである。
それ故に、あえて苦言を呈する存在は組織において非常に貴重であるのだが、ここら辺は人の心理であるが、大抵の場合、そうした存在は煙たがられるものなのである。
「なるほど、そうでしたか。お二人は、私の事を考えて、あえてそうおっしゃってくださったのですね?」
「「「「「!?」」」」」
「は、はいっ!」
「そ、その通りでっ!」
しかし、プトレマイオスはどうやら、中々の人物の様であった。
二人の言葉に頷き、にこやかに言葉を続けた。
「お二人のお考え、十分に理解しました。これからも、どうかその視点を大事にし、私の足りない部分を御指摘頂けると有難いです。」
「「は、ハッ!!!」」
「他の皆さんも、私如きを支持してくださってありがとうございます。色々と至らない点もありますが、皆さんのご期待に添える様に、精一杯務めますので、お二人同様、どうぞお力添えを頂ければ幸いです。」
「「「「「も、もちろんですともっ!!!」」」」」
完全にこの場を掌握したプトレマイオス。
こうしてタヌキ親父達は、全会一致でプトレマイオスを次期後継者として決定したのであったーーー。
ー・・・中々堂に入った演技でしたよ?ー
「いえ、我が主よ。貴方様のご指示通りに動いたまでの事で御座います。」
その後、こぞってごまをするタヌキ親父達を軽くあしらい、全ての者達がプトレマイオスの屋敷から去っていった。
そして彼は今、まるで神殿の様に恭しく奉った豪華な一室にポツンと鎮座している水晶に向かって、平身低頭していた。
「しかし主よ。あの程度の者達など、味方につける必要があったので?」
ー貴方はまだまだですね、プトレマイオス。要は、使い方次第なんですよ。あの程度の者達でも、飼っておけば、いざという時の為の盾にくらいはなります。それに、あの程度の者達であれば代わりはいくらでもいます。ある意味、使い勝手の良い代物ですよ。ー
「・・・なるほど。」
人をモノ扱いする彼らは、中々どうして良い性格をしていた。
ーまぁ、とりあえず計画は次の段階に進みます。貴方も今はゆっくり休んで、次の計画に備えて下さい。ー
「ハッ!!!」
水晶の指示に従い、プトレマイオスはその場を辞していった。
ー・・・さて、彼らはどう動きますかね・・・?ー
一人になった水晶は、そうポツリと呟くのであったーーー。
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