暗雲
続きです。
◇◆◇
「ほぅ。我々にたてつく愚か者がまだ存在していたとはな・・・。」
「ええ。まぁ、はぐれもの達からの報告なので、些か不明瞭な情報ではありますが・・・。」
一方その頃、魔王・マルムスもカエサル達の存在を認知していたーーー。
もちろん、魔王軍に対抗する為の人間族の組織、所謂“解放軍”は魔王軍にとっては脅威には違いないのであるが、それに比べたらいくら強者達の集団とは言えど、あくまでも少数のパーティーに過ぎないカエサル達を、今や一大勢力となっている魔王軍の長たるマルムスが危険視するほどのものでもないだろう。
だが、いくら大国の長とは言えど、向こうの世界でも“暗殺”という脅威が実際に存在する以上、それも絶対ではない。
仮にその者達が首尾よく自分を排除してしまえば、自分の野望が潰えるのはもちろん、魔王軍が瓦解する可能性もあった。
人間並みの知性を持つに至った支配者が(つまりは自らの保身、という考え方を獲得した者が)、それを放置する訳もないのである。
少なくとも、そうした存在がすでに割れている以上、対策を打つのは至極当然の事だった。
「いや、むしろ信憑性がある。わざわざ魔王軍を避けている以上、向こう側も相当に頭がキレる事は明白だからな。本来ならば、我々にもその存在に気付かれる事なく、我々の側まで這い寄ってきて、静かに私を討つつもりだったのだろう。だが、はぐれものが存在したのが奴らにも計算外だったのだろうよ。存外、そういう者達も、場合によっては使えるものだな。」
「はぁ・・・。」
マルムスは愉快そうに笑った。
一方の部下らしき魔物は、マルムスの言わんとする事が理解出来ず、曖昧な返事を返していた。
いくら魔物達と言えど、“組織”というものが存在する以上、その中で一定の優劣が出てくるものである。
所謂、“優秀な者達”と“そうではない者達”である。
ところが、所謂“働きアリの法則”の如く、もちろん個人の能力やスキルに寄るところも大きいが、実際には能力的には問題がない事も往々にしてある。
つまり、確かに優秀とは言えないかもしれないが、普通に成果を上げられるにも関わらず、あえて“働かない”という者達が出てくるのである。
これは仮に“優秀な者達”だけをかき集めたとしても出てくる法則らしく、つまりは“組織”として見た場合、これはある種の必然的な割合らしいのである。
研究によれば、こうした現象は“組織”のパフォーマンスを一定に保つ為に自然と出来上がっているものらしい。
仮に優秀な成果を上げる者達、普通の成果を上げる者達に問題が生じた場合、“働かない”者達が働き始める、その穴埋めをする、というデータもある。
言うなれば彼らバックアップ要員なのである。
スポーツなんかでも、ベストメンバーだけで全ての戦いを乗り越えられる訳ではないだろう。
怪我や故障、病気などによる離脱が発生した場合、“控えの選手”がいなければ人数が欠けた状態で戦わなければなくなる。
この様に、“組織”の中には一定数、この“働かない者達”が現れるのであるが、それも見方によっては立派な待機要員でもあるから、彼らを冷遇するのは愚策ともなるのである。
(もっとも、組織のトップや上層部から見れば、彼らは所謂“給料泥棒”みたいにも見えるので何とも言えないのであるが、所謂“遊び”の中にこそ新たなる発見やチャンスが転がっている事もあるので、仮に組織運営に余裕があるのならば、彼らの様な存在を“飼っておく事”も時に重要なのであった。)
実際、今回の場合そうした者達が好き勝手に動いた結果、カエサルらの存在がマルムス達の知るところとなった訳であるから、要は考え方と使い方次第、というところか。
マルムスはその事に気付いたからこそ、“存外使える”、の言ったのであった。
まぁ、それはともかく。
「それで、いかが致しますか?」
“個人的には放置しておいても問題ないと思いますが”、と口には出さなかったが、部下の魔物は内心そう思っていた。
先程も述べた通り、少なくとも軍事力においてはもはや人間達を凌駕する規模に膨れ上がった魔王軍が、いちいち少数の集団を警戒する事もないだろう、というところだろう。
その判断は間違っていない。
これは舐めプとかそういう事ではなく、現実的な話、いちいちその程度の事で軍を動かしていたら、ハッキリ言って損失の方が大きいからである。
再三述べている通り、軍隊を維持するのにも運用するのにも、当然ながらコストがかかる。
それに見合ったものならばともかく、たかだか数名の集団を殲滅する為に全力を出していては、“骨折り損のくたびれ儲け”、なのである。
「当然、放置はしない。」
「・・・は?」
それは当然、マルムスも理解していた。
しかし、マルムスは慎重派でもあった。
それは、イレギュラーによって(セレウスとハイドラスによって)魔王軍を封印された事からも分かる。
何度となく言及している通り、セレウスとハイドラスが封印した魔王軍は、言うなれば魔王軍の一部にしか過ぎない。
総数で言えば、まだ残りの戦力で人間達と争う事は不可能な状況ではなかったのだ。
しかしマルムスは、そこで一旦仕切り直して、魔王軍の増強に舵を切っている。
勝利をより確実なものとする為、であろう。
(もっとも、これは後述するが、それ以外にも理由があったのであるが。)
この様に、マルムスは慎重派であり、目的の為には時間をかける事も厭わない我慢強さを持っていたのである。
敵対した者からしたら厄介極まりない存在である。
油断も増長もしない支配者。
マルムスは、知性に目覚めてからそんな存在に進化していたのであった。
さて、そんな者が、例え魔王軍にとっては今や小石程度の存在でしかない者達を放置する訳もない。
不安材料は徹底的に排除しようとする事だろう。
とはいえ、もちろんマルムスも先程の理論、コストの問題はしっかりと認識していた。
ならばどうするかと言えば、答えは至ってシンプルであった。
刺客を差し向けるだけである。
「私は人間達の恐ろしさを知っている。例え今は少数の者達であろうとも、いつか私や魔王軍の脅威となる可能性もある。ならば、今の内に片付けておいた方が良い。」
「はぁ・・・。」
が、部下からしたら、少し、いやかなり不安になる状況でもあった。
ここら辺は立場の違いだろう。
旗印でもあるマルムスには、ドーンと構えていてもらった方が部下としては安心なのであるが、しかし先程も述べた通り、マルムスは慎重派で意外と策を労するタイプであるから、“何だかセコセコしているなぁ”という風にも見えるからである。
とは言えど、あくまでトップダウンが魔王軍の組織体制であるから、魔王たるマルムスが決定した事に直接的な異論は出なかったのであるが。
「ドレアムを使う。奴にそやつらの始末を任せる。」
「や、奴をですかっ!?」
「適任だろう?少なくとも、魔王軍を動かすよりかは現実的な話だ。」
「そ、それはそうですが・・・。」
「何か不満かね?」
「い、いえ、滅相もないっ!すぐに手配しますっ!」
「うむ。交渉は私自ら行う。」
「ハッ!」
・・・しかし、そうした内部の空気感が、後に組織の足元を崩すキッカケとも成り得るのであるが、残念ながらマルムスは、“他者の心理”や“集団の心理”という目には見えない事にまでは理解が及んでいなかったのであったーーー。
◇◆◇
4人組を仲間に加え、七人体制となったカエサルのパーティーは順調に旅を進めていた。
元々旅慣れた4人組が合流した事で、一気に合理性が高まったからである。
また、戦闘においても、純粋な戦闘技術を持つ、特にアベルとフリット、ヴェルムンドの活躍が大きかった。
カエサルとルドベキア、アルメリアの三人だった時は、専門ではないものの、前衛として活躍出来るのがカエサルしかいなかった事に比べて、驚異的な膂力を持ち、なおかつ洗練された武術の使い手でもあるアベルと、強靭な瞬発力を持ち、純粋な身体能力だけでカエサルの“魔法”のスピードに並び立つほどのフリットが前衛を受け持つ事で、戦略の幅が一気に広がったからである。
その二人に加え、スピードはそこまででもないが、小柄ながら頑強な肉体を持ち、アベルに匹敵する膂力を持つヴェルムンドがタンク役を受け持つ事で更に安定感が増し、カエサルは遊撃として、そして“砲台”であるルドベキア、アルメリア、アルフォンスの三人が安全な場所から“魔法”をぶっ放す、という図式が出来上がったのであった。
もはやその辺の魔物達では、彼らに対抗する事すら難しい状況である。
が、それは同時に、彼らに慢心、みたいなものも醸成される要因となっていた。
人は慣れる生き物だ。
最初の内は、魔物達とやり合う事自体、特にカエサルらにとっては非日常的な出来事であったが、今ではそちらの方が日常になりつつある。
ならば、“慣れ”が出始めてもおかしくないタイミングなのである。
もちろん、“慣れ”の全てが悪い訳ではない。
それは、順調に新しい環境に適応した、という事でもあるからである。
だが同時に、“慣れ”というものは、油断や慢心を引き起こす要因ともなる。
実際、向こうの世界の自動車事故に顕著に現れているのであるが、若年ドライバーがもっとも自動車事故を起こしやすいというデータがある。
始めの内は運転する事自体不慣れで、高い緊張感と安全意識があるのであるが、それにも慣れた頃、特に毎回同じルートを通る者達にとっては、それが非日常から日常に変わるのである。
そうなると、どういう事が起こるかというと、「だろう運転」である。
経験則から来るこの「だろう運転」は、もっとも厄介なものの一つである。
つまりは、危険が何処にあるかを把握した、という裏返しでもあるのだが、当然ながら“いつも”というのは、その時々で変わるものだ。
極論を言えば、本当の“安全”とは、百回同じ事を繰り返して、百回全てクリアしないと“安全”とは言えないのだ。
百回中、九十九回大丈夫であっても、残り一回がNGであれば、それで全てご破算だからである。
特に自動車事故というのは、失敗が自分、もしくは相手の死に直結する事もありうるので、慣れた時ほど安全意識を心がける必要があるのだ。
まぁ、先程も述べた通り、それが難しいからこそ、若年ドライバーの事故率が高いのであるが。
まぁ、それはともかく。
そしてカエサル達も、そうした“慣れ”が現れ始めたのであった。
もちろん先程も述べた通り、もはや今現在のカエサル達に対抗出来る魔物達はほとんど存在しないので、それも致し方ない事でもある。
実際、ずっと緊張感しっぱなしでは心身共に良くはないので、上手く息抜き、ではないが、肩の力を抜く事は大事である。
が、同時に、同じ事が常に続く訳でもない。
魔物達の強さもピンキリである。
これまでは、比較的弱い部類の魔物達との戦いに過ぎなかったが、仮に今後とてつもない強敵が現れた時、それでも油断していたら、それこそ命の保証はない。
・・・もっとも、4人組がそうした事を熟知していたので、心構えや苦言を呈していたので、最悪の事態には陥る事はなかったのであるがーーー。
・・・
「ふぅ・・・。」
「おつかれ〜。いや、楽勝楽勝。」
「私ら、強くないっスか?」
魔物達との戦闘を終え、カエサル達はそんな感想を言い合っていた。
実際、今回の戦いではピンチに陥った場面は皆無であった。
それ故に楽勝だったのは事実であるが、いくら天才児に早熟の才媛とは言えど、まだまだ青さが抜けきらない若者であるカエサル達は、どこかに慢心が見え隠れしていた。
それを見たアベル達は、“危ないな”と感じていた。
以前にも言及したかもしれないが、アベル達の方がカエサル達よりも年上である。
それ故に、今カエサル達が陥っている現象はアベル達も一度は通った道なのである。
「おつかれぇ〜。今回もすごかったぜぇ〜。」
「へへへ。」「「・・・」」
純粋なアベルの称賛に、アルメリアは素直に、カエサルとルドベキアは表情にこそ出さなかったが、どこか満足気に頷いていた。
「・・・ですが、少しヒヤッとする場面もありましたよ?」
「「「・・・えっ?」」」
が、続くヴェルムンドの言葉に、一瞬ポカンとした。
所謂“アメとムチ”作戦であった。
まずは信頼関係を築くのが最優先事項であるから、いきなり叱り飛ばすよりも、褒めるところはキチッと褒めて、なおかつ指摘するべきところは指摘しているのである。
「我々は“パーティー”、つまり“チーム”です。チームがしっかり機能する為には、一人一人がキッチリ仕事をこなす事はもちろん、危うい場面ではお互いにフォローする事が求められるのです。でなければ、チームが瓦解し、全員が危うくなってしまうからですね。」
「け、けど、普通に戦闘は乗り切ったじゃないっスか。」
「・・・もしかして気付いてないんですか?それは仲間がフォローしてくれたからですよ?」
「「「!!!???」」」
ヴェルムンドの言葉にアルメリアはそう反論するが、続くフリットの言葉に衝撃を受けていた。
残念ながら今のカエサル達は、自分の事で手一杯で、周囲の状況が“見えていない”。
いや、本人達的には見えているつもりなのだが、もっとマクロな視点、全体的な流れや物事を俯瞰して見えてはいないのである。
しかしそれも致し方ない事ではある。
そもそも経験値が絶対的に足りていないからである。
一方のアベル達は、事戦闘においても経験が豊富であるから、全体的な流れをしっかり把握しているのである。
少なくとも自分の仕事をこなしつつ、仲間の状況も把握しているのだ。
視野が広がると、それまで見えてこなかったものが見えるものである。
そしてこれは、“司令塔”にとっては必須のスキルでもある。
「あなた方の個々の戦力は、もはや申し分がありません。ですがそれは、あくまで個人プレーによるものでしかない。まだチームプレーには昇華しきれていないのですよ。今まではそれで良かったかもしれませんが、今後はそれだけでは厳しいかもしれませんね。」
「「「・・・」」」
そう締めくくったヴェルムンドに、カエサル達は押し黙ってしまう。
もちろん、聡明なカエサル達はその言葉の意味するところを理解していた。
しかし、ここら辺が厄介なところではあるが、いざ、自分がそうしたピンチに陥らない限り、実際には真に理解出来ないものでもあった。
言ってしまえば、先人の忠告が若者達に響かないのと同じである。
自分が同じ体験をしてこそ、初めて何を言っていたのかを理解出来るのである。
少なくとも、この時点でのカエサル達の心の奥底には、苦言を呈する4人組に対する反発の方が強かったのである。
彼らの内心を表現すると、“僕達の実力を認めてくれていないんだろうか?”、“後から入ってきたくせに、随分偉そうだな・・・。”、“もしかして、ナメられてるっスかね?”、と言った感じか。
自分達の実力に対して自信をつけていたタイミングなだけあって、それを抑え込まれた様な、否定された様な感じに受け取ってしまったのであった。
「ま、まぁ、でも、三人が凄かったのも事実だからね。」
「そうそう。んじゃ、さっさとこの場を離れて、今夜の宿を確保する事としようぜっ!」
空気が悪くなっていたのを感じたのか、アルフォンスとアベルが明るくそう促した。
それにおずおずと頷いて、カエサル達はその場を離れて安全に野宿出来る場所を探すのであったーーー。
◇◆◇
クチャクチャッ!
魔王軍の拠点、その地下深くに魔王軍の幹部しかその存在を知られていない秘密の場所があった。
そこは見方によっては牢獄の様な雰囲気を醸し出していたが、実際に牢獄、というか一種の隔離施設であった。
そこには、オーガの中でも一際大きな個体がグチャグチャと食事中であった。
まぁ、その食糧については詳しく言及はしないが、元々何らかの生物、もしかしたら魔物や人間族なども混じっていたかもしれない。
それはともかく。
「・・・随分元気そうだな、ドレアム。」
「・・・?・・・おうおう、マルムス殿かっ!こんな場所に珍しいなっ!!」
と、そこに、魔王であるマルムスが直々に現れた。
元々同じオーガという事もあり、この個体とマルムスは顔見知りの様であった。
食事の手を止めたドレアムと呼ばれたオーガは、上機嫌そうにマルムスを見やる。
一方のマルムスは、どちらかと言うと嫌嫌そうな表情を浮かべていた。
「・・・んで、何の用だい?俺とまた殺り合うつもりになった、とか?」
「・・・それはまた今度な。今回はお前に“お願い”があってやって来たのだ。」
「ほう、“お願い”、ね。ま、どうせ暇してるんだ。条件次第じゃ聞いてやっても良いぜ。」
「話が早くて助かる。で、その条件というのはやはり・・・。」
「もちろん、アンタとの再戦さっ!」
「・・・。」
嬉々としたドレアムの言葉に、マルムスは、予測していたとは言えど苦々しい顔をした。
だが、彼を動かすのはこれしかない。
彼には、マルムスの“魔眼もどき”も効かないし、金銭や地位などでは動く様な者ではなかったからである。
元々それは分かっていたのだろう。
マルムスはすぐに頭を切り替えて答えた。
「・・・よかろう。任務を果たせたら、再戦に応じてやろう。」
「そうこなくちゃっ!」
パチンッ、とまるで人間の様な器用さで指を鳴らして喜ぶドレアムに、しかし、とマルムスは言葉を付け加えた。
「だが、無事に任務を果たせるかな・・・?」
「・・・ほう。それはどういう意味だい?」
それは、ある種の軽い挑発だった。
だが、単純なドレアムは、それに簡単に引っかかる。
一変して、剣呑な空気がその場を支配した。
もし、この場に気の弱い者でもいれば、何もしなくてもその緊張感だけで倒れていた事だろう。
それほどピリピリとした、所謂濃厚な“殺気”とも言えるものが充満していたからである。
だが、そこはそれ、マルムスも魔王であるから、その程度でどうにかなるほどやわではなかったが。
「何、お前にやってもらいたいのは、とある者達の排除なのだが、どうもその者達は中々厄介な様でな・・・。」
「ほほう・・・?」
その空気を、マルムスは再び一変させた。
いや、そう仕向けたのであるが、ドレアムの性質に気付いていたマルムスが、興味の対象をすり替えたのである。
「・・・強いのか?」
「みたいだな。少なくとも、お前に頼らざるを得ないくらいには。」
「なるほどね・・・。」
狙い通り、ドレアムの興味はその者達に向いた様である。
ウンウンと頷いたドレアムは、しかし、と笑った。
「結構結構。強者との戦いは望むべきものだっ!そいつらを見事ぶちのめしてみせるぜっ!!それで、アンタと心ゆくまで死合うとしようっ!!!」
「・・・期待しておるぞ。」
カッカッカと笑うドレアムを尻目に、マルムスはその場を辞していった。
・・・
「・・・話はついた。準備が出来次第、奴を解放しろ。」
「ハッ!」
隔離施設を出たマルムスは、控えていた部下にそう指示を出した。
それに、打てば響く様に部下は返事を返し、そそくさとその場を去っていった。
「・・・出来れば、共倒れになってくれると嬉しいんどがな・・・。」
誰もいなくなったその場に、マルムスの本音がポツリと漏れたのであったーーー。
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