再会 1
続きです。
今回から新章に突入します。
◇◆◇
「ふっ!はっ!」
ザンッ!ザンッ!
「ギィッ・・・!」
「ハ、ハヤイッ・・・!」
長らく育った“ストレリチア荘”、そして“パクス・マグヌス”の拠点から出奔したカエサルらは、魔物達の襲撃を受けていた。
一応、“魔王軍”として組織立って動いているし、それにより多少なりとも統制や規則、みたいなものも存在するが、それでも、“はぐれもの”、すなわち、こんなご時世に少数で動く人間を襲う事を咎められる事はなかった。
いや、彼らも人間を“労働力”として欲している部分も存在するので、むしろ積極的にこうした旅人は狙い目となっているのかもしれない。
何だかんだしがらみが発生している魔王軍としても、彼らの様な何処の所属ともハッキリしない存在は、襲ったとしてもあまり問題とならないからである。
これが逆に、まぁ、友好関係、同盟関係を結んでいる『新人類』達は例外としても、明らかなラテス族や連合の陣営らしき人間を襲ったら一気に大規模な戦闘に発展する可能性がある。
もちろん、最終的にはそうする予定なのだろうが、魔王軍としても、今は強化や力を蓄える段階であるから、なるべく損耗を避けたい思惑もあったのだろう。
そうした事もあり、この時代においても旅人が魔物に襲われる事は珍しい事ではなかったのであった。
だが、残念ながら魔物達、ひいては魔王軍の思惑は外れる事となる。
何故ならばカエサルらは、まだ幼い少年少女と言っても差し支えない年齢ではあったが、すでにかなりの使い手であったからである。
元々マグヌスをして、親の欲目を抜きにしても“天才児”と認識されていたカエサルであったが、それから紆余曲折を経て成長し、今の彼の戦闘スタイルは一風変わったものとなっていた。
本来の彼は、“魔法使い”としての適正が非常に高かった。
それは、幼い頃にマグヌスらと共に旅をしていた時にはすでにその片鱗を見せていたのであるが、むしろ今の彼は、もはや純粋な“魔法使い”とは言えない存在であった。
これは、元々彼が、独りで旅立つつもりだったからでもある。
何度となく言及しているが、この世界においても“魔法使い”は前衛に向かない。
何故ならば、“魔法”を発現する為には、色々な準備が必要となるからであった。
後の世では、“オートマチック形式”というスタイルも確立したが、この時点では、“マニュアル形式”、所謂『詠唱魔法』が一般的である。
『詠唱魔法』とは、ある特定の所作や文言、あるいは“術式”を空中に描く事によって発動する“魔法”の事である。
再三述べている通り、この世界の“魔法”とは“魔素”を利用する形式であり、しかし“魔素”はそのままでは役に立たない。
それを、“魔法”、というか物理現象に変換するプロセスにおいて、こうした儀式的な事が必要不可欠なのであった。
しかし、逆に言えば、その間は“魔法使い”達は無防備な状況となる。
もちろん、“魔法”の効果は絶大であり、下手な現代兵器よりも恐ろしい威力を発揮する事もあるので“魔法使い”達の価値が下がる事はないのであるが、ここら辺は適正の問題であった。
本来の“魔法使い”の(戦闘における)正式な運用方法は、所謂“砲台”である。
一撃で戦況をひっくり返せる可能性を持つものの、それを発動するまでには時間がかかり、その間、“魔法使い”達は無防備となる。
その穴を埋める為、軍隊ならば他の部隊が援護を、所謂“パーティー”であれば、前衛職がそれをサポートする、というのがある種の完成形なのである。
だがしかし、仮に“魔法使い”が独りで旅立つとしたらどうだろうか?
これは、ハッキリ言えば無謀以外の何物でもない。
先程も述べた通り、“魔法使い”の役割は“砲台”であり、その代わり、近接戦闘は基本的に不得意となってしまうからである。
もちろん、アキトの様な例外も存在する事には存在するが、ハッキリ言って彼は例外中の例外である。
何故ならば、本来、多くの分野で一流以上の実力を身に付ける事は不可能に近いからである。
仮にアキトを例えるのであれば、彼は一流のプログラマーでありながら、一流の格闘家でもあり、なおかつ一流の実業家でもある。
ハッキリ言って普通の人々から見たらふざけた存在であるが、しかし彼は、それを成立させる為に“努力”と“時間”を費やしている。
幼い頃より“魔法使い”としての修練を重ねているし、武術の訓練も重ねている。
その合間に、“魔法”などの研究も重ねているし、前世の記憶もあって、経済的な事に対する造形も深いので、実業家としての側面も併せ持っているのである。
つまり、一見無茶苦茶な存在に見えるかもしれないが、それだけの研鑽を赤子の時点から積み重ねているので、ある意味矛盾はしないのである。
しかし、普通は何かを志すのは大抵は物心ついた後であるから、一つの道を極める事が出来るかどうか=それだけ時間的制約が出来てしまう、のである。
それ故に、たとえ“魔法使い”として大成したとしても、その分、他の事が疎かに成りがちになるのが一般的な訳である。
では、カエサルはどうか、と言うと、もちろん再三述べている通り、彼は“天才児”である。
それ故に、“魔法使い”としてはすでに一流の腕を持っているが、流石にアキトの様に、武術に関しても一流か、と言われるとそうではなかった。
が、そこはそれ、当然ながら彼も“魔法使い”の弱点には気が付いている訳で、それをフォローする術を編み出していたのであった。
今はルドベキアとアルメリアという連れがいて、なし崩し的に“パーティー”を組む事となったが、元々は独りで旅立つつもりであり、しかし、“魔法使い”がソロに向かない事も理解していた。
では、それを成立させようとするとしたら、どうすれば良いだろうか?
答えは案外シンプルである。
やはり“魔法”を利用すれば良いのだ。
そもそもの話として、セルース人類が体系化した『魔法技術』のもととなったのは、これは再三述べている通り、“呪紋”と呼ばれる技術であった。
“呪紋”とは、ある特定の像や文言を直接身体に彫り入れる事により、“自然”や野生動物の強者の力を自らのものとするという、ある種のアニミズム的考え方から発生したものである。
こうした考え方自体は向こうの世界にも存在するのであるが、この世界には“魔素”という物質(?)が存在する事により、本当に身体能力の向上やらの効果を発揮するのであった。
この“呪紋”が存在したからこそ、基本的なスペックにおいては魔獣やモンスターに後れを取る人間達が、曲がりなりにもこれまで生き延びてきた経緯がある。
ただし、“呪紋”のデメリットとしては、まず、身体に直接刺青を彫る、つまり、一度入れてしまうと元には戻せない、という点が挙げられる。
現代地球では刺青を除去する方法も存在するみたいだが、残念ながらこちらの世界にはそんな方法は存在せず、言ってしまえば一度限りのパワーアップ、という事になる。
そして次に、刺青の種類、言うなれば、“術式”の種類も未発達で洗練されておらず、その効果もピンキリなのだ。
一回こっきり(まぁ、四肢や身体全体を使えば数種類は彫り入れる事も出来るかもしれないが)のパワーアップの割に、結構なバクチ要素な訳であった。
これらの問題点をセルース人類は改良し、直接身体に彫り入れない、つまり応用力や利便性を考慮し、なおかつ効果を更には効率化した“術式”を開発した事によって生まれたのが、『魔法技術』なのであった。
とは言えど、実はこれも完成形ではない。
あくまでセルース人類が開発した技術は、“個人の技能”としての『魔法技術』なのである。
元々高い科学技術を持つセルース人類ならば、これらを更に発展させて、所謂『魔法科学』、すなわち今までは電気エネルギーで動いていた機械なんかを、“魔素エネルギー”で代替出来ないか、という発想に至ったとしても不思議な話ではないだろう。
もちろん、この世界には手付かずの資源が大量に眠っているし、セルース人類は理論的にはほぼ無限のエネルギーを獲得出来る“霊子力エネルギー”を獲得しているので今更代替エネルギーは必要なかったかもしれないが、それこそれ、彼らには母星を失ってしまった事に対する一種のトラウマがあったので、自然エネルギー、しかも、おそらく再生可能エネルギー(“魔素エネルギー”)が存在する以上、そちらに興味を惹かれたとしても何らおかしな話ではないのである。
実際、もちろん自分達の拠点には既存のエネルギーを利用した機械も存在していたが、“魔素エネルギー”を利用した機械も混在していたのであった。
が、先の神話大戦を経て、セルース人類は一度地上から姿を消し、地上の拠点となっていた場所も放棄されている。
(本来ならば、ある意味オーバーテクノロジーであるそれらを放置する事はあまりよろしくないのであるが、残念ながらセルース人類には拠点と呼べる場所は少なく、それらを回収・移動させるのはあまり現実的な話ではなかったのであろう。)
そして、セルース人類から直接『魔法技術』を伝えられたラテス族の中に、セルース人類の遺した遺産から、独自に新たなる『魔法技術』を開発・研究するという、『魔法研究家』と呼ばれる存在が現れる事となったのであった。
以前にも言及した通り、マグヌスもその『魔法研究家』の一人であり、ラテス族始まって以来の天才として名を馳せていた。
ならばその息子であるカエサルも、『魔法技術』だけでなく、その『魔法科学』に造形が深かったとしても不思議な話ではない。
で、その“魔法科学”から着想を得て、足りない分は機械にサポートさせれば良い、という結論に至った訳である。
(ちなみに、ある意味似通っている『魔法科学』と『魔道具』であるが、あくまで『魔工』のスキル、あるいは『魔石』などを使って直接的に道具に“魔法”の力を付与する『魔道具』とは違い、『魔法科学』で作り出した道具は、“術式”、あるいは回路を組み込んで仕事をさせる、という仕組みであった。
つまり、言うなれば『魔道具』は、付与された以外の“魔法”の力は使えないのであるが、『魔法科学』で生み出された道具は“術式”や回路を変更さえすれば、全く別の用途に使う事も出来る、という応用力や利便性が存在するのであった。)
とは言えど、この時点では一口に“機械”と言っても、向こうの世界の様なメタリックな感じのものではない。
(もちろん、セルース人類の遺産はそうした類の物かもしれないが)金属を加工して武器類や防具類を作る程度の文明レベルでしかない今現在のこの世界では、せいぜい木材や石材を使った仕組み、程度の事である。
しかし、そこはそれ、逆にアクエラ人類にはまだ決まった固定概念が存在しないからこそ、もっとそこら辺を柔軟に考えられたのであった。
先程も述べた通り、“呪紋”の基本的構造は、身体に直接“術式”を刻み付けるやり方であった。
それで問題なく“魔法”の効果が発揮したのであるが、ならば、物にも同じ様に“術式”を刻み付ける事が出来たとしたらどうだろうか?
しかも、刀剣類とか防具類ではなく、もっと日常的な物に、であるーーー。
「・・・なるほど。カエサルセンパイは、靴や衣服なんかに、“術式”を仕込んでいる訳っスか・・・。」
「みたいだね。いやはやよく考えているよ。これならば、複数の意味で色々と便利だからね。」
「と、申しますと?」
絶賛魔物達に襲われている最中だというのに、アルメリアとルドベキアはそんなノンキな会話を交わしていた。
まぁ、魔物達はカエサルがほとんど屠ってしまった為、若干暇を持て余した、という裏事情も存在するのであるが。
普段あまり人を褒めないルドベキアであったが、しかし珍しくカエサルの発想に関心した様子であったのがアルメリアにも感じ取れたのか、そう質問を返した。
「うん、そうだね・・・。まず、敵にバレにくい、という点が挙げられる。“魔法”の効果が付与された物。その発想自体はそこまで珍しいものでもないんだけど、その場合僕達は固定概念として、武器や防具、アクセサリーなんかの、所謂特別な物にそれが仕込まれていると考えてしまうんだ。実際、ドワーフ族はその“魔法武器”を作る事に長けていると聞くからね。」
「ふむふむ。」
「しかしカエサルは、それを逆手に取って日常使いの物にそれを仕込んでいる。こうなると、途端にタネが分からなくなるんだ。相手もまさか、ただの衣服なんかが“魔法”の力を持っているとは思わないからね。」
「・・・確かに。」
RPGなんかのゲームでは割とおなじみであるが、案外これは灯台下暗し、なのであった。
と、いうのも、カエサルが身につけている衣服は、若干オシャレな刺繍が施されているが、あくまで普通の服飾の範疇である。
それ故に、まさかこれに、“魔法”が仕込まれているとは思わないからである。
しかし、その発想自体は革新的だが、珍しいものでもなかった。
例えば、向こうの世界には“機能性衣服”という物が存在する。
これは、特定の機能や目的に合わせて設計された衣類で、快適性や耐久性、保温性、通気性、防水性などの機能を備えている。
もちろん、これはあくまで近年に出始めた物であるが、そうでなくとも古来より、獣の毛皮を利用する事によって身体を温める衣服を作ったり、逆に麻などは通気性が良い素材なので、気温や湿度の高い地域では重宝してきた物である。
この様に、まわりの環境に合わせた衣服を用意する事は、特段変わった考え方ではなかった。
しかしカエサルは、それをより戦闘に特化させたのである。
「しかも、衣服なら敵に奪われにくい。剣とか盾なら、手に持って使う関係上、取り落としたり奪われたりする可能性もあるし、何なら破壊される可能性もある。しかし、衣服なら、まずそれを剥ぎ取られる可能性は極めて低いんだ。まさか、戦いながらパンツを引っ剥がそうとするヤツなんかいないだろう?」
「なんスか、そのたとえ・・・?」
冗談めかしてそういうルドベキアに、アルメリアは呆れた様にそう返した。
どうやらルドベキアには、あまりギャグのセンスはない様である。
しかし、その説明は納得出来た。
手持ちの武器や防具と違い、身体に直接身に付ける衣類は、奪われる可能性が極めて低い。
それはつまり、継戦能力の有無にも関わる重要な点であった。
「うっさい。・・・コホンッ。更にカエサルの場合、おそらくあの刺繍が“魔法”のタネなんだろうが、あくまであれは“術式”だから、仮にバレた、奪われたとしても、相手は使う事が出来ないんだ。」
「ふむふむ。」
アルメリアにツッコまれた事によって、若干恥ずかしそうにしながらも、ルドベキアは説明を続けた。
以前にも言及したかもしれないが、『魔法技術』はあくまで“技術”であるから、しっかり学びさえすれば、実際には誰にでも使う事が出来る。
しかし、これを誰かがアレンジした“術式”であった場合、話は変わってくる。
実は“術式”の書き方は人によって異なる。
もちろんこれは、相当『魔法技術』に習熟している者に限定した話であるが(あくまで『魔法技術』が使える程度の使い手であれば、元々存在する“術式”、あるいは誰かが作った“術式”をそのまま利用するのであるが、実はそれらはある意味未完成であり、もっと効率性を上げるとか、もっと大きな効果を発揮する様に、などを鑑みると、使い手によっては“術式”を独自に作り上げる者達も存在するのである。)、ある意味“術式”はその術者の作品や財産でもあるので、術者によっては他者が利用出来ない様なセキュリティを組み込むのである。
もちろん、それを広く一般にも公開する者もいるが、『魔法技術』は危険を伴う事もあるので、この情報の秘匿、というのは、ある意味安全性を考慮した上では当然の判断でもあったのである。
で、当然ながら“魔法使い”としてはすでに一流のカエサルも、独自に“術式”を組む事の出来る術師であったのだ。
“敵”にバレにくく、奪われにくい衣服にそれを仕込み、なおかつ仮にバレたとしても全く問題がなく、しかも仮に奪われたとしても相手が使えない代物。
更には、“術式”をすでに仕込んでいる事から、通常の『詠唱魔法』に比べて魔法の発動スピードも圧倒的に早い。
なるほど、当初はソロで魔王討伐を意気込んでいたカエサルだが、それがこの年頃特有の無謀なものではなく、しっかりと地に足のついた、現実的な案に基づいたものである事が分かる。
“魔法使い”という、火力面では強大な威力を誇る反面、近寄られると途端に脆くなる弱点をこうして補っていたのであった。
(ちなみに、カエサルが主に仕込んでいる“魔法”は、風の魔法であった。
意外、ではないかもしれないが、風の持つ力は非常に強力である。
時に、大きな質量を誇る物質さえ吹き飛ばしてしまうほどの力を発揮する風力は、人一人など簡単に浮かせる事が可能だ。
逆に上手く利用すれば、これは大きな機動力にもなる。
残念ながら、“魔法使い”としては一流であるものの、身体能力に関しては並みのレベルでしかないカエサルが、圧倒的な身体能力を誇る魔獣やモンスターを相手に終始優位に事を運べるのは、“靴”に仕込まれた風の魔法による超スピードのお陰であった。
もっとも先程も述べた通り、“術式”云々ももちろんそうなのだが、仮に全ての難問をクリアしてこれを奪ったとしても、その者はこれを上手く使いこなす事は不可能である。
言ってしまえば、“靴”にエンジンが仕込まれている様なもので、発動した瞬間にその者は“靴”だけ勝手に動いてバランスを崩しすっ転んでしまう事だろう。
少なくとも、ある程度習熟をしなければ、マトモに移動する事もままならないのである。
当然ながら、カエサルはその考案者として練習を重ねているので、無様に転ぶ事はなく、むしろ上手く使いこなして超スピードをものにしているが。
後は簡単で、その超スピードに対応出来ない、あるいは戸惑っている間に、素早く相手を殺傷するだけである。
もっとも、実は相手を(それが魔物であれ)直接傷付ける事が一番難しかったりする。
それは、人間に元来備わっている倫理観や忌避感によるものなのだが、カエサルは幼い頃より魔物の討伐には慣れているので、そこに関する戸惑いはすでになかった。)
「なるほどなぁ〜。カエサルセンパイも、しっかり考えてるんスね。」
ルドベキアの説明に納得していたアルメリアの前に、今しがたまで魔物と戦り合っていたカエサルが姿を現した。
「あのぉ〜、キミらも話してないで戦ってくれない?流石に僕一人だとキツいんだけど・・・。」
「「あっ・・・。」」
呆れた様なカエサルの発言に、二人は目を丸くした。
もちろん、先程から述べている通り、本来カエサルはソロで旅立つ予定だったので、この程度は問題なく乗り越えられるのであるが、なし崩し的にではあっても今は連れがいる状態だ。
その連れ二人が、解説者か傍観者よろしく、戦闘中だというのに突っ立って雑談(?)に興じていれば、それはあまり面白い事ではないだろう。
しかも、無理矢理ついてきたのはルドベキア達の方であるから、端的に言えば“お前らも働け”というところか。
「お、オーケーオーケー。ここからはボク達に任せておきたまえ。」
「カ、カエサルセンパイが大分数を減らしてくれたっスからね。これなら、私達だけでも問題ないっスよっ!」
「・・・。」
若干後ろめたい気持ちを隠しつつ、そんな調子の良い事を言う二人にジト目を向けながら、いつの間にか生み出した水で喉を潤していたカエサルは溜息を吐くのだったーーー。
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