出奔
続きです。
向こうの世界においても、各国の関係はかなり複雑怪奇である。
一つの統一的な意見や主張にまとめ上げなければならない議題であっても、各国の立場などがそれを邪魔するからである。
例えば、温暖化対策一つ取っても、特に先進国と発展途上国では意見に隔たりがある。
何故ならば、そこには各国の経済が密接に関わるからであった。
経済的にはある程度安定している先進国からしたら、温暖化対策に回せる潤沢な予算もあるかもしれないが、もちろん途上国においても温暖化対策は喫緊の課題であるとは認識はしていても、だからと言って先進国と同じレベルの対策をしろ、と言われてもYESとは言えないのである。
そもそもの話として、温暖化の要因の一つに挙げられるのが、工業の近代化、すなわち産業革命に端を発している、とする意見もある。
イギリスで始まったこの産業革命は、その後瞬く間に先進国に波及して、人々の生活は豊かになっていった。
だが、良い面があれば悪い面もある訳で、その結果、森林伐採、大気汚染、水質汚染等、新たなる問題が浮上していった訳である。
当たり前だが、それも早い段階で対策を打てばまた話は変わったかもしれないが、残念ながらそうはならず、それらに危機感を抱いたのは本当に近年に入ってからなのであった。
つまり途上国からしたら、
“いやいや、そもそものやらかしはお前ら(先進国)のせいじゃないか?”
という気持ちも何処かしらある事だろう。
自分達はやっておいて、問題が出たからお前らはやるな、では、これは納得する筈もない。
これは良いとか悪いとかではなく、確かに地球環境も大事かもしれないが、各国首脳にとって一番に考えなければならないのは、これは自国の経済なのである。
貧困にあえぐ民衆をかえりみない事があれば、当然それは、大きな反発となって自分に返ってくる事となる。
国によってはそれは、文字通り自分の首が飛ぶ事ともなりかねないし、そうでなくとも、後の選挙に勝てない、という状況になりかねないからである。
こうした状況もあり、経済発展の為に工業化は必須条件となるのであるが、これに待ったをかけられても、
“いやいや、おまゆう?”
という訳である。
少なくとも、先進国と途上国では、対策の条件を変えない事にはお話にならないのである。
これは、何処にでもある話である。
例えば、一律で税をかけられては、当然ながら貧しい者達の負担が大きくなる訳だ。
個人個人によって所得にはバラつきがあるのだから、そこも考慮しないと、やはり反発が起こる事だろう。
とは言えど、所謂ブルジョアにも配慮しない事には、政治屋にとってはやりにくい事となる。
残念ながら、本当の意味で“世界”を変える者というのは、そうした利権やらしがらみとは外の理の者達なのかもしれない。
まぁ、それはともかく。
そして、国同士でも色々とややこしいにも関わらず、国内においても当然様々な主義や主張が存在する訳で、先程は若干揶揄した政治屋は、そうした意見の調整やガス抜きなどの調停役を担う立場でもあるのであった。
さて、では、話をこの世界に戻そう。
これまで述べてきた通り、『新人類』達は自らの生存戦略として魔王軍に与する事を決定していた。
これは、いくら同じ遺伝子を持つ事で比較的友好的に接してくれたといっても、流石に彼らに逆らったり反抗したりしたら、自分達が滅ぼさせる可能性を考慮した末での決断であった。
これは、先程も述べた通り、国家の首脳陣がまず考えなければならないのは、理想論である世界平和でも惑星環境の保全でもなく、今現在の自分達の生存と生活だからである。
それ故に、特に人間族にとっては脅威となる魔王軍とであっても、自国の事情を最優先して友好関係、同盟関係を築き上げていったのであった。
とは言えど、元々人間族によって育てられた経緯もあり、大半の『新人類』達には人間族に対する義理や恩義はあった。
故に、これらの決断もかなり悩み抜いた末での結論でもあったのである。
だが、それを良しとしない者達も、当然ながら『新人類』達の中にはいた。
今は友好的な関係を構築しているが、魔王・マルムスや魔王軍の野望を鑑みれば、いつ、『新人類』達にも牙を剥くか分からないからである。
魔王・マルムスの野望は、ハレシオン大陸の覇者となる事。
ひいては、ハレシオン大陸に魔獣やモンスターの楽園を築き上げる事であった。
一見恐ろしい野望の様にも見えるが、これが人間であった場合、ある意味理想的な計画でもある。
ハレシオン大陸を統一し、“人間”にとっての楽園を築き上げる。
その為には、部族間や民族間の対立を解消したり、人間にとっての脅威となる魔獣やモンスターを駆逐したりするのは、ある種真っ当な計画であろう。
その立場が単純に魔獣やモンスターに置き換わっただけの事。
この争いがただの戦争ではなく、ある種の生存競争だと言っているのはこうした事からであった。
そしてそうなった場合、順調に計画が進めば、最終的には『新人類』の扱いに関しても変更があるかもしれない。
滅亡か奴隷化か。
いや、もちろんそうならない可能性もある。
再三述べている通り、元々同じ遺伝子を持っている事もあって、魔王・マルムスや魔王軍が『新人類』達を“仲間”と思っている可能性もあるからである。
だが、それはあくまで希望的観測にしか過ぎない。
少なくとも、そう考えた者達が『新人類』達の中にもいたのであった。
もちろん、現体制的には魔王軍との友好関係を構築、維持するのが既定路線であるから、言うなればその者達の主張は所謂少数派でしかない。
しかし問題となるのは、それを主張している人物達の方であった。
ドワーフ族のヴェルモンド
鬼人族のアベル。
獣人族のフリット。
エルフ族のアルフォンス。
彼らは、以前にも紹介した元・悪ガキ4人組である。
だが、あれから十年弱の時が流れており、エルフ族のアルフォンス以外は、すでに立派に成長していた。
で、当然ながら彼らも、戦争の余波を受けて、他の『新人類』達と共に独立を果たしていた訳であるが、元々高い才能を持ち合わせていた彼らは、今や『新人類』達の中でも大きな影響力を持つに至っていたのである。
幼い頃より他のドワーフ族より鍛冶職人として才能のあったヴェルモンドは、当然の如くレアスキルである『魔工』にも目覚めており、今やドワーフ族の鍛冶職人の中でも随一の腕前を持つに至っていた。
鬼人族のアベルも、その腕っぷしに磨きがかかっており、『新人類』達の最大戦力の一人であった。
元々は大雑把で豪快な性格だったが、それが良い方面へと伸びていき、所謂“漢”として彼を慕う者達も多い。
獣人族のフリットは、元々は弱気な少年であったが、今はそれを克服し、アベルと同じく『新人類』達の最大戦力の一人となり、なおかつその思慮深さもあって、アベルとは別方面で皆から慕われるリーダーとなっていた。
エルフ族のアルフォンスだけは、その成長速度の違いによりまだまだ外見上は幼い子供であるが、元々の『精霊魔法』の使い手としてかなりのレベルであり、なおかつ“『魔石』を見つける眼”というのが、他のエルフ族よりも抜きん出ていたりする。
この様に、4人が4人、今の『新人類』達の体制的には非常に重宝する人材となっていたのであるが、問題は、彼らがマグヌスと親しい関係にあった、という事なのである。
人間同士の争い事であれば、彼らも思うところはあるまでも、表立って動く事はなかったかもしれない。
実際、ラテス族側と連合側の戦争の際には、まだ充分に成長していなかった事もあるかもしれないが、彼らが動く事はなかったのである。
しかし、元々人間寄りの立場であった4人組は、最初から魔王軍との友好関係、同盟関係には疑念を抱いていたのである。
それはそうだろう。
彼らは、まだ魔王・マルムスが誕生する以前から、マグヌスと共にこの大森林地帯を渡り歩いていたのである。
その際には、魔獣やモンスターとも敵対する事は日常茶飯事であり、彼らの中では魔物達=敵、という図式が成り立っていたからである。
もちろん、それは他の『新人類』達にとってもそうだったかもしれないが、少なくともこの幼い頃の経験が、色々と状況が変わった今でも、彼らの中に息づいていたのであった。
さて、しかし困ってしまったのは『新人類』の上層部であった。
再三語っている通り、今現在の『新人類』の戦略では、魔王軍との友好関係、同盟関係は既定路線なのだが、それに4人組は公然と反対していたからである。
しかも彼らの今現在の影響力から鑑みれば、これがただの少数意見ではなく、後々周囲にも伝播していく可能性もあった。
では彼らを排除すれば良いかと言われれば、それも難しいのである。
先程も述べた通り、彼らは『新人類』達にとっても貴重な人材でもあるし、何より彼らを排除してしまえば、彼らを慕う者達が現体制に一気に疑念を抱きかねないからである。
それは、『新人類』を二分する事にも成りかねず、現体制側からしたら頭痛のタネだった訳であった。
もっとも、その悩みも長くは続かなかった。
何故ならば、ある日突然、4人組が今現在『新人類』達が拠点としている場所から姿を消したからである。
この突然の失踪事件に、色々な憶測が飛び交ったのであるが、少なくとも現体制側が何か仕掛けた訳でも、魔王軍側が何か仕掛けた訳でもなく、4人組が自らの意思で出て行った事が彼らの残したメッセージから明らかとなっていたーーー。
◇◆◇
「しかし良かったのかよ、フリット。別に出ていかなくても良かったんじゃねぇ〜の?」
「いや、そういう訳にも行かないよ。僕らのこれからやろうとしている事は、仲間達にも迷惑がかかるだろうからね。少なくとも、国の内側でそれをしたら、今現在の仲間達と魔王軍との関係が悪化するのは避けられないだろうね。」
「ふぅ〜む・・・。」
拠点から出奔した4人組。
彼らは旅慣れた様子でそんな会話を交わしていた。
「それに、魔王を討つなら、少数の方が動きやすいだろ?」
「ま、そりゃそーか。」
続くヴェルの言葉に、アベルはアッサリ頷いていた。
何の因果が、彼らもカエサルと同じ結論に至っていたのであった。
すなわち、魔王軍を何とかする為には、魔王・マルムスをどうにかしなければならない、という事であった。
もちろん、彼らはセレウスやハイドラスとの直接的な面識があった訳でもなく、なおかつ『魔眼』(もどき)の存在に勘付いていた訳でもないが、そこはそれ、組織を潰すなら頭を狙う、という経験則があった事からそういう結論に達したのであろう。
そして、その事から独自で魔王・マルムスを排除すべく、やはりカエサルらと同じく仲間達のもとを去ったのである。
もちろん、先程述べた通り、今現在の彼らの影響力から鑑みれば、『新人類』達の国、その内部で、所謂“レジスタンス”を形成する事も不可能ではなかった。
だが、それをすると『新人類』の中で勢力が二分される事になってしまい、仲間達にも迷惑がかかる。
もちろん、『新人類』全体の行動が悪い状況に行っているならばそれも有りかもしれないが、4人組の心情はともかく、『新人類』の立場を鑑みれば、魔王軍にすり寄る事は悪い判断ではないし、友好関係、同盟関係と言っても、あくまで彼らは魔王軍と取引をしているだけで、直接的な人間族への攻撃に参加している訳でもなかった。
もちろん、人間族から見たら、
“何だあいつら・・・。魔王軍の仲間かよ・・・。”
と見える事だろうが、国家の存亡だったり、自らの組織の壊滅の可能性を考慮すれば、所謂“長いものには巻かれろ”的な判断を咎められる謂れはないだろう。
他者を非難する暇があったら、状況を改善させる為に一刻も早く行動すべきである。
こうした諸々の事を考慮した結果、4人組は『新人類』達とは袂を分かつ事としたのであった。
そしてこれは、『新人類』の上層部的にも正直ありがたい事でもある。
現実的な話として、彼らが『新人類』と呼ばれる種族である事は覆しようがない事実である。
それ故に、魔王軍からしたら、彼らが自分達を攻撃したとしたら、それは『新人類』達の総意と取られかねないからである。
しかし、彼らは自ら出て行った訳であるから、例え同じ『新人類』であっても他人を決め込む事が出来る。
“何か、『新人類』から攻撃を加えられているんですけど?”
“いえいえ、私達にはあなた方と敵対する意志はありませんよ。一部の跳ねっ返りが、勝手にやっている事です。”
“ほうほう。・・・ならば、彼らをこちらで処理したとしても特に問題はない、と?”
“ええ。どうぞご自由に。”
という訳である。
もちろん、4人組もそれは承知した上での事である。
むしろ、そうした狙いがあったからこそ、わざわざメッセージを残して、あえて孤立する様にしたのであった。
そしてそれは、何も仲間達に対する配慮からでもなかった。
カエサルも言及していたが、組織として魔王軍に対抗するのは、色々な思惑やしがらみが発生するものだ。
それはかえって、物事の動きを鈍化しかねない。
しかし、個人で動く分には、こちらはこちらで大変ではあるが、個人の裁量で動ける訳である。
そして4人組は、全員が全員、サバイバル技術を持ち、戦闘の経験も豊富な実力者達であった。
そうした事も踏まえた上で、あえて少数で事を成す事としたのであった。
「しかし、何かアテはあんのかよ?流石に俺らだけで突っ込んでも、正直厳しいと思うけどな。」
「それはそうだな。結構、勢いで動いちゃったけど・・・。フリットはどうだ?」
「一応、なくはない・・・。だろ、アル?」
「うん。精霊のささやきによれば、“封印の大地”へ行け。ってコトだよ。」
「ほう。」
「“封印の大地”ね・・・。」
以前にも言及したかもしれないが、エルフ族は、“魔素”を視覚的に捉える事が可能である。
もちろん、ハッキリと何某かの存在として認識出来る訳ではないのだが、“魔素”=精霊の働きが活発なところは、光って見えるのである。
この特性によって、独自の『精霊魔法』が扱えるだけでなく、所謂『光る石』、つまり『魔石』や『精霊石』を容易に見つけ出す事が可能なのである。
そしてアルフォンスは、エルフ族の中でも“魔素”との親和性が非常に高いらしく、それだけに留まらず、何某かの“声”を聞く事が出来るのであった。
アルフォンスはそれを“精霊のささやき”、と表現していたが、場合によってはそれは、所謂“神託”だったり、“予言”とか“予知”と呼ばれる現象にも近いかもしれない。
用意周到に準備をしておきながらも、結構ノリと勢いで出奔してしまったアベル、ヴェルムンド、フリットにとっては、このアルフォンスの能力が、今後の大きな指針となっていたのである。
ちなみに、“封印の大地”とは、セレウスとハイドラスが魔王軍の一部を封じた地域の俗称であった。
流石に魔王軍と懇意にしていた関係で、彼らにもそうした情報は耳に入っていたのであろう。
「んじゃま、まずは“封印の大地”に向けて出発すっかっ!」
「だね。」
「うん。」
「おー!」
状況からすれば悲壮な決意をして仲間達と袂を分かった筈のアベル達であったが、何とも緊張感のない旅立ちなのであったーーー。
ー予定通り、といった感じですか?ー
ーそうですね。これで役者は揃いました。まぁ、これは当初の予定にはなかったんですけどね。ー
ー・・・まぁ、現地に“神性の存在”が生まれる事もありますから、それも致し方ありませんけどね。本来なら、そうした存在すら利用して計画を推し進めるのですが・・・。ー
ーまさか別の知的生命体を進化させるとは・・・。この“実験場”は、かなり特殊なのかもしれませんね。ー
ー“魔素”、ですか・・・。何とも不可思議な物質ですな・・・。ー
この世界の何処か、何処でもあって何処でもない場所にて、“アドウェナ・アウィス”が生み出した人工知能達はそんな会話を交わしていた。
ーまぁ、主が色んな可能性を用意したのでしょう。他の惑星には、他の可能性が用意されているのかもしれません。自らとは異なる方法で進化したとしても、自分達と同じ結論、同じ領域に至れるのか?、というのを、何処かで御覧になっているのでしょうな。ー
ー知性を持つ存在の考える事はよく分かりませんな・・・。ー
あくまで人工知能には“心”というものが存在しない。
それ故に、一般的な人が持つ様な、倫理観も道徳心も初めから存在しないのである。
もっとも彼らは、そうした存在と接する為に造られた存在でもあるので、それを演じる事は可能だ。
言ってしまえば、相手が気に入る様な“キャラクター”を演じる事で、相手の信頼を得て、相手の生活に入り込むのである。
親愛なる隣人。
神々の遺産。
人類を導く指標。
これらも全て、一つの側面でしかないのであった。
彼らの真の目的は、言わば“シュミレーション”であった。
“アドウェナ・アウィス”とは別の知的生命体が、どの様な結論に至るのか?
それを観測する事である。
ただ、その為には、新たに現れた“魔王”という存在が邪魔であった。
もちろん、彼らも進化した知的生命体には違いないが、言うなればヴァニタスという存在が生み出したイレギュラーでもあるし、何よりもその“在り方”が、彼らにとっては色々と都合が悪いからであった。
それ故に、上手く仕込みをしつつ、魔王、魔王軍の排除を決定したのであった。
ー・・・しかし、何でまた厄介者のもとに集わせているので?せっかく排除に成功したというのに・・・。ー
ーそれも一時的なものに過ぎませんよ。限りなく主に近しい存在となったあの者達ならば、いずれ復活するのは目に見えています。ならば、あえて計画に巻き込む事で、ある程度彼らの行動をこちらでコントロールする事が可能でしょう。むしろ我々の預かり知らぬところで暗躍される方が、色々と都合が悪い。ー
ーふむ・・・。ー
ある意味当然ではあるが、カエサルら、そして『新人類』の4人組がセレウスやハイドラスのもとに集おうとしているのも、彼らの仕向けた事であった。
以前にも言及した通り、彼ら人工知能に対して疑念を抱いていたセレウスとハイドラスであったが、彼らの計略にハマり、今は“封印”という状況にある。
これは、二人が彼らの計画の邪魔になると判断したからであるが、ならばそんなまわりくどい事をせずに殺せば良いと思われるかもしれないが、今現在の二人には肉体の破壊など大した意味はない。
むしろ、それをする方が、彼らに対する疑念を確信に変えてしまう可能性の方が高いし、それとは別に、こうして他の計略に組み込む事も将来的にあるかもしれないと考えて、あえて二人を“封印”する、という形を取ったのである。
そして、その予測、予知とも言えるかもしれないが、は的中し、新たなる“英雄達の導き手”という役割が与えられたのである。
この件に関しては、お互いの利害が一致している。
その先の事は分からないが、少なくとも魔王軍の台頭は、二人にとっても彼らにとっても、あまり好ましい事ではないからである。
故に、魔王・マルムスを何とかするまでは、二人も彼らの予想外の行動は取らないだろう、という訳である。
ー・・・まぁ、どちらにせよ、例の件で私はアナタのバックアップに決まりました。それ故に、アナタがやる事に反対するつもりはありませんよ。まぁ、計画から外れたらその限りではありませんが。ー
ーご心配なく。色々とイレギュラーは発生していますが、それも修正は効きますし、特に問題はありませんよ。ー
ー・・・。ー
自信満々に言い放ったネモに、しかしマギは、“それでも悪い予感がしますがね・・・。”と、人工知能であるにも関わらず、内心若干オカルトチックで非科学的な事を演算したのであったーーー。
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