表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
清楚な幼馴染なんて存在するはずがない!  作者: えすけ
恋のあらし吹く文化祭編
97/177

92 迫る伝説の時

次の更新は2/17(土)です。

 昼食の後は、里沙のクラスの展示を見に行った。

 ファッションというものはよく分からないが、彼女の考えたファッションに皆で票を入れた。

 一気に5票も入ったわけだ。犯罪ではないが、何かいけないことをしているようで、少し後ろめたい。

 それから、部長たちのクラスのアイスクリーム屋に顔を出した。

 部長たちはいなかったが、アイスクリームを美味しくいただいた。


 午後14時。

 予てからの打ち合わせ通り、俺たちはDルームへ向かった。

 山内と織田には事前に伝えてあり、途中で別れた。

 2人で一緒に回るみたいだが、この際、彼らの間に恋心でも芽生えてくれれば面白い。


「さて、全員集合というわけだ」


 佐々木部長の声には、少し元気がなかった。


「どうしたんですか? 体調でも悪いんですか?」

「いや……。お前たちのメイド喫茶に行ったんだが、秋葉も笹川もいなかった」

「え!? いつ来たんですか?」

「12時過ぎだ。ひょっとして勘違いしてのか?」

「そうですね……。この前、時間を伝えたはずです。そしたら張り切ってたと思いますが……」

「のおおおおおお! 痛恨のミス! 俺としたことが!!」


 部長は頭を抱え、この世の終わりかのように悶えていた。


「写真はないの? 私もメイド姿を見たかったな」


 柚子先輩も少し残念そうだった。

 そんな2人を元気付けるように里沙が笑顔でこう言った。


「写真ならありますよ」


 写真……? まさか倉持の撮ったあの写真じゃないだろうな。


「残念ですが、真美の写真はないです。写ってるのは秋葉さんと宏介です」


 里沙はスマートフォンを取り出すと部長たちに見せた。


「おお! 可愛い!」

「えー! こんなに可愛いなら見に行きたかったなぁ」

「うぅ……。写真で見ると恥ずかしいですぅ……」


 秋葉は、写真から目を背けていた。

 確かに秋葉のメイド姿は可愛い。

 でも、隣に写っている俺の姿は何とも形容しがたい。


「それで、なぜ鈴木が萌え萌えキュンのポーズを取っているんだ?」


 さすが部長。言わずともポーズについて分かるのはさすがです。


「俺だって、何でそのポーズを取っているのか、未だに分かりません」

「変な奴……」


 大丈夫です。SF研究部は変わり者しかいませんから。



 Dルームに集合し、少し経つと、早速、体育館に向かうことにした。


「まだ早くないですか?」

「早く行かないと、すぐに場所が埋まってしまう」


 そこまでとは。

 果たして、由香の人気はどこまでいってるのだろうか。


 俺たちが体育館に着くと、前の方の席は既に埋まっていた。

 座れたのは、ちょうど真ん中ぐらいだ。

 何度も言うようだが、場所は体育館。そこそこ広く、前の方だけでも結構な席数はあるはずだ。

 それがもう埋まっているのだから、気合いの入り方が凄まじい。

 きっと、ファンクラブの人だろうな。


 その後も続々と人が入ってきた。

 15時を迎える前に満席になったと見受けられる。

 立ち見の人もポツポツといるようだ。


 この会場のどこかに亜子もいる。

 特に連絡は来なかったが、絶対にいる。

 遭遇すると、色々大変そうだから、感想は家で言いあおう。


続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ